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・光市母子殺害事件を巡る裁判で“最後の審判”が下される。 ‘08年に死刑判決の出た最高裁の
差し戻し控訴審で弁護団に参加しながらも、その弁護方針の違いから突如「解任」された今枝仁
弁護士が「元少年」Fから託された「最期の言葉」を綴る―。
「死刑はやっぱり怖いよ。国から命を奪われるわけだからね」
アクリル板越しに座るFの表情からは、意外にも悲壮感めいたものは感じられなかった。
公判でも明らかにされたが、彼は特異な家庭環境で育った。父親は事あるごとに暴力を振るい、
したたかに殴られた夜には、のちに自殺する母親がFの寝床に潜り込み「生まれ変わったら
結婚しよう」「あなたの子供がほしい」……と囁いていたという。彼が育ったこうした“健全とは
言い難い成育環境”は、発達障害やコミュニケーション不全というかたちで、のちにFを
苦しめることになる。
「凶悪殺人鬼」のイメージとはほど遠い、同世代の青年よりも童顔で、社会性を欠いた
アンバランスな言葉遣い……。贖罪の方法すら自身で見つけられないほど幼稚だった
彼が、30歳になり、ようやく自らの犯した罪に真摯に向き合えるようになっている……
そう、面会時に私は感じた。
「警察、検察や裁判官が悪かったとは思わない。僕が、うまく自分の思いを表現できなかった
未熟さが招いたんだ。今は、自分のこと 相手に理解できる言葉でうまく伝えて、良くも悪くも
適確に評価してほしい。そして『不謹慎だ』『反省していない』と批判されたら、それを反省の
チャンスにして成長したいんだ」一方で、この裁判には死刑制度へのスタンスが大きな影を
落としたのも事実だろう。私が解任された「大弁護団」は、主任弁護人の安田好弘氏が日本の
死刑廃止運動のオピニオンリーダー的な存在だったことから、Fの弁護活動を運動に
利用している……との批判も浴びた。かねてより死刑存置派であった私もこの非難の渦に
巻き込まれ、精神的に疲弊した結果、数か月間弁護士業務の休養を余儀なくされたくらいだ。(抜粋)
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