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2011年8月24日 朝日新聞 「声」欄投稿
「ふるさと」を新しい国歌に
中学高校教員 北詰昌敬(川崎市中原区 49)
東日本大震災の被災者を励まし復興を願うさまざまなイベントが報じられている。
その中で、しばしば唱歌「ふるさと」が歌われていることに気づく。私はそれを
耳にするたびに、この歌を日本の「国歌」にしてはどうかとの思いがよぎる。
生活の基盤すら失われたときに、人々が自然と口ずさみ、私たちに励ましを
与えてくれる曲こそ、本当に日本人の心をつなぐ歌ではないだろうか。四季に富んだ
山河とそこで暮らす家族や友人を思う歌詞は、さまざまな思想や立場の違いを超え、
「日本人」の共通のよりどころともなる。
「君が代」をこよなく愛する人もいよう。しかし、戦争の体験と結びついたこの
曲を嫌う人もいる。これでは今後も日本社会の中で、人々の心を一つにすることは
できないだろう。
今回の震災は世界的事件であるともいわれ、私たちの生活様式、国や社会のあり方を
根本から問い直すようなさまざまな課題を投げかけている。復興に取り組みながら、
新しい国や社会のあり方を日本人が心をひとつにして考えていくためのシンボルとして、
国歌の改正を提案したい。