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戦時中、人間魚雷といわれた特殊潜航艇「海龍」を建造した佐賀県伊万里市の「川南（かわなみ）造船所」跡の
建物の解体が１０日、始まった。
作業は旧鋳物・鍛造工場から伊万里湾側に延びた工作物から始まった。重機が鉄筋コンクリートの
梁（はり）を切断。高さ約１２メートルの柱を押し倒すと、轟音（ごうおん）とともに土煙が上がった。
見守ったのは市と報道の関係者１０人ほど。「戦争の証人」ともいわれた建物の一部はあっけなく崩れ去った。
建物は戦後６７年間放置されて廃虚となっており、地元から「解体撤去」の要望が出る一方、愛好者からは
保存運動が起きていた。
市は解体作業を３月中旬までに終え、約３．３ヘクタールの跡地を公園として整備する方針。
建物の鉄製窓枠２カ所と安全標語が書かれた柱４カ所は切り取り、建設予定の資料展示施設に保存する。
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