12/09/20 19:10:12.20
>>327
通常の数学研究者は大学などの教育機関に所属する教授など。
さらに世界有数のモンスター級の数学者になると
数学そのものの研究機関、例えばフランスのIHESなどに配属され研究に参加することが多くなる。
ペレルマンの所属していたステクロフも数学研究の専門機関。(もちろん大学にもモンスター級はゴロゴロいるが。)
もちろんワイルズなどもかなりの実力の持ち主だが、
常軌を逸した天才というより標準的な数学研究者であって、
彼が研究成果を小出しにしていれば他の研究者が先にフェルマー予想を解決していた可能性もある。
フェルマー予想というと楕円曲線とかモジュラー形式などの道具立てが色んな本に紹介されるが、
実際はエタール・コホモロジーやガロア表現などの強力な数論幾何的道具の助けがあったから証明が可能になった。
実際これらはグロタンディークらがリーマン予想の解決のために用意した道具で、
グロタンディーク自体はフェルマー予想やリーマン予想を世俗的で雑多な問題と認識しており、
それよりも自らの代数的スキームや圏論などによる現代数学の発展に時間を費やした。
ただしフェルマー予想自体は佐藤テイト予想というはるかに壮大な理論の一部に過ぎず、
この予想は近年解決され、このことからフェルマー予想も結論される。
全体的に20世紀以降の数学はフランスやアメリカを中心に発展しており、
特にフランスのブルバキというサークルの参加者やグロタンディークやその弟子たちの
貢献によって現代数学は様相を変えかなり抽象的なものとなった。
基本的に数学論文は簡単に共有可能なので、国や文化圏による差はないが、
イスラエル系の独自の数学などがネットによって明らかになってきた。
数学者について知りたいならウィキペディアなどでフィールズ賞の受賞者を拾っていくのが早いと思う。