11/12/12 20:21:39.25 0
(>>1のつづき)
《男性(森下選手)の姿は見えたが、捜査の事前情報で注意していたわいせつ犯の風貌とは
違い、無警戒で歩いた。手前約5メートルで目が合うと同時に男性が突然、右手を肩まで挙げ、
手のひらを開いたまま自分に向かって走ってきた。恐怖で体がすくみ、その場で立ち止まった。
直後に男性の右手が自分の右胸を覆うような感触を覚えた。触られた場面は映像として記憶に
残っていない》
これに対し、神戸地裁の片田真志裁判官は判決理由で「訓練で護身術を身につけ、捜査中に
何の反応もできなかったのは不自然」と指摘。身の危険が生じた際の警察官の行動と比べて、
女性巡査の対応を疑問視した。「警察官として(逮捕後に)引き返せない状況になり、一部事実を
曲げて証言していると疑うことも可能だ」と言及した。
一方、森下選手は「女性巡査にぶつかる瞬間まで人が前にいることに気付かなかった」と主張し、
「自分の右肩から右ひじにかけての部分が相手の右肩付近にぶつかったと思う」としている。
この主張に対しては片田裁判官は「当時は深夜で、現場付近はさほど明るくなかったとうかがわれ、
女性巡査の服装は全身黒に近く、発見が容易でなかった可能性がある」としたうえで、「不意に
ぶつかった点は逮捕直後から一貫しており、不自然なところはない。むしろ一定の真実味がある」
と述べた。
結論は「不意にぶつかっただけの可能性が十分にあり、犯罪の証明があったとは到底いえない」。
神戸地裁は今年11月15日に無罪判決を言い渡し、同30日には無罪が確定した。
実は、検察側の立証の支えは、女性巡査の証言だけではなかった。検察側は当初、森下選手と
女性巡査の接触を目撃したとする同僚の男性警察官の証言も重視していた。
男性警官は証人尋問で、「(森下選手の)手の甲が見え、女性巡査の右胸のところに接触
したのを見た」と証言した。対して、弁護側は「男性警官と女性巡査は約70メートル離れており、
当時は夜中で正確に見えないはずだ」と反論した。(>>3-10につづく)