12/02/18 22:55:53.25 999aChdu0
国王が民衆を搾取する、資本家が労働者を搾取する、地主が小作人を搾取す
る。この搾取という悪道パターンが歴史の反動を生み、群衆の喝采とともに
社会主義国家が誕生した。そして気がつけば、平等主義に毒された民衆の堕
落から、知識人が笛吹けど社会主義は踊らず、ついに崩壊した。いっぽう資
本主義の日本は、旧ソ連、中国以上の平等社会を達成している。
日本の政治は政党名が何であれ、強者が弱者を助ける政策になっている。
この理由は、富の再分配という国家の仕事が、数の上で優位に立つ弱者の人
気取りになっているからである。さらに弱者援助を美徳とする美意識を持っ
ているからである。
この美徳は弱肉強食の本能に反するが、これもまた神から授かった人間の
本性といえる。しかしこの本性は「強者の善意と弱者の感謝」という美意識
が根底にある場合にのみ成立する本性であって、この気持ちがなければ、生
物の道ばかりではなく、人間の道をも踏みはずすことになる。
最近、世の中が住み難いと感じるようになった。これは神から与えられた
弱肉強食の本能が逆転し、人間の美意識から発生した弱者救済の政策が、醜
悪な姿を晒けだすようになったからである。弱者は助けを当然として感謝を
忘れ、補填のみを偉そうに主張する。強者は弱者権力に金銭を奪われ、金持
ち喧嘩せずの諦めの心境になっている。
努力した者が努力しない者に搾取され、稼いだ者が稼ぎの悪い者にたから
れる。富の分配が、上から下への自然な流れであれば文句は生じない。しか
し下から上が無理矢理強奪される世の中になったのである。弱者と強者の立
場が仮面を被ったまま逆転している。
強者の税金で支えられる多数派の弱者が、感謝を忘れ、権利のみを主張す
るようなり、社会の歯車がおかしくなった。これは弱者の徳が金銭の優遇に
よって麻痺したためである。