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突然の訃報だった。北朝鮮メディアが19日正午、金正日(キム・ジョンイル)総書記(69)が死去したと報じた。在日社会に与える影響は。
閉ざされた独裁国家から届いた衝撃的なニュースが、師走の街を駆け巡った。
■在日コリアン
朝鮮半島出身者が多い東京・新大久保でも激震が走った。韓国から働くために来日している女性(51)は「驚いた。
今後、日本や韓国との関係がどうなっていくか心配だ」と話した。また、スーパーに勤務する韓国出身の男性(24)は「体制が続く限り、
大きな変化はないのではないか。ただ、朝鮮半島情勢や日本との関係が良くなることを後継者には望みたい」と話した。
「来るべき時が来た」。在日コリアンの生活相談を受けてきた「在日同胞の生活を考える会」代表、
金奎一(キムギュイル)さん(73)は埼玉県内の自宅でラジオで一報を聞き、ため息をついた。
金さんはかつて、在日コリアンが北朝鮮に渡る「帰還事業」を支援してきたが、その後に朝鮮総連などとは距離を置いてきた。
金さんは今回の発表について「金日成国家主席の死去の発表に似ている」と指摘。「着々と息子を後継者にする準備をしていたのは、
自身の健康を考えていたのだろう」と話す。
金さんは在日社会に与える影響を心配する。「3代にわたって世襲が続けば、在日の心はますます北朝鮮から離れる。
そのとき朝鮮総連などはどういう行動を取るのか。在日社会に混乱が起きなければいいが」
一方、在日朝鮮人2世の女性(63)は「本当なのかと信じられない気持ち。大変な悲しみでしばらくは喪に服したい。
今後、混乱がないことを祈っている」と動揺したような口ぶりだった。
東京朝鮮第2初級学校(東京都江東区枝川1)の教師は、午後0時半ごろ、毎日新聞の電話取材に「授業中なので(金総書記死去の報道を)知らなかった。
集団下校など何らかの対応が必要かどうか、検討したい」と慌ただしく話した。(>>2-3へ続く)
毎日新聞 2011年12月19日 13時40分(最終更新 12月19日 13時43分)
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