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【ソウル=加藤達也】韓国の与党ハンナラ党は22日、採決をめぐり与野党間で激しい攻防が続いていた
米国との自由貿易協定(FTA)の批准同意案を、緊急招集された国会本会議で強行採決し可決、成立させた。
米国側は批准手続きを10月に終えており、米韓FTAは李明博大統領が目指していた来年1月にも発効する。
強行採決に最大野党・民主党が今後の全国会日程のボイコットを宣言するなど
政権との対決姿勢を一層強めており、政権は厳しい国政運営を迫られそうだ。
野党側はFTA発効で「社会の二極化が進む」などと反発していたが、処理が停滞した最大の理由は
条項に盛りこまれた「国家・投資家間における訴訟制度(ISD)」に対する警戒感が大きかったためだ。
ISDは投資家が不利益を被ったと認識した場合、投資先国の裁判所ではなく国際仲裁機関に提訴できる制度。
企業の海外投資が多い韓国側に有利な側面もあるが、反対派は
「政府や地方自治体が訴訟対象となる可能性があり、敗訴すれば国民にツケが回る」として削除を要求していた。
事態の収拾のため、李明博大統領は国会を訪問。与野党に協力を要請し、
発効3カ月以内の再交渉という妥協案も示すなど異例の対応に出たが、野党側は同意しなかった。
22日の本会議には与野党議員170人が出席。怒号の中、採決直前に
野党議員が催涙弾を投げるなど一時混乱したが、賛成151票で可決された。
2011.11.22 19:25
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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