12/05/27 15:15:34.33
>>39
深谷県のご参考
URLリンク(www.math.sci.osaka-u.ac.jp)
植田一石大阪大学大学院理学研究科
Conference Proceedings / Reports
3. Coamoeba and equivariant mirror symmetry (joint work with Masahito Yamazaki, in Japanese),
MSJ meeting, September 2007,
pdf file. URLリンク(www.math.sci.osaka-u.ac.jp)
コアメーバとトーラス同変なホモロジー的ミラー対称性
1.弦理論私見
弦理論はもともと双対共鳴模型と呼ばれ、ハドロン(すなわち陽子や中性子、
中間子などの強い相互作用をする素粒子)を記述するための現象論として誕生
したが、Yang Mills理論が強い相互作用の正しい理論としての地位を確立すると
ともに、Kelvin 卿の渦原子模型のように科学史の脚注として忘れ去られる運命に
あるかと思われた.
しかし、弦理論は滅びなかった.失敗した現象論として始まったこの理論は、
自然科学(すなわち、実験によって検証できる科学)としてはいまだかつて一度
も成功したことがないにもかかわらず、その美しい数理的構造によって多くの理
論家を引き付けてきた.弦理論の(場の量子論と比較した)特徴は整合性を壊さ
ずに理論を弄ることの難しさにあり、また、理論の致命的な矛盾が見つかっては
奇想天外な解決策によって不死鳥のように蘇るという紆余曲折に富んだ歴史を持
つ.例えば、ボゾン的弦理論の共形アノマリーと呼ばれる深刻な困難は時空の次
元を26次元 にすることで回避できる.この26という数字はLeech 格子の次元
24 に2を足したものであり、この事実はBorcherdsによるmoonshine 予想の解決
にとって本質的である.
弦理論における最大の謎は果たしてこの理論が本当に存在するか(つまり、内
部に矛盾を持たないか)である.無矛盾性のために必要な条件は非常に強いので、
それらが全て満たされるためには「奇跡」が沢山起こる必要がある.しかし、知
られている限りで必要な奇跡は全て実際に起こり、弦理論の存在に対する強力な
証拠の一つになっている.(以下略)