現代数学の系譜11 ガロア理論を読むat MATH
現代数学の系譜11 ガロア理論を読む - 暇つぶし2ch373:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 16:59:42.77
>>372
つづき

5.繰り返しになるが、Vを変えない置換は恒等置換eのみだから、Vはどんな根の有理式を持ってきても、それは必ずVの有理式で表されるという構造になっている
  で、ガロア(分解)方程式F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*)で、代数的可解性の原則から根a,b,c・・・の有理式を持ってきても、全部Vとガロア(分解)方程式F(x)の土俵の上に乗っている
  つまり、ガロアはVとF(x)で、根の有理式が全部乗る土俵を作った。代数的可解性の原則を認めれば、ここからこぼれるものはない
6.そして、根の有理式から補助方程式を作ってF(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*の因数分解(可約性)を見るとガロア群Gの正規部分群になるように分解するしかない
  つまり、ガロア群Gが正規部分群を持つという良い群としての性質を持っていないと、いくら補助方程式を作ろうと思っても、それは元々無理だと
7.これを具体例で見ると、>>323-342だ
  >>280のように3次方程式の根の有理式(α-β)^2 を考える。根の置換を考えると、
  補助方程式 g(x)={ x - (α-β)^2 } { x - (β-γ)^2 } { x - (γ-α)^2 } = 0ができる
  ここで、有理式(α-β)^2 だけなら2次式で簡単だけど、置換をすると、共役な(β-γ)^2、 (γ-α)^2達が出現する
  で、補助方程式は3次式で根は3つになる
  この補助方程式の根全てを添加するとは、>>328補助方程式 g(x)のガロア分解式V’=A’(α-β)^2+B’(β-γ)^2+C’ (γ-α)^2 を作って(係数A、B、Cは置換で値が異なるように取る)
  V’を添加することと同じ
  ところが、ガロア分解式V’は、根α、β、γの置換全てで異なる値を取り、6つの異なる値を取ることに
8.上記7を要約すると、簡単な有理式をとってきても、そこから補助方程式を作るときに、共役な仲間達が出てきて次数が上がる。
  そして、ガロア分解式V’=A’(α-β)^2+B’(β-γ)^2+C’ (γ-α)^2 を作ってその取る値を見ると、また次数が上がる場合がある。
  この場合は、結局6次まで次数が上がってしまって、VとV’は同じ分解能力を持つってことになってしまった(つまり、方程式を解く視点からは役に立たないと)
つづく


次ページ
続きを表示
1を表示
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch