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南京ドイツ大使館分館 書記官ローゼンの報告(1938年2月10日付)
さて私は、先の日曜日に日本軍が引き起こした「英雄的行為」の現場とその四人の犠牲者をこの目で見た。
そこでは二脚の椅子を運んでいた老人が、日本兵にいとも簡単に銃で撃たれた。
この老人の姉は、日本兵が接近したので近くに隠れていたが、知りあいの二人を呼んで、
竹竿と縄で戸を担架に作り変え、重傷の老人を運び去ろうとした。
すると日本兵は、重傷の老人と姉、老人を運ぼうとした二名、合わせて四名全員を射殺したのだ。[略]
同じ日曜日ラーべ氏は、紅卍字会が、池から一二〇以上の死体を運び出す様子を目撃した。
これらの人々は、まず機関銃で殺され、その後で焼かれた。
焼却に手問取ると、死体は水中に投げ込まれたのである。
英雄気取りの島国民族に殺された犠牲者の死体は針金で後ろ手に縛られていた。
(『ドイツ外交官の見た南京事件』p164)