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今年の医師国家試験が11日から3日間の日程で始まるが、
年1回、この時期に行われる試験が、秋入学全面移行を検討する東京大学などにとって悩ましい問題になっている。
夏に医学部を卒業する場合、半年も試験を待つことになる。東大は、
試験を年2回に増やすよう求める方針だが、実現には様々なハードルがあり、
試験関係者からは「一部の大学の都合で制度を変えるのは非現実的だ」との声があがっている。
東大では、秋入学に移行した場合、優秀な学生は春に卒業させて世間の暦に合わせる
早期卒業制度の導入を検討している。だが、医学部は臨床実習などがぎっしり詰まっており、
カリキュラムの短縮や卒業試験の前倒しは困難だという。
このため東大では、医師国家試験を通常の2月のほか、夏頃にもう一度行うよう、国に求める方針だ。
1946年に始まった医師国家試験は、84年まで基本的に年2回実施されてきたので、
「もとの形に復活させてほしい」(東大関係者)というのだ。
これに対して厚生労働省では、「医師国家試験を年1回に減らしたのは、医療技術の
高度化に対応しながら、試験の質を維持するため。年2回に戻すのは厳しい」
(医事課試験免許室)と難色を示す。
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