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早稲田大学や慶応大学といった難関大学の女子学生が「一般職」に殺到している。
「一般職」というと、コピー取りやパソコンへの入力作業などの定型的で補助的な業務で、
転勤することがない職場で働くことが多い。「総合職」に就いて、男性と肩を並べてバリバリ働けると意気込んでいた、
かつての女子学生とは意識が違ってきたようだ。
職場の第一線で働く「総合職」に対して、結婚・出産までの「腰掛け」、短大卒や女子大卒の学生が選ぶ就職先と、
「軽く」みられていたのが「一般職」。そんな一般職が今、明治大や青山学院大、立教大、中央大、法政大などのほか、
早大や慶大、上智大などの難関大学の女子学生のあいだで人気だという。
なぜ、そんなに人気なのだろうか―。大学生の就活に詳しい、ヴィベアータの新田龍代表は
「学生の大企業志向が強いこと」をあげる。企業側が総合職の採用をしぼっていることが影響しているようだ。
「一般職を狙っているわけではないんです。就職氷河期だけに、とにかく大手で、
総合職、一般職を問わずにエントリーするケースが増えているんです」
しかも、「大企業志向」は女子学生の親にもあって、中小企業の総合職より大手企業の一般職を勧める傾向にあるそうだ。
それでなくても総合職は仕事も忙しく、休暇も取りづらい。大手企業であれば、育児休暇などの制度面も整備されているし、人員にも余裕がある。
そんなこともあって、かつての女性総合職と違って、マイペースで働けるのであれば「一般職も悪くない」と考えている。
新田代表は、「これまでの女性総合職を見てきて、家庭を犠牲するようなリスクは負いたくない、
『女子を捨てたくない』と思った人は少なくないのでしょう」とみている。
また、新田代表はこうも指摘する。「自分にはサポート的な仕事が向いていると思っている学生は多いんです」。
キャリアを積めば、仕事とともにおのずと付いてくる権限もいらなければ、責任も負いたくない。総合職を「重たい」と感じている人は少なくない。
さらには、一般職の「枠組み」が変わってきたこともある。転勤がないことなどを除くと、
総合職も一般職も業務内容があまり変わらなくなってきた。
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