12/07/29 22:28:07.19
>>118
>だが、大栗 博司がいわゆる数学の証明の論文を書いたろうか? おそらく否だろう。
”私はこの講演会を機会に日本数学会に入会しました。定理を証明する論文を書いたことがないので、場違いかもしれませんが。”とある
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2009年01月14日 弦理論から見た幾何学 超弦理論 大栗博司のブログ
高木貞治先生は、私の高校/尋常中学の先輩なので、このような機会をいただいたことは特に光栄でした。高木先生は類体論を確立して、「クロネッカーの青春の夢」と呼ばれる数学の予想を解決されたことで有名です。
また、『近世数学史談』を読んで数学者になろうと思った人も多いと思います。この本では、楕円関数論をめぐるガウス、アーベル、ヤコビの活躍が山場ですが、私は高校生の時に読もうとして挫折しました。
その7年後に、2次元の共形場の量子論の研究で楕円関数が出てきたときには、敗者復活戦のつもりで勉強しなおしました。
私の高木レクチャーの題名は Geometry As Seen By String Theory (弦理論から見た幾何学) としました。
紀元前300年ごろにアレキサンドリアのユークリッドによって編纂された『原論』の第1巻が「点とは部分を持たないものである」という定義から始まっていることからもわかるように、幾何学の基本単位は点です。
一般相対性理論と量子力学を統一する理論の候補である超弦理論は、1次元に拡がった弦を基本単位にしているので、幾何学に新しい見方を導入しつつあります。そこに焦点を置いた講演にしました。
このような数学者と物理学者の交流によって、統一理論が完成することを期待しています。
高木レクチャーでは、講演会の前にあらかじめ講義録の草稿を作ることを頼まれ、それが当日に左のような美しいブックレットになって配布されました。
そして、講演中の質問やその後にいただいたご意見を考慮して、講義録をまとめることができました。これはよいシステムだと思いました。講義録をまとめるのに半年もかかって主催者の方々にご迷惑をかけることがなければ、もっとよかったと思います。
私はこの講演会を機会に日本数学会に入会しました。定理を証明する論文を書いたことがないので、場違いかもしれませんが。