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男性では一昔前だと、性体験がないことを恥ずかしく思い、年頃になると風俗に行くというひともいました。
最近では、性にあまり関心がなく、性体験のない若者が増えてきたと話題になったりしました。
私たちは、性体験の有無についてどういった印象を抱いているのでしょうか。
浜松学院大学の若尾良徳氏は、性体験数とその人物に対する魅力や特性について調査をおこないました。
19歳の男性もしくは女性という架空の人物を設定し、趣味や職業、怖いもの、自分をどんな人間と思っているかなどをしるした
共通のプロフィールを用意しました。
プロフィールで異なるのは、“みんなにはあまり知られていないこと”として、これまで何人と性行為を経験したかという項目でした。
そして、それを男女約500人にしめし、その架空の人物の魅力について尋ねました。
すると、好感、友人としての魅力、恋人としての魅力は、性体験数が低い架空の人物に対して高く評価されることがわかりました。
面白いことに、一夜限りの相手としての魅力についても、性体験数が低いターゲットほど、高く評価されたのです。
では、性体験数と架空の人物の特性の関係はどうだったのでしょうか。
能力につては、性体験数に関係がみられなかったものの、信頼は性体験数の少ない架空の人物に対して高く評価されました。
どうやら、性体験数の少ない人物は友人や恋人として望まれているようです。
それは、たんなる童貞や処女がいいんだという崇拝的なことからではなく、
性体験数がその人物に対する特性に影響を与え、それが魅力と関係しているからだといえます。
そう考えると、最近の性体験がない、もしくは少ない若者の増加という問題はたんに性に対する興味や関与の希薄ではなく、
性体験の少なさが魅力につながっていることを若者が無意識に共有し、それを実行しているのかもしれません。
なかなか他人に、自分の性体験を語る機会はないと思いますが、うっかり彼氏や彼女に話した瞬間、自分への魅力を下げてしまうかもしれないので要注意です。
URLリンク(www.news-postseven.com)
※ 若尾良徳(2009)『性交経験人数の情報が魅力および人物評価に及ぼす影響』 日本社会心理学会2009年度第50回大会