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それ以上かかる年もあり、6年間で2000万円弱」と、かなり高い。ただ、大枚をはたく価値はあるようだ。
「全寮制でカリキュラムもぎっしりなので、窮屈というイメージかもしれないが、
意外と伸び伸びやれる環境のようです。息子には『毎日が修学旅行のようで楽しい』 と言われました」(同)
生徒に楽しさを感じさせているのが、寮内でともに生活する“社会人”の存在だ。
設立の母体となったトヨタ、JR東海、中部電などは出資だけでなく、生徒の育成にも積極的に関与。
各企業の独身男性社員が寮に「フロアマスター」として派遣されている。
フロアマスター経験者は「20人の生徒と一緒に生活しながら、彼らが書く日誌を毎日チェックする。
兄のような存在として、ときに将来の夢を深夜まで語り合った。 自分にとっても実り多い体験だった」と振り返る。
同校の誕生にはJR東海・葛西敬之会長の熱意が大きく関わっている。
葛西氏は日本におけるリーダー教育の弱さに危機感を覚えつつも、教育論は千差万別で答えが出ないことを痛感。
著書『明日のリーダーのために』(文春新書)でこう述べている。
「自ら理想とする教育を施すには小さな学校を作って、その学校で自分が正しいと思う教育を子供たちに与えてあげること、
それが教育に対する唯一の適切なアプローチの仕方だと思うに至りました」
葛西氏の思いにトヨタの豊田章一郎元会長、中部電の太田宏次元会長らが賛同。
トヨタが海沿いの広大な土地を提供し、本格的なリーダー教育の拠点が完成した。
ただ、前例のない試みだけに課題も多い。各学年の定員は120人だが、
「全寮制や校風に合わないのか、どの学年でもおしなべて100人程度に減る」(保護者)と、退学者が目立つ。
志願者数もピークは初年度で、その後は徐々に減少。11年に学費、食費を免除する「特別給費生」を導入したことで、
やや持ち直した。「イートン校が目標なら、東大ではなく米国のハーバード大、 英国のオックスフォード大を狙わせるべき」(大学関係者)との声もある。
一時は“無名”になりかけた海陽だが、華々しく“東大デビュー”したことで受験生や親から熱い視線を集めるのは必至。
今後明らかになる有名私大の合格者数も大いに気になるところだ。