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北朝鮮の最高指導者、金正日総書記の急死で注目されているのが朝鮮人民軍と工作員の動向だ。
軍事最優先の先軍政治で、膨れあがった軍隊は約120万人にも上る。19日の死去発表の前、
後継者の金正恩氏(28)は全軍原隊復帰を命じる「金正恩大将命令第1号」を発令したが、
これをもって正恩氏 が軍を掌握したと考えるのは早計だ。
専門家は、日本が直面するケースとして難民が日本を目指した場合を懸念し、「対応を誤れば有事に発展することもありえる」と警告。
工作員による原発テロの脅威も 指摘している。
韓国の聯合ニュースは21日、金総書記の死亡発表の前、全軍に訓練中止と部隊復帰を命じる「金正恩大将命令1号」を出していたと報じた。
軍を掌握したと受け取ることもできるが、「いまだ情勢は不安定」(公安筋)との見方は強く、動向に注目が集まっている。
「いますぐ表面化することはないが、内部統制の混乱も含めて、
早ければ2-3カ月のうちに何らかの 動きが起きる可能性は高い。海を挟んだ日本も人ごとではない」
こう話すのは、軍事評論家の世良光弘氏だ。
北朝鮮軍=表=は総数120万人だが、関係筋によると、このほかに予備兵力470万人、民間防衛組織の労農赤衛隊350万人、
保安部隊19万人がいるという。合計約960万人。韓国軍と在韓米軍の計約68万5000人をはるかにしのぐ規模だ。
北朝鮮の人口は約2400万人だから、人民の2・5人に1人が軍関係者という驚異的な国家といえる。
日本が懸念しなくてはならないのは、北朝鮮からの難民が増大したケース。警備が厳重になった中国を避け、
海路で日本への亡命を図る人民たちが続出すると、北朝鮮の軍隊が日本の領海で活動しかねず、一触即発になりかねないという。
「日本が対応を誤り有事となれば、ミグ29や620機の軍用機、潜水艦のほか艦艇650隻が出撃。
レーダーに感知されない木製輸送機『アントノフ』などで特殊部隊を送り込んでくることも想定される。
“ボタン”に手をかければ、ノドンやテポドンなどでミサイル攻撃ができる。しかも、核弾頭の開発に成功している」(世良氏)
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