12/11/23 20:24:24.05
>>302
URLリンク(w1.log9.info)
143 :さて、今日の本題は、「数学史 (数と方程式)」小杉肇
このP118にLagrangeの方程式論が詳しく書かれている
日本語の文献としては、Lagrangeの方程式論がもっとも詳しく書かれていると思う
URLリンク(mail2.nara-edu.ac.jp)
平成 13 年度は数学史を学生のみんなと一緒に勉強しました。教科書として「数学史 (数と方程式)」小杉肇, 槙書店, をゼミのみんなで輪読しました。
そのあと、各自興味のあるところをつっこんで探求してもらいました。
URLリンク(www.jbook.co.jp)
数学史(数と方程式) 数学選書 小杉 肇
発行年月:1973年06月 発売元:槙書店
144 :つづき
小杉のLagrangeの方程式論のP120-121(Lagrangeの分解式を用いて、(n-2)!次の方程式の解法にする方法が記されている(これは一般の5次方程式の場合には6次式になるが))
これが、 ”アーベル ガロア 群と代数方程式 (現代数学の系譜 11) ”のP36のラグランジュの分解式>>120とそっくり
違いは、Lagrangeが一般5次方程式は当時まだ解けると思っていたのに対し
ガロアは、解けないと思っていたこと
145 :つづき
結局、ガロアが言っている5次方程式が解ける条件は、Lagrangeの方程式論の言っている(n-2)!次の方程式が解けることと同じ?
いや、実際”アーベル ガロア 群と代数方程式 (現代数学の系譜 11) ”P40には
”この次数1・2・3・・・(n-2)の補助方程式が有理根をもつかもたないかを知れば十分である”などと書いている
そして、ガロアはラグランジュの理論の亜流とは見られたくなかった>>120から、ラグランジュを引用しなかったのだろうと
146 :つづき
繰り返しになるが、Lagrangeは一般5次方程式は当時まだ解けると思っていた>>144
対して、ガロアは群論を編み出し、一般5次方程式は解けないこと
Lagrangeの分解式を用いて、(n-2)!次の方程式の解法が通用して、これが有理根を持つときのみ解けると看破した
結論は似ていても、群論を編み出したガロアが一段高いところから、方程式の解法を見ていたことは明らかだ
そして、ガロアの死後、群は方程式から抜け出して、独自の歩みを始めたのだった