12/04/15 10:03:50.51
ガウス補足
>>59
>ガウスにとってはどの程度の問題だったのでしょうか。
>
>次数が5以上の代数方程式に対して解の公式が存在しないことは、すでに学位論文の時点で自覚していました。
>それにもかかわらず、次数がどれほど高くとも代数的に解ける方程式が存在することも承知したうえで、代数的可解性を左右するのは「根の間の相互関係」であることを認識し、円周等分方程式によって具体的に例示しました。
>しかもその円周等分方程式をどのように解いたのかといえば、今日のいわゆる「ガロア理論」に沿う解法手順がそのままなぞられています。
>
> 代数的可解性は「根の間の相互関係」で定まるという認識はアーベルに継承されてアーベル方程式の概念を生みました。
>円周等分方程式を代数的に解く解き方ををモデルにして「ガロア理論」もまた生まれました。そんなガウスにとって「不可能の証明」などは当然のことで、わざわざ証明するまでもないことだったのではないでしょうか。
> ガウスは「不可能の証明」程度のレベルをはるかに超越した地点に立脚して、なお遠くを見ようとしていたのですから、今さら「不可能の証明」などを書き綴られてもじゃまなばかりで、ただうるさかったのではないでしょうか。
>62
>五次方程式の冪根による解法が不可能であることを完全な厳密さを持って証明するのはそれほど難しいことではないであろう。
>Carl Friedlich Gauss 学位論文 あらゆる一変数整有理的代数函数は一次若しくは二次の実素因子に分解されるという定理の新しい証明,1797, 第 9 条
>
>四次を超える方程式の一般的解法, 言い換えると, 混合方程式の純粋方程式への還元を見出そうとする卓越した幾何学者たちのあらゆる努力は, これまでの所常に不首尾に終わっていた。
>そうしてこの問題は, 今日の解析学の力を超えているというよりは, むしろある不可能な事柄を提示しているのである。
>Carl Friedlich Gauss 整数論, 1801, 第 7 章 円周等分方程式論
円周等分方程式で、ガウスはべき根と巡回群の関係およびべき根による体の拡大の限界は熟知していたのだろう
早くから、「五次方程式の冪根による解法が不可能であることを完全な厳密さを持って証明するのはそれほど難しいことではないであろう。」と言った