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「見渡す限りの惨状に地獄はここだと思いました」
宮城県の遺族代表、石巻市の奥田江利子さん(47)は壇上で、涙を浮かべ、震える声で一言一言を区切るように話した。
「悲しみが消えることはないでしょう。遺族はその悲しみを一生抱いて生きていくしかありません。だから、もっと強くなる
しかありません。涙を越えて強くなるしかありません」津波により、両親と長男の智史(さとし)さん=当時(23)、長女の
梨吏佳(りりか)さん=同(9)=が市北上総合支所で亡くなった。支所には図書室が併設され、長女はよく友達と遊んでいた。
妹思いの長男は、地震後に長女を迎えにいったとみられるという。
長男の入籍の日だった。妻はおなかに命を宿していた。冷たくなった長男に、身重の妻がすがって泣く姿がふびんでならなかった。
「生きていくことが何なのかを考えることさえできない日々が続きました」
昨年7月、智史さんの忘れ形見の初孫が生まれた。智史さんにそっくりの大きな瞳の女の子だった。奥田さんは、智史さんと
梨吏佳さんから1文字ずつ取って「梨智(りさと)」と名づけた。
「息子は私たちに生きる意味を残しました」ほほに涙が伝う。人々への謝意を口にし、続けた。
「その恩に報いるには、私たち一人一人がしっかりと前を向いて生きていくことだと思います。差し伸べてもらったその手を
笑顔で握り返せるよう、乗り越えていきます」
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URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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