12/01/02 16:15:55.13 0
――3.11以降、震災をテーマにした小説がいくつか出ています。石田さん自身はどのようにお考えですか。
石田:今出ている震災をテーマにした小説はシリアスな純文学ですね。エンターテイメント小説にするには、
まだしばらく時間がかかると思います。もし井上ひさしさんがご存命だったら、あの人東北出身だから、
たぶん震災でコメディを書いたんじゃないかな。
僕は震災をテーマにしたアイデアは、SF、ラブストーリー、コメディの3本持っています。
コメディは実際にある話を素材にするつもりなんです。
いまある地域でがれき処理で重機を運転する人たちがひとつの旅館を借り切って作業しているんですが、
その旅館の一間にスロットル、もう一間にキャバクラが出来たんだそうです(笑)。
――旅館でキャバクラですか(笑)。
石田:しかもそのキャバクラの名前が「復興キャバクラ 夕顔」とかいうらしいんです(笑)。
日本中から集められたガタイのいい兄ちゃんたちが昼間はガンガン重機を運転して復興させて、
仕事が終わったらちょっとスロットル弾いたあとキャバクラで女の子とお酒を飲んで昼間の疲れを癒す。
いい話じゃないですか(笑)。報道は「命が大事」とか絆とかばかりやってますから、
小説はそこを書かないとつまんないなあと思っています。
――「そこ」とは、つまりなんでしょうか。
石田:何があっても生きている人。その中で悲しいこともおかしいことも全部あって、
それがちゃんと回っていく。今は光の当て方が一方向だけで、フラットになっていますよね。
絆だったり、立ち上がる人だったり。悲しみにくれる人ばかりだけではないと思うんです。
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