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11月22日、大王製紙の前会長・井川意高氏(47歳)が東京地検特捜部に逮捕された。
「この報道を聞き、もともと“早慶レベル”だったブラック偏差値は、いよいよ“国立医学部級”に跳ね上がったな、
と思いました」と話すのは大王製紙の元社員だ。
同社は、創業者・井川伊勢吉氏、2代目「中興の祖」である現顧問・高雄氏(74歳)、
そして意高氏と3代続く典型的な同族企業だ。社内には「井川家支配」が蔓延しているという。
「事件が起こってからも、役員は井川家と決別する気は一切ないと言って、非難を浴びましたが、
それは本音だと思います。過去も現在も一族直系が在籍しているかどうかでその部署の予算が決まる。
ヘタに“外様”が実権を握ろうとしても、大王製紙=井川だから、逆に社内が荒れるだけ。
さらに人事評価も、井川会長に気に入られなかったら、現場の評価がAでも、鶴の一声でCになる
入社したら、まずは井川家について学ばないといけません。そして、四国本社などは、
行動エリアも限られるので、プライベートで一族に遭遇しないように、一族の車のナンバーを覚えておくことも大切です」
人事権があるのは、井川家のみ。「ナベツネのコーチ人事介入など、かわいいもんです」と嘆息するのは、別の元幹部だ。
「あるとき、ある総務部長が高雄さん(現顧問)に背後から声をかけたことがありました。
そのことで高雄さんが激昂。『なぜ、後ろからじゃ! ワシに対して言葉をかけるときは前に出てくるのが普通だろう!』
と。その総務部長は即刻クビになってしまいました。一族にとって、社員全員が使用人にすぎないんですよ。
私は、高雄さんが佐光正義氏(現社長)に対して『おい、何やってるんだ、サコー!』と面罵している場面を何度も見ました」
「井川天皇」に支配された社員たちは、毎月60回の営業回りを命じられ、さらに逐一上司への報告を義務付けられることも。
「月60回といっても、ウチはルート販売だから、既存取引先ばかり。まり、そんなにお客さんの数はないんですよ。
お得意さんのところに月4回、5回と行っても『また来たの?』って言われて、まったく会話は弾まない。
でも、上は『月60回』をお題目のように唱えるばかり。
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