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大検証 セシウムではガンにならない
WHO と 国連科学委員会 によるチェルノブイリ報告書
週刊新潮 2011/9/1号
▲12万人のセシウム内部被曝の子供に健康被害はなかった
長瀧重信 国際被曝医療協会名誉会長,長崎大学名誉教授
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人体から検出されるセシウムは,原子爆弾が開発されるまでは0でした。
しかし,それ以降,セシウムは世界中にばら撒かれ,体内に入ってしまった。
各国が核実験を行った1960年代,日本の成人男性のセシウム137の体内量の平均は
何と1964年で560ベクレル,大人はおよそ28日で半分の新陳代謝が行われるので,
1日10ベクレルのセシウムが尿から検出されていた計算になります。
それでも,私たちはそうした時代を生き,普段どおりに暮らしを営んできたわけです。
付言すれば,福島原発の事故がなくても、
身体をホールボディーカウンタで測ると,誰であれ7,000ベクレルの放射能が認められます。
自然放射能と人工放射能を合わせれば,体内にはそれだけの放射能が存在しているということです。
例えば,「カリウム40」など,少なくとも毎日数十ベクレルは尿として排出されています。
もちろんセシウムとカリウムでは人体への影響において差はありますが,いずれも
同じ放射性物質には違いありません。それを,セシウムに限っては1ベクレルでも心配し,
カリウムがいくら検出されても気に留めないというのでは,やはり疑問を感じざるを
得ません。