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本が売れないこの時代に、単行本の初版400万部というから驚きだ。海賊たちの冒険を描いた尾田栄一郎さんの漫画
「ONE PIECE(ワンピース)」。3日には最新の65巻が出る。この国民的コミックの人気の秘密に迫った。
主人公は「海賊王になる」のが夢という少年、モンキー・D・ルフィ。悪魔の実を食べたため、全身が自在に伸びる「ゴム
人間」だ。伝説の海賊王が残した「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を探し求め、剣術や航海、狙撃などの特技を持った
仲間をつくりながら立ちはだかる敵と戦い、成長していく。
97年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載がスタート。10年には57巻が初版300万部で、小説「ハリー・ポッターと
不死鳥の騎士団」を抜いて出版史上最高を記録。昨年11月に発売された64巻は初版400万部、全巻の累計発行部
は2億5000万部を超える。アニメ放送も99年に始まり、映画もほぼ毎年新作を公開。35以上の国・地域でも出版されて
いる。3月からは初の展覧会も東京都内で開かれる。
「少年ジャンプ」の読者は小中学生が中心だが、「ワンピース」のファンはお父さん、お母さん世代にも広がっている。紀伊国
屋書店の調べによると、コミックの購買層の9割は19歳以上。特に20~40代の女性が4割を占める。編集部には「親子で
楽しんでいる」という声も届く。「今年で連載15周年を迎えるのに、1巻から最新刊までの全巻が定期的に版を重ねている。
こんな作品は極めてまれです」(集英社広報室)
宝探し、仲間、旅……物語の骨格は一見、従来の漫画と変わらない。どこが違うのか。「SOSには『絶対に』応えるなど、
仲間とのつながりを非常に大事にしている。さらに登場人物のセリフは強いメッセージ性を持ち、大人の鑑賞にも堪えうる。それらが、
これまでの漫画とは異なるところですね」。そう語るのは「ルフィの仲間力」の著者で関西大教授(ネットワーク分析)の安田雪さん
(48)だ。例えば、行動を共にしながらもなかなか心を開かなかった仲間が「助けて……」と涙を見せるシーンがある。それに対し、
ルフィは「当たり前だ!」と叫ぶ。
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