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原発の損害賠償保険を引き受けるため、損害保険会社でつくっている「日本原子力保険プール」(日本プール)が
東京電力福島第一原発に対する損害保険の契約を更新しない方針を固めたことが分かった。
東電は契約が切れる来年一月十五日までに、保険の引き受け手を見つけたり、保険額(千二百億円)相当の現金を
供託したりしないと、福島第一が無保険の「違法状態」となる。
すべての原発は、事故が起きた場合に千二百億円を上限に賠償金が支払われるよう、保険加入などが原子力損害賠償法(原賠法)
で義務づけられている。これを怠ると、原発は稼働できない。
地震や津波の場合は政府補償が適用されるが、問題になっているのは運転ミスによる事故などをカバーする民間保険の部分。
福島第一で加入している民間保険は来年一月十五日に契約が終わるが、日本プールは、炉心溶融などの重大な事故を起こした
福島第一は、落ち着いてきたとはいえ、通常の原発とは比べものにならないリスク(危険性)があり、千二百億円もの保険は
引き受けられないと判断。政府や東電にその旨を通知した。
原賠法は「損害賠償をする資力を確保していなければ原子炉の運転や廃炉作業をしてはならない」と規定しており、無保険の
状態では、原子炉の冷却や使用済み燃料の取り出しなど事故収束作業にも重大な影響が出ることは必至だ。このため、原賠法
を扱う文部科学省は、東電や日本プールとの間で、対応策の協議を始めた。
保険に代え、保証人(機関)を立てたり、保険額と同じ千二百億円を供託したりする方法もある。ただし東電は賠償に追われ
全額を調達できる可能性は低い。このため、大幅に減額した民間保険と、東電が「原子力損害賠償支援機構」や主要取引行か
ら融資を受けて供託するなど複数の手法を組み合わせる方向で検討が進められている。東電は「最終的に決まったわけではない。
まだ交渉途中なので詳細にコメントできない」としている。
▽東京新聞(2011年11月22日 07時05分)
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