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・小沢一郎は、なぜ野田政権打倒に立ち上がらないのか。大阪ダブル選挙に圧勝した
「橋下・大阪維新の会」がチヤホヤされる状況を見れば見るほど、その疑問に行き着くのである。
永田町の既成政党の政治家たちは、いま自分らが置かれた立場を全く分かっていない。
「日本の政治には独裁が必要」と言い切る危険な“ハシズム”が簡単に世論に受け入れられるのは
なぜか。一地方選挙がこれほど注目されたのはなぜか。裏を返せば、中央政界に対する選挙民の
怒りと絶望の表れだ。民主、自民、公明の時代はとっくに終わっている。それなのに、永田町はいまだ
既得権益の山分けにウツツを抜かし、議席を減らして身を削ることもなく、政党助成金にアグラをかく。
ムダの削減や天下り禁止もせず、増税でなんとか折り合いをつけようという、いつもながらの政治を
漫然と続けているのである。それに選挙民は絶望し、見放しているのだが、それにさえ気がつかない。
笑えない喜劇だ。
政治ジャーナリストの野上忠興氏がこう言う。
「40年近く政治家を見ていますが、長く政治家をやればやるほどシガラミが芋づる式に
つながっている。改革の意識はあっても、ヘタに触ると全部変えなくてはいけなくなるから、結局
何もやれないし、やらないのです。例えば民主党なら、次の選挙のことを考えたら、自治労や連合との
関係は絶対に壊せない。議員の身分でいれば、2000万円の議員報酬にJRパスなどオイシイ
待遇もたくさんある。とにかく既得権益を離したくない。そんな政治家ばかりなのです」
大阪以上の大改革が求められているのに、永田町の政治は、あまりに古過ぎる。
ボケ状態に陥った中央政治だから、目先の難題解決が何も進まない。震災復興と原発対策は
ズルズル先送りだし、野田政権はこれから4次補正を組むとバカなことを言っている。1~3次補正で
18兆円使って、何をモタモタやっているのか。世界金融危機、円高、デフレ不況、財政逼迫、年金破綻と
次々と押し寄せる危機にお手上げで、霞が関に全部丸投げ。官僚主導だった自民党政治に逆戻りの
テイタラクである。(>>2-10につづく)
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