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本誌2011年12月16日号で詳報した警視庁による「2ちゃんねる撲滅作戦」に動きがありそうだ。
東京都の各警察署から招集された、約20人のサイバー犯罪対策課の“精鋭”たちは、いまだに都内某所で
「特命チーム」として活動中だ。昨年11月下旬、北海道や東京の「2ちゃんねる」サーバー管理会社への家宅捜索で押収した、
大量の証拠品を精査しているという。
「警視総監からの特命事件なので“ガサ入れ”で終わり、などということはあり得ない。
実態解明には時間がかかるが、必要なら関係者を呼んで聴取することもある」(捜査関係者)
先の家宅捜索の容疑は、違法薬物を売買できる書き込みを放置したという麻薬特例法違反。
ただ、当局の目的はあくまで「犯罪の温床となっている2ちゃんねるの実態を解明すること」であり、
身柄を押さえることではない。しかし、サーバーなどを解析した結果、特定の人物への聴取が必要とみれば、任意での事情聴取もあり得るという。
「2ちゃんねるの創始者である西村博之氏も可能性はあるだろう。彼は某所轄の刑事課長だった幹部にだけは
心を開いている。その幹部には、過去の捜査でも協力的だったので、期待している部分もある」(同)
2ちゃんねるは、09年に西村氏が運営主体を「PACKET MONSTERINC.」というシンガポールの企業に譲渡している。
だが、この企業も実態が怪しいのだ。
ITジャーナリストの井上トシユキ氏はこう語る。
「登記されている場所にオフィスは存在しており、代表者もいる。従業員も働いてはいるようですが、
どのような方法で2ちゃんねるを運営しているのか、そもそも運営自体を行っているかは判然としないのです」
だからこそ、警視庁は西村氏への捜査協力も仰ぎたい意向のようだ。もちろん、「特命チーム」は今年も捜査を継続していくという。
「違法な書き込みを放置していたと思われる数名の削除管理人、場合によっては、ボランティアの一般削除人の身柄の確保まで
視野に入れて捜査する予定だ」(前出の捜査関係者)
捜査は「会社」から「一般人」へと軸足を移していくことになりそうだ。
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