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・東日本大震災の被災地で仮設住宅の住民が、壁の薄さによる音漏れに頭を悩ませている。
幼い子どもがいる世帯は肩身の狭いケースも多く「子どものストレスが心配」と漏らすが、
行政の追加の防音工事などは難しいのが実情だ。
岩手県大槌町の仮設住宅に暮らす看護師斎藤智美さん(34)はある朝、隣に住む高齢の
女性から「子どもがうるさい。もっと静かにできないの?」と注意された。
長女愛ちゃん(9つ)、長男匠君(7つ)、次男駿君(2つ)と四人暮らし。育ち盛りの子どもは
部屋を大声で走ったり、ジャンプしたりする。隣室との壁は二枚の板の間に防音用の
石こうボードが入っている構造だが、せき払いやトイレを流す音も筒抜けだ。
斎藤さんは防音のため壁に棚を置き、子どもが騒がないようプラモデルを買い与えるなど
工夫しているが、限界はある。最近は物音を立てると、隣の女性から「ドン」と音が返ってくる。
震災前はおっとりした性格だった匠君は弟の駿君の顔をたたき、母親をにらむように。
駿君も「静かに歩いて」と注意されると、わざと足で音を立て、大切なミニカーを投げて
壊してしまう。
厚生労働省が昨年八、九月に岩手、宮城、福島三県の仮設に入居する二千世帯を
対象にした生活状況調査では「壁が薄いため音が漏れやすい」(百十八件)、
「歩く音(特に子ども)、物を落としたり倒したりする音が響く」(三十三件)など、物音に
関する悩みが多かった。
同省社会・援護局総務課は「壁を厚くする工事は構造的に困難。子どものいる世帯は
横に入居者がいない部屋に移すなど、自治体に臨機応変な対応を求めたい」と話す。
兵庫教育大・冨永良喜教授(臨床心理学)は「仮設住宅の物音の問題は阪神大震災でも
多くあった。ストレスを抱えた子どもが成育後も怒りっぽく、気持ちが不安定になった
報告もある。自治会活動や行政の主導で、住民が触れ合うサロンのような支援を
充実させることが必要だ」と指摘している。
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