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・“ステマ”という言葉が、世に氾濫することによるデメリットについて述べたい。
“ステルスマーケティング”とは、それが消費者に宣伝だと気付かれないように行うものであって、
気付かれてしまえばそれは“ステルス”ではなくなり、なんとも間抜けなお芝居となってしまう。
この“ステマ”がネット上流行語となりつつあることから、多くのネットユーザーがこの
“流行語”を使いたがっており、目に付いたものを何でもかんでも「ステマだ!」「ステマだ!」と
発言してしまう現象が起こっているのだ。
最近のニュースで上げると、
・澤選手のFIFA女子年間最優秀選手→SHIDAXのステマ
・田村淳、矢野未希子と正月ハワイ旅行→ゼクシィのステマ
・兵庫知事 大河ドラマ『清盛』を批判→兵庫県のステマ
と認識してしまう恐れがある。
もちろん、これらのニュースは一切ステマではない。しかし、このように茶化すユーザーが
いることで、あたかもそれが真実であると認識してしまう人が出てくる=“ひねくれた受信者”を
生み出す可能性もある。
本来は消費者にとって有益な情報でさえも誤認されたうえに、理解されない事態が発生するのだ。
さらなる問題は、この“ステマ”という言葉がリアル社会にも波及してきた場合だ。
中高生がこの言葉を覚えて、自分の意図そのままに使い始めたとしよう。
「休日どこ行ったー?」「ディズニーランド! 超楽しかったよ!」という何気ない会話でも、
「それディズニーのステマじゃね?」と言われてしまったら……。
この言葉が浸透すればするほど、冷やかされることを極端に嫌う若者たちは、何かを他人に
伝えるときは常に“肯定でなく批判を前提に”と考えてしまうようになり、その結果、身の回りの
好きなものを正直に好きと言えなくなるのではないだろうか。少しでも興味を持った“これから
好きになるであろうもの”も、そういった考え方が邪魔をして好きになれなくなるのではないだろうか。
できることならその名前のようにそっと姿を消すことを切に願う。(抜粋)
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