11/11/23 05:59:53.25 ZOri5Hor0 BE:1279324984-PLT(12000) ポイント特典
sssp://img.2ch.net/ico/nono_dash.gif
勤労感謝の日 支え合う中で生かされる
この秋に収穫された新米で炊いたご飯をかみしめながらふと、瑞穂の国に生まれた幸せと、稲作にこめられた丹精とを思ってみる。きょうは「勤労感謝の日」である。
戦前の宮中の「新嘗(にいなめ)祭」を由来とする祝日だ。天皇はこの日、神々に新穀を供えて収穫を感謝するとともに、自らも食することにより天皇が国に実りをもたらす力を得るとされる。
起源は史料としても『日本書紀』に残るほど古い。朝廷だけでなく、農村でも新嘗の祭りが行われていた。人々が農耕に汗を流せたのも、秋の実りの楽しみと達成感があったからに違いない。
その点では昨今は、勤労意欲を保持しにくい状況にあるといえよう。東日本大震災の影響や戦後最高水準の円高で日本経済の先行きが見えず、雇用環境も相変わらず悪い。大学生の就職内定率も「氷河期」を下回っている。
政府は長引くデフレを払拭し、国民が将来の「実り」を確信できる成長政策を打ち出すことで「稼ぐに追いつく貧乏なし」の格言が生きる社会にしてもらいたい。
「勤労感謝の日」について祝日法は、「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」との趣旨を示している。
人は、穀物など自然の恵みはもちろんのこと、互いの支えあいによっても生かされている。食べるものも着るものも、またあらゆるサービスにおいても、みな他の人の勤労と生産の「おかげ」に助けられて生きているのである。
大震災の際も、各地から届けられた救援物資が被災者を支え続けた。一方で各地の人々は、被災地で生産されてきた農水産物や工業製品、電力などの恩恵をどれほどこうむってきたかを、あらためて知るところとなった。
避難所では子供も、大人を助けるためによく働いた。感謝されることによって子供は、勤労の尊さや喜びを小さな胸にしっかりと刻み込んだことだろう。また、職務とはいえ命の危険も顧みずに救援にあたった自衛隊や消防、
警察などの関係者の働きに、国民全てが感謝の気持ちを強くした。
「働くとは、ハタ(傍)をラク(楽)にすること」という言葉遊びがある。働く環境は非常に厳しいとはいえ、震災で得た教訓を忘れることなく、国民が互いに支えあい、感謝しあえる社会であり続けたい。
URLリンク(sankei.jp.msn.com)