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社内のある研修会で、新聞の電子化についてリポートをまとめたのは04年のこと。その当時から、
将来的に新聞は通信回線を使って電子機器に配信されるようになると考えていた。
10年近くたち、携帯端末で読める新聞や専用装置を使う電子書籍などが出始めた。
機器が改善されて紙と同程度に読みやすくなり、読者の抵抗感がなくなれば電子化は加速するだろう。
それが世の流れだが、紙の新聞をなくしてはいけないと思うようになった。きっかけは1年前の東日本大震災だ。
巨大地震は、ライフラインを寸断する。通信網も送電も途切れるため、電子新聞は最も情報がほしいはずの被災地住民に届かなくなる恐れがある。
昨年の震災では、通信網がほぼ完全に復旧するまでに数カ月を要したが、新聞は多くの地域で休むことなく配達され、避難所にも配られた。
東海、東南海、南海、首都直下など、日本のどこでもいずれ大地震が起こる可能性がある。
それが数十年先でも、被災者に情報を届けられる紙の新聞があってほしいと思う。【瀬上順敬】
毎日新聞 2012年3月9日 13時19分
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