12/01/29 21:12:31.74 0 BE:2328115788-PLT(12066)
>>1(の続き)
ところで最近、初音ミクの海外での広まりを示すニュースがあった。
ロンドンオリンピックのオープニングで歌ってほしいアーティストの電子投票で初音ミクが1位になったのだ。
ただ、これはよく調べていくと、単純な話ではない。当然ながら当初は海外著名アーティストが上位を占めていたが、いつのまにか韓国アーティスト、
いわゆるK-POPが上位を独占するようになった。
ほとんどの名前が、欧米のネットユーザーには知られていないものだったようで、「組織票」だろうということになったらしい。
そこで、英語圏の巨大匿名掲示板である「4chan」を中心に対抗しようとなったのだが、特定の人物を利用したらいろいろ問題になる。
分散して各自が好きなアーティストを挙げても組織票にはかなわないということで、「非実在歌姫」の初音ミクへの投票を呼びかけることになったらしい。
実際、ここまでの動きは、最近まで日本では知られておらず、日本の巨大匿名掲示板である「2ちゃんねる」でも反応していなかったので、
ほとんど英語圏ユーザーによるもののようだ。そして、当初ジョーク的に行われていたものが、本当に1位を取ってしまい日本にも知られるようになった。
1位を取ったからといって、実際に初音ミクがロンドンオリンピックで歌うことはないだろうが、
少なくともネットの中でそれだけ多くの海外の人が認知する存在だからこそ、
今風に言うと「ステマ」に対抗するネットのシンボルとして皆が共感する存在になったのだろう。
ところで、まったく違う話題になるが、この「ステルスマーケティング」(略して「ステマ」)。最近ネットの中で多用されているが、
ネット外なら「サクラ」「ヤラセ」と呼ばれる古くからある手法のことだ。
最近では、ネットの中で議論するときに、気に入らない意見はすべて「ステマ、ステマ」と揶揄(やゆ)して落とすような風潮に利用されており、
あまり印象は良くない。ステマの定義をして法的に規制するのがベストだろうが、その定義が一筋縄でいかない。(>>3-5へ続く)
毎日新聞 2012年1月29日 東京朝刊
URLリンク(mainichi.jp)