11/12/04 15:12:18.22 0
種の変化、冬の寒さにも一因…蛾の研究で判明
冬の寒さが新しい生物の種を生み出す原動力になっていることを、
京都大の山本哲史特別研究員らが、日本に生息し、冬に活動する蛾の研究で突き止めた。
「クロテンフユシャク」という蛾で、生殖活動の時期で「初冬型」と「晩冬型」に分けられる。
全国で採集した初冬型221匹、晩冬型237匹の遺伝子を調査。
同じ場所に生息していても初冬型と晩冬型では、ある遺伝子の配列が1~2%違っており、
生物学的に「種が分かれつつある」と判断した。
初冬型は卵で厳冬期を越して春に孵化、次の初冬期に成虫になる。
一方、晩冬型は春にサナギになり、そのまま次の厳冬期を越して晩冬に成虫になる。
初冬は気温が下がり、晩冬は寒さが和らぐ時期。
気候の変化が卵から成虫になる期間に違いを生じさせ、遺伝子配列にも影響したとみている。
二つの型が交配する機会がなく、遺伝子の違いが定着したらしい。
山本さんは「地球が温暖化して冬の寒さが穏やかになれば同一種に戻り、
逆に寒くなれば種の変化が多様になるのだろう」と話す。
(2011年12月4日13時48分 読売新聞)
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)