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会社が社員を辞めさせるためには、どのような方法があるか。日本の労働法は解雇規制が厳しく、
安易に解雇すれば会社が訴えられるリスクが高い。裁判で負ければ「ブラック企業」のレッテルが
貼られ、広く知られてしまう。
そこで、退職勧奨をしても自発的に辞めない場合、加害者が分からないような「間接的な嫌がらせ」
をして退職に追い込む例が実際に存在するという。その手口は「ガスライティング」と呼ばれている。
■郵便物を荒らし、集団ストーカーで不安に追い込む
ガスライティングとは、かつて街頭に立っていた「ガス燈」のこと。イングリット・バーグマンが
主演した同名のサスペンス映画のタイトルが、その由来だ。
この映画では、夫から「もの忘れや盗癖が目立つ」と繰り返し指摘された妻が、自分の頭がおかしく
なったと思いこみ、不安に苛まれる様子が描かれている。しかしそれは、夫が妻を精神的に追い込む
ための手口だった。一種の精神的虐待といえる。
「ガスライティングの手法で社員を追い詰め、辞めさせる方法は、大手企業で密かに行われているのは
事実です。ガスライティングに加担した社員に接触し、確認しているので間違いありません」
そう語るのは、ブラック企業アナリストの新田龍氏だ。具体的な手口は、会社がストーカーを雇って
標的とする社員を集団でつけ回したり、家の前で張り込んだり室内をのぞいたりするという。郵便ポスト
を荒らして郵便物をグシャグシャにすることもある。
「誰かにつけられている」「誰かにいつも見張られてる」。そんな恐怖感から不安が高まり、
体調不良になると、上司が産業医の診察を勧める。会社と結託した産業医は「メンタルヘルス不全」の
診断を下して、社員を退職に追い込む。
(>>2-に続く)
▽J-CASTニュース
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