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★「トラウマを消す薬」を米軍が研究
・兵士たちのPTSD(心的外傷後ストレス障害)問題を抱える米国防総省が、「恐怖の消去」に
役立つとされる、D-サイクロセリン(DCS)を使った曝露療法の研究に支援を開始した。
PTSDに苦しむ兵士は少なくとも250,000人にのぼるが、これまでのところ、国防総省が
試してきた治療法はどれもうまくいっていない。抗鬱薬や行動療法といった従来型の
アプローチは、大失敗に終わっている。
国防総省の助成金によりハーバード大学で大々的に行われたプロプラノロールに関する
一連の研究をはじめとする、「恐怖を除去する」とされる薬をテストするこれまでの調査も、
すべてが期待に反する結果に終わっている。
こうしたなか、米国防総省は12月13日(米国時間)、軍が実施するPTSD研究に関して
長期にわたって中核となる3つの研究機関に対する合計1,100万ドルの補助金を発表した。
ニューヨーク長老派教会病院ワイル・コーネル・メディカル・センター、南カリフォルニア大学、
およびエモリー大学において、D-サイクロセリン(DCS)の有効性に関する研究を専門家が
行うことになる。
DCSは、恐怖記憶の消去を促進するとされている薬だ。たいてい、曝露療法(疑似体験療法)の
直前に、このDCSを服用する。
曝露療法とは、心的外傷(トラウマ)による恐怖の連想を無効化するために、安全な環境で
トラウマ的体験を再び体験するものだ。心は、過去の出来事を思い出すたびに、その記憶を
「上書きする」。曝露療法によって、患者が心的外傷の記憶をより恐ろしくないものに書き直す
方向に持っていくことで、悪夢やフラッシュバックなどの症状を著しく改善できることが複数の
研究で示唆されている。(>>2-10につづく)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)