12/02/11 13:49:05.35 N2sL2Pu90
>>657の続き
金融政策によって、民間の保有する資産総額は変化せず、変化するのはその構成だけだが
金利がプラスの間は、資産構成を変化させることによって金利水準に影響が及ぼせる
通貨の割合を増やせば、金利を低下させられるから、これによって民間の支出意欲を刺激する効果が生じるのだ
景気対策としての量的緩和の意味はここにある
ところが、金利がゼロになってしまうと、
その後はいくら通貨供給量を増やしても民間の支出を刺激する効果は基本的になくなる
これを流動性の罠という
消費者や企業、投資家にとって資金を現金で保有しようが、利付き投資で保有しようがコストに違いのない状態になり、
利子を生まない銀行準備預金が増えるだけで、資金需要がなく
通貨供給による金融緩和が効かなくなる状態だ
グラフ 日米欧の政策金利
URLリンク(business.nikkeibp.co.jp)
日本は10年以上実質ゼロ金利政策をやっている異常事態だ
マネーストックと物価には相関があるが、日本はマネーストックが増え消費者物価指数は上がらない
グラフ マネーストックと消費者物価の変化率(対前年同月比、%)
URLリンク(livedoor.blogimg.jp)
日本銀行にもB/Sがあって、B/S比が大きいということは=量的緩和しているということだが
実は、主要国中央銀行では日銀が対GDP比で一番B/Sを膨らませている
URLリンク(2.bp.blogspot.com)
つまり日本のマネーサプライは大きいのだ
日本は長期にわたるゼロ金利状態で資金需要が飽和したため、
通貨供給が増えても資金需要が増えない「デフレの罠」に入ったためと考えて間違いない