12/04/07 18:17:24.04
>>409
>番外:米田の補題に向けてのオシャベリ
これは面白いね
URLリンク(d.hatena.ne.jp)
●「米田の補題」の米田さん
いまや、物理学やコンピューティング・サイエンスの人も、米田の補題を(ときに、そうとは意識さえせずに)普通に使うご時世ですが、この補題(名前は補題だが、圏論の大定理)の発見者である米田さんはいかなる人物でしょう。
Wikipediaの項目もないし、Googleイメージで肖像を探しても出てこない。ウーン、困ったな。*1
Web上では見つからなかったけど、とある書籍のなかに、米田信夫先生の肖像がありました。スキャンしたものを載せるくらい許されるでしょう(と思う)。
とある書籍とは、加藤五郎・著『コホモロジーのこころ』(ISBN:4000053841)です。この本のAppendixにいろいろな人の写真が載っていて、そのひとつが上の画像です。
ちなみに、『コホモロジーのこころ』の第1章(1章、2章とAppendixしかない構成)は、「カテゴリーと関手」で圏論の解説。米田の補題は、1.2節(15ページ)「カテゴリー論の大黒柱、米田の補題」で登場します。
『コホモロジーのこころ』は、読者に語るような文体でself-containedに書かれています(著者・加藤五郎さんはそう述べておられます)。しかし、その“語り”はのっけからジェットコースターで、僕にはとてもついて行けません。
が、Appendixは歴史と展望のハナシなので、眺める程度のことはできます。
このAppndixによれば、米田の補題は次の論文に現れたそうです。
Yoneda, N. "On the Homology Theory of Modules" J. Fac. Sci. Univ. Tokyo, Sect.I.7 (1954), 193-227
なんと1954年。そんなに前だったのかぁー。圏論の基礎概念は1945年にアイレンベルクとマックレーンにより整備されてはいますが、それにしても早い。
URLリンク(ja.wikipedia.org)
米田信夫(よねだ のぶお、1930年3月28日 - 1996年4月22日)は日本の数学者、情報工学者。
圏論における米田の補題に名を残している。情報工学ではALGOLに関する業績で知られている。