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(>>1のつづき)
田上さんによると、ストレス解消や暇つぶしなどから依存症に陥るケースもあるという。
ヌジュミは依存症のチェックも行う。例えば(1)勝っていても負けていても、またもっと勝ちたいという
強い欲求を感じるか(2)ギャンブルなどのために不眠になるか―などの10項目。三つ以上当てはまると
問題がある。ただ特効薬はなく、根気よくカウンセリングを中心とした治療を受けることが必要だ。
スタッフ女性(33)も依存症から立ち直った1人。19歳でパチンコ依存症になった。父親の会社が
倒産し、「一日中何も考えなくて済む」とパチンコ台の前に朝から晩まで座っていた。消費者金融
7社から借金した末に、20代で自己破産。09年に両親の車に乗せられて県外から来所した。
賭け事で紛らわしてきた不安は、同じ立場の通所者と共有することで解消した。「本音で話せるのは
ここだけ」。ヌジュミに来てからはパチンコは一度もやっていない。
厚生労働省研究班の調査(09年)では、男性の9・6%、女性の1・4%がギャンブル依存症と推計される。
男性に比べて女性は少ないが、ヌジュミの通所者が依存症になってから治療を始めるまでには平均
約10年かかっている。「女がギャンブルなんて恥ずかしい」と長期間、誰にも相談できないケースは多い。
「やめたいという意志があれば治療で回復し、社会復帰もできる」と田上さん。「本人や家族だけで苦しまず、
相談してほしい」と訴える。(以上、一部略)