12/03/04 08:02:12.91
>>435 つづき
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正多面体群2 [物理のかぎしっぽ]
(抜粋)
正十二面体が 次の交代群に対応することは,当初面倒なので結果しか示さなかったのですが,要望があったのでここに補足します.
正十二面体の面は正五角形をしていますので,星型に五本の対角線が引けます.
この対角線の一つを一辺とする正六面体を正十二面体の中に内接させることができます.次図のように,これには五種類あります.
正十二面体はちょうど,正六面体の一つの面に切妻屋根を乗せたような形になっているわけですね.
さて,上の図のうちの一つだけに注目しましょう.正十二面体群の元のうち,内接する正六面体を正六面体自身に移す変換は,もちろん正十二面体も正十二面体自身に移します.
そこで,正十二面体群の元で,内接する正六面体をも保つものをまず考えます.左から四番目のものが見やすいと思います.
まず正六面体の頂点を通る対角線を軸に,120度もしくは240度回す変換があります.対角線は4本ありますので,この種類の変換が計8個あります.
次に,正六面体の面の中心を通る軸の回りに180度回す変換があります(この軸は,切妻屋根の稜線の中心を通ります).これが計3本あります.
P(6)と違うのは,正六面体の各辺の中点を結んだ線を中心に回す変換が無いことです.このような回転は正十二面体の対称性を崩してしまうことがわかるでしょう.
結局,上記の二種類に恒等置換を加えて,正十二面体群のうち,正十二面体も内接する立方体も両方不変に保つものには8+3+1=12種類あることが分かりました.
24のちょうど半分ですから,位数からだけでもこれが交代群であることが証明できそうですが,念のため,頂点に番号を振って,ここで求めた変換が偶置換であることを示しましょう.
正十二面体に正六面体を内接させるさせ方には 種類ありましたから,次式が成り立ちます.
P(12)~5xA4=A5