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■東アジア共同体構想は「戦略的愚劣」 米政府元高官が回顧録
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ホワイトハウスのアジア政策を昨年4月まで統括してきたオバマ政権元高官が8日、
回顧録を出版して講演し、鳩山政権が提唱した米国抜きの東アジア共同体構想を
「ストラティージック・フーリシュネス(戦略的愚劣)」と表現、
当時の日米関係の最大の懸念だったと指摘した。
米国側は水面下で「全く容認できない」と日本側に伝えていたが、鳩山政権が
「米国の弱い者いじめ」と主張しかねず、公の場での批判を控えたという。
回顧録「オバマと中国の台頭」を出版したのは国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長を
2009年1月~11年4月まで務めたジェフリー・ベーダー氏。
著書で日本に関する8ページ分のほとんどを鳩山政権に割いている。
ベーダー氏はアジアで最も親密な同盟国の米国抜きの共同体構想は「驚愕」だったと回想し、
中国でさえも「微笑と困惑」を隠せなかったと講演で語った。
提案を聞いたベトナムの大統領は米中のバランスを崩しかねないと不安視し、
「この危険なアイデアを潰す助けが欲しい」と他国に助言を求めたという。
ベーダー氏は、かつて戦争状態にあったベトナムでさえ理解する
「戦略的愚劣を最も強固な同盟国は理解しなかった」と記述した。