12/07/28 20:55:31.51
>>112
補足
ラングランズ双対とホモロジカルミラー
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1994年のチューリッヒでの国際数学者会議の報告で、コンツェビッチは次のような予想をした.
カラビ-ヤウ多様体のペア X と Y のミラー対称性は、代数多様体 X から構成された三角圏(英語版) (X 上の連接層(英語版)の導来圏(英語版))と、もう一つの Y のシンプレクティック多様体から構成される三角圏(深谷圏(英語版))の同値性として説明されるのではないか.
エドワード・ウィッテンは、最初にN=(2,2)の超対称性場の理論を位相的ツイストすることで、位相的弦理論(英語版)のAモデルとBモデルと呼ばれるモデルを記述した.
これらのモデルは、リーマン面から普通はカラビ-ヤウ多様体である固定された対象空間上への写像に関係する.
数学でのミラー対称性予想の多くは、Y 上のA-モデルと X 上のB-モデルの物理的な同値関係とみなせる.
リーマン面が境界を持たない場合は、ワールドシートが閉じた弦を表わす.開いた弦については、超対称性を保存する境界条件を導入する必要がある.
A-モデルでは、この境界条件として追加された構造(ブレーン構造と言う)を持った Y 上のラグランラジアン部分多様体(英語版)から導出される.
B-モデルは、境界条件として X の上の正則(もしくは代数的)べクトルバンドルを持つ部分多様体から導出される.これらは適当な圏を形成する対象で、AブレーンやBブレーンということもある.
圏のモルフィズムは2つのブレーンの間に張られた開いた弦の無質量なスペクトルにより与えられる.
A-モデルとB-モデルの閉じた弦は、単純に弦理論の全体の一部(トポロジカルセクター)と考えられ、また同様に、これらのモデルのブレーン構造は、Dブレーンという力学的対象全体の位相的な近似と考えられる.
しかし、弦理論のこの部分から出てくる数学的結果は深く、また難しい問題である.
2003年に、ポール・ザイデル(英語版)は、四次曲面(英語版)の場合の予想を証明した.
Hausel & Thaddeus (2002)は、SYZ予想の素描を、ヒッチン系とラングランズ双対性(英語版)の脈絡で説明した.