12/02/20 23:37:44.01 LMzf6qG70
>>575
十二月十日、中国軍は日本軍の降伏勧告を拒否した。拒否された後、
日本軍は中国兵の殲滅以外は何も考えていない。第一線では激しい戦闘が繰り返され、
あらゆる方法で中国兵を殲滅しながら戦闘は続けられていた。
一方、中国軍から見ても首都南京防衛を放棄することは建前の上で考えられず、
降伏は一切ない。降伏する兵がいるとすればそれは敵前逃亡であり、
中国軍には中国軍特有の督戦隊がいて、こういった兵隊たちを直ちに射殺していた。
中国軍には、日本軍を撃退するか自軍の全滅かしがない。
包囲網から逃げるというのは最後の最後で、そしてもしそれができれば僥倖である。
日本軍は南京城に入った十三日以降も、軍服を脱いで便衣兵となって逃げ込んだ
敗残兵を殲滅していった。この段階でも中国兵にとって降伏はない。
日本軍に反撃したり、市民に化けたりしていかに逃げのびる?かだけである
南京ではある時刻を境に戦闘が終わったものでもなく、多くの戦場の場合同様曖昧模糊としている。
中国軍の反撃は終息に向かっているのか、これから大反撃があるのか、日本軍は分からない。
掃討戦を続けるだけである。兵隊たちは戦闘が続いているとの認識で、
例えば福知山の部隊は捕らえた中国兵を玄武門に連行して殺したけれど、
そのことを掃討作戦と考えていた。
これが第一線の状況であったけれど、これに対して、後方では、捕らえた中国兵をその場で釈放したり、
捕らえたままにして戦闘が一段落した段階で捕虜として収容したりした。
このことが後に様々に言われるようになったのである。