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欧州最大級のブックフェア「パリ書籍見本市」(サロン・デュ・リーブル)が16日、始まった。特別招待国の日本からは
作家や詩人、マンガ家ら22人が参加。ノーベル賞作家の大江健三郎さんは討論で、「日本政府は原発についてまじめに
考えていない」とし、原発の再稼働へと動く政府の姿勢を厳しく批判した。
東日本大震災から1年となり、作家らが原子力の是非をめぐる議論も重ねる。大江さんは「大惨事との向き合い方」を
取り上げた討論会に出席。東京電力福島第一原発の事故で、畑が放射能に汚染された農家や漁場を奪われた漁師の
家族らの現状を紹介し、「これほど非人間的なことはない」と語った。
また、近隣のアジア諸国の環境にも悪影響を与えていることにも言及し、「人間が行動するうえで最も大切な倫理は
次の世代が生きるための条件を壊さないことだ」と指摘。「経済的、科学的、防衛的な理由は2次的なものでしかない」
として、すべての原発の即時廃止を訴えた。
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