現代数学の系譜11 ガロア理論を読むat MATH
現代数学の系譜11 ガロア理論を読む - 暇つぶし2ch329:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/21 21:50:26.52
>>328
つづき

で、まだよく理解できないのが
補助方程式 { x - (α-β)^2 } { x - (β-γ)^2 } { x - (γ-α)^2 } = 0 の根を、r1=(α-β)^2, r2= (β-γ)^2, r3= (γ-α)^2を全部添加したらどうなるのか?
ガロア論文第III節によれば、「各群において置換は同一である」と。はて?

330:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/21 23:33:11.60
>>323
ラグランジュの定理というのが、ガロア理論の一つの補助線なんだね
補助線を一つ引くことで、見通しが良くなる

昔、小平邦彦が平面幾何の補助線を非常に重視していたとか(下記)
”補助線”の概念を、拡張すれば、上記のようにいえるかも・・

URLリンク(blog.goo.ne.jp)
30 小平邦彦の「平面幾何の追放」に対する警鐘 2010-07-17 16:49:48

小平は著書「怠け数学者の記」(岩波現代文庫)の中で、
・・・・大脳生理学の知見が正しいとすれば・・・昔われわれが中学校で学んだユークリッド平面幾何は数学の初等教育のための最適な教材であることになる。
・・・平面幾何では図形を見ながら論証を進める。図形を見るのは右半球の働き、論証は左半球の働きであるから、平面幾何は左右の両半球を互いに関連させて同時に訓練することになる。
殊に証明のための補助線を引くには図形全体のパターンを眺めて総合的に判断することが必要である。
故にそれは右半球のための最もよい訓練である。
アダマールがいうように発見が「無意識」すなわち右半球の働きであるとすれば、したがって平面幾何は創造力を養うためにも最適な教材であることになる。
近年ユークリッド平面幾何は(文部省によって)数学の初等教育からほとんど追放されてしまったが、それによって失われたものは普通に考えられているよりもはるかに大きいのではないかと思う(34頁)。
・・・・幾何学的直観力の一つが補助線を発見する能力ですが、この能力を猛勉強によって獲得したという体験談があるんです(232頁)。

331:132人目の素数さん
12/02/22 00:22:49.80
>>328
その通り。

>>329
つまり、今までは補助方程式の根を別々に添加していたわけだけど、同時に加えるということ。
俺の挙げた例でいうと、K(r1), K(r2), K(r3) ではなく K(r1, r2, r3) でF(x)を見たらどう分解されるか?

332:みぃな
12/02/22 00:23:24.69
xの10じょう ÷Xの2じょう ー3x+2

ができません汗
解説できたらおねがいします1

333:132人目の素数さん
12/02/22 11:11:24.96
>>326
>Q2.その時、各因子 f(V,r) の群は? 一致するか否か?
>A2.各因子 f(V,r) の群は、>>290の { e , (12) } 型の位数2の3つの部分群。同型だが、一致はしていない。

そういうことw ガロアは一般的な立場で補助方程式の根の添加、言い換えれば体の拡大を考察している。

334:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/22 21:28:00.83
>>333
乙、ありがとう

>>331
>つまり、今までは補助方程式の根を別々に添加していたわけだけど、同時に加えるということ。
>俺の挙げた例でいうと、K(r1), K(r2), K(r3) ではなく K(r1, r2, r3) でF(x)を見たらどう分解されるか?

誘導ありがとう
1.まず、K(r1)のとき、>>326でr1=(α-β)^2、F(x)=(x-V1)(x-V2)(x-V3)(x-V4)(x-V5)(x-V6)、f1(x,r1)=(x-V1)(x-V4)
  までは、すでに記した通り。
  で、F(x)=f1(x,r1)(x-V2)(x-V3)(x-V5)(x-V6)=f1(x,r1)g(X) 但しg(X)=(x-V2)(x-V3)(x-V5)(x-V6)として、g(X)がK(r1)に属するかだが
  ラグランジュの定理でいえるね。
  g(X)=F(x)/f1(x,r1)と書けて、F(x)とf1(x,r1)とも(α,β)(=α,βの互換)で変わらないから、g(X)も変わらない。だから、その係数はr1の有理式で、g(X)がK(r1)に属する
  だがそこまでで、g(X)=g(x,r1)とは書けるが、これ以上分解はできない
2.で、K(r1, r2, r3) は、r1, r2, r3を全て含む拡大体で、>>326 F(x)=f1(x,r1)xf2(x,r2)xf3(x,r3)で
  f1(x,r1)=(x-V1)(x-V4),f2(x,r2)=(x-V2)(x-V5),f3(x,r3)=(x-V3)(x-V6)となるが
  f1(x,r1)、f2(x,r2)、f3(x,r3)は全て、K(r1, r2, r3) に属するので、F(x)=f1(x,r1)xf2(x,r2)xf3(x,r3) (2次式)までの分解ができる
3.では、それ以上(1次式へ)の分解ができるか? これはできない
  K(r1, r2, r3) の元は、例えば(α,β)(=α,βの互換)で変わらないが、V1~V6は、全て(α,β)で変わるから、K(r1, r2, r3) の元ではない。だから、1次式への分解はできないと

335:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/22 21:33:49.37
>>334
補足
ここらは、倉田 ガロアを読む:>>4のP146 16節「根の有理式の添加によるガロア群の簡約」に関連した事項だ

で、中間体K(r1, r2, r3)のガロア群がどうなるかだが、P155の対応定理などで見るんだろうね

336:132人目の素数さん
12/02/23 00:15:47.64
          __ノ)-'´ ̄ ̄`ー- 、_
        , '´  _. -‐'''"二ニニ=-`ヽ、
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     |   |  | / / レ',二、レ′ ,ィイ|゙/   私は只の数ヲタなんかとは付き合わないわ。
.     |   \ ∠イ  ,イイ|    ,`-' |      頭が良くて数学が出来てかっこいい人。それが必要条件よ。
     |     l^,人|  ` `-'     ゝ  |        さらに Ann.of Math に論文書けば十分条件にもなるわよ。
      |      ` -'\       ー'  人          一番嫌いなのは論文数を増やすためにくだらない論文を書いて
    |        /(l     __/  ヽ、           良い論文の出版を遅らせるお馬鹿な人。
     |       (:::::`‐-、__  |::::`、     ヒニニヽ、         あなたの論文が Ann of Math に accept される確率は?
    |      / `‐-、::::::::::`‐-、::::\   /,ニニ、\            それとも最近は Inv. Math. の方が上かしら?
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337:132人目の素数さん
12/02/23 00:26:39.31
>>334
>K(r1, r2, r3) の元は、例えば(α,β)(=α,βの互換)で変わらない
そうかなw K(r1, r2, r3) は、例えば r2 を含むよね。これに(α,β)を施すとどうなる?

338:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/23 21:49:15.68
>>337
ああ、そうか。誘導ありがとう。君は親切だね
ここの理解が不十分だから、すっきりしなかったんだ

1.さて、K(r1, r2, r3) :補助方程式 { x - (α-β)^2 } { x - (β-γ)^2 } { x - (γ-α)^2 } = 0 の根を、r1=(α-β)^2, r2= (β-γ)^2, r3= (γ-α)^2 >>326
2.で、ガロア分解式(>>28)にならって
V’=A’r1+B’r2+C’r3で、係数A,B,Cは体Kに属するとして、r1, r2, r3の置換すべてで、異なる値を取る様に選んだとする
書き直すと
V’=A’(α-β)^2+B’(β-γ)^2+C’ (γ-α)^2
3.このV’は、拡大体K(r1, r2, r3)に属する元
これに(α,β)を施すと
V1’=A’(α-β)^2+B’(α-γ)^2+C’ (γ-β)^2となり、V’≠V1’となり値は変わる(異なる値を取る様に選んだので)
4.つまり、V’は互換(α,β)で値が変わる。これは、全ての互換にいえる。
5.また、長さ3の巡回置換(α,β,γ)でも値が変わる。これは、互換とは別の式で値も異なる
6.結局、V’=A’(α-β)^2+B’(β-γ)^2+C’ (γ-α)^2は、根α,β,γの置換の全てで異なる値を取る
7.ラグランジュの定理>>317で、V’は全ての置換で変わって、これを変えないのは恒等置換eのみ(>>289-290参照)で、
  もとの方程式のガロア分解式V=Aα+Bβ+Cγ >>235 とV’=A’r1+B’r2+C’r3とは、いずれも、恒等置換e以外のすべての置換で値を変えるから
  お互いに有理式で表される関係(VとV’は同じ分解能力を持つってことか)
8.だから、VはV’の有理式で表されるということで、拡大体K(r1, r2, r3)の中で、F(x)=(x-V1)(x-V2)(x-V3)(x-V4)(x-V5)(x-V6)は、1次の式に分解される
  つまり、V1、V2、V3、V4、V5、V6たちは、拡大体K(r1, r2, r3)の元?

339:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/23 21:54:01.88
>>338
つづき

ということは、補助方程式 { x - (α-β)^2 } { x - (β-γ)^2 } { x - (γ-α)^2 } = 0 を解くことは、即もとの方程式を解くことに
また、補助方程式のガロア分解式V’=A’(α-β)^2+B’(β-γ)^2+C’ (γ-α)^2は、6つの異なる値を取り、補助方程式のガロア群はS3(3次の対称群)となる・・

340:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/23 22:00:21.58
>>339
つづき

(α-β)^2自身は、(α,β)(=α,βの互換)で変わらない
(β-γ)^2、 (γ-α)^2も同様

しかし、この3つを集めて、V’=A’r1+B’r2+C’r3を作ると、V’は根α,β,γの置換の全てで異なる値を取ると
面白ね

341:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/23 22:26:47.98
>>340
つづき

なお、(β-γ)^2=(β+γ)^2-4βγ

と書けて
3次方程式:f(x)=x^3+A*x^2+B*x+C=(x-α)*(x-β)*(x-γ) >>323
で、α+β+γ=A、αβγ=Cより

β+γ=A-α
βγ=C/α
となり、これを代入すると

(β-γ)^2=(β+γ)^2-4βγ=(A-α)^2-4(C/α)
つまり、αだけの式になる
まあ、(β-γ)^2は、αの化身だと

342:132人目の素数さん
12/02/23 23:39:48.29
>>338
>8.だから、VはV’の有理式で表されるということで、拡大体K(r1, r2, r3)の中で、F(x)=(x-V1)(x-V2)(x-V3)(x-V4)(x-V5)(x-V6)は、1次の式に分解される
>  つまり、V1、V2、V3、V4、V5、V6たちは、拡大体K(r1, r2, r3)の元?
まあそういうこと。あと付け加えると、F(x)はK(r1, r2, r3)の中で

F(x)=(x-V1)(x-V2)(x-V3)(x-V4)(x-V5)(x-V6)

と分解されるよね? このとき、各因子(x-V1)~(x-V6)の群はすべて恒等置換よりなることがわかる。
すなわち、補助方程式のすべての根を添加することによって、

>>329 ガロア論文第III節によれば、「各群において置換は同一である」と。はて?

となっていることがわかる。俺の挙げた例では、恒等置換だけだからおもしろみはないけどね。
なお、ちゃんとした証明は、守屋や矢ケ部の本にあったと思う。お持ちのようだから
読んでみれば? 定理のイメージがつかめたなら、それほど難しくない・・・と思うw

それでは、>>275からの件はこれで終わりと言うことで。気が向いたらまたコメントするよw

343:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/25 09:47:41.21
>>342
ありがとう。君は親切だね

>それでは、>>275からの件はこれで終わりと言うことで。気が向いたらまたコメントするよw


>>上記のような分解ができるということは、元の方程式のガロア群が正規部分群を持っている場合だけ>>268

えーと、ここから始まったんだが。いろいろ誘導ありがとう。おかげですっかり理解できた
((有理式と置換に関する)ラグランジュの定理というのが、ガロア理論の一つの補助線なんだ>>330ということも)

1.>>280のように、ある方程式(例えば3次方程式(以下例えばを略する))の根(α、β、γ)のある有理式を考える( (α-β)^2)
2.倉田>>4のP146のように、この有理式((α-β)^2)の最小定義多項式(=補助方程式と見ることもできる)を考える({ x - (α-β)^2 } { x - (β-γ)^2 } { x - (γ-α)^2 } = 0 )
  この有理式が、根(α、β、γ)の全ての置換で取る異なる値を集めて例にならって多項式をつくる
  そうすると、ラグランジュの定理から作った多項式の係数は、元の体kに属することが分かる
3.そうして、この有理式((α-β)^2)の添加で、ガロア分解方程式(F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*) )がどうなるかを考える
  可約になる場合がある(>>323-327)
4.この場合、最小定義多項式の根を全て添加すると、さらに低い次数への分解ができる場合がある(>>338
5.これを群論の言葉でいうと、この有理式を不変にするガロア群Gの部分群Hがあって
  Hの左剰余類によるGの分解
  G=H+s1H+・・・+sk-1H (ここで、s1・・・sk-1は、倉田P146ではシグマに下付の1・・・k-1が添えられたものだが、ギリシャ文字が面倒なので代用)
6.で、3の可約によるガロア分解方程式の因数分解は、上記左剰余類によるGの分解G=H+s1H+・・・+sk-1Hに従う
(つづく)

344:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/25 09:51:14.74
>>343
つづき

7.で、4の最小定義多項式の根を全て添加するとは、Gの分解G=H+s1H+・・・+sk-1Hで、H、s1H、・・・、sk-1Hの共通部分(最大公約部分群などと書いてある本もある)を考えることになって
  これは、Gの正規部分群。このとき、正規拡大になっている
8.ということは、ある有理式を考えて、その最小定義多項式(=補助方程式)を考えると、その最小定義多項式(=補助方程式)の全ての根が使えるが、それを全て添加すると、Gの正規部分群と正規拡大の話になる
9.これすなわちガロア理論

”上記のような分解ができるということは、元の方程式のガロア群が正規部分群を持っている場合だけ”>>268
を正しく言い換えると上記のようになる?

これでOK?

345:132人目の素数さん
12/02/25 14:07:13.39
>>344
まだやるのか?w 

肝心なことがわかってないかな。

>7.で、4の最小定義多項式の根を全て添加するとは、Gの分解G=H+s1H+・・・+sk-1Hで、H、s1H、・・・、sk-1Hの共通部分(最大公約部分群などと書いてある本もあ

ここが違う。H、s1H、・・・、sk-1H に共通部分はない。
手短に書くと以下。

F(x)に補助方程式の根を添加して因数分解されたとき、各因子の根の順列は
各々(上の記号を使えば)、

H s_1H ・・・ sk-1H

となる。このとき、各因子のガロア群は、

H s_1*H* s_1^{-1} ... s_{k-1}*H*s_1^{k-1}

となる。記号がわかりにくいが、要するに、Hを(恒等変換を含めて)、s_1・・・s_{k-1}で変換したときに
できる群のこと。

そして、すべての補助方程式の根を添加したときのガロア群とは、上のk個の
群の共通部分をとってできる根のことだよ。なお、この群はGの正規部分群の性質をもっている。
すでにHが正規部分群のときは、上の共通部分はH自身となる。俺のあげた例では
恒等置換となる。

346:132人目の素数さん
12/02/25 17:06:47.37
          __ノ)-'´ ̄ ̄`ー- 、_
        , '´  _. -‐'''"二ニニ=-`ヽ、
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     |   |  | / / レ',二、レ′ ,ィイ|゙/   私は只の数ヲタなんかとは付き合わないわ。
.     |   \ ∠イ  ,イイ|    ,`-' |      頭が良くて数学が出来てかっこいい人。それが必要条件よ。
     |     l^,人|  ` `-'     ゝ  |        さらに Ann.of Math に論文書けば十分条件にもなるわよ。
      |      ` -'\       ー'  人          一番嫌いなのは論文数を増やすためにくだらない論文を書いて
    |        /(l     __/  ヽ、           良い論文の出版を遅らせるお馬鹿な人。
     |       (:::::`‐-、__  |::::`、     ヒニニヽ、         あなたの論文が Ann of Math に accept される確率は?
    |      / `‐-、::::::::::`‐-、::::\   /,ニニ、\            それとも最近は Inv. Math. の方が上かしら?
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347:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/25 18:43:47.40
>>345
おお、ありがとうよ
君は、親切だし、本当にガロア理論を理解しているね

>ここが違う。H、s1H、・・・、sk-1H に共通部分はない。

そうだった。剰余類分解だから、共通部分はない

>H s_1*H* s_1^{-1} ... s_{k-1}*H*s_1^{k-1}
>となる。記号がわかりにくいが、要するに、Hを(恒等変換を含めて)、s_1・・・s_{k-1}で変換したときに

うんうん
変換だね
ありがとう

348:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/25 19:45:26.61
>>345
そうそう

>F(x)に補助方程式の根を添加して因数分解されたとき、各因子の根の順列は
>各々(上の記号を使えば)、
>
>H s_1H ・・・ sk-1H
>
>となる。このとき、各因子のガロア群は、
>
>H s_1*H* s_1^{-1} ... (s_k-1)*H*(s_k-1)^{-1}
>
>となる。記号がわかりにくいが、要するに、Hを(恒等変換を含めて)、s_1・・・s_k-1で変換したときに
>できる群のこと。

ここ、流石だね。(蛇足だが、s_1^{-1}・・・(s_k-1)^{-1}は、s_1・・・(s_k-1)の逆元だね)
”各因子の根の順列は各々(上の記号を使えば)、H s_1H ・・・ sk-1H”については、

”3.ガロア分解式と置換群のガロア記法との対応”>>29と関連するけれど、普通に使われる順列を上下2行並べてするコーシーの記法(>>28)で
H s_1H ・・・ sk-1Hで、コーシーの記法の下の順列だけを取るとガロア記法になる

ガロア記法では、コーシーの記法の上の順列が省略されるから、H s_1H ・・・ sk-1Hで、下の順列だけを取るとガロア記法が即
H s_1*H* s_1^{-1} ... (s_k-1)*H*(s_k-1)^{-1}、つまりのHを(恒等変換を含めて)、s_1・・・s_k-1で変換した群を表すんだよね

この見方は、ガロアの原論文>>3を読むときに常に意識しておくべき点だ

349:あのこうちやんは始皇帝だった
12/02/25 19:46:49.27

 お前たちは、定職に就くのが先決だろがあああああああ!!!!!!!!!

 ゴミ・クズ・カスのクソガキどもがあああああ!!!!!!!!!!


350:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/25 19:54:26.37
>>343
最小定義多項式の参考に下記を
(最小多項式と書かれている本が多い。下記も)

URLリンク(www.kishimo.com)
アルティン「ガロア理論入門」を読む・p46の最小多項式の性質

351:132人目の素数さん
12/02/25 22:19:34.37
>>348
>ガロア記法では、コーシーの記法の上の順列が省略されるから、H s_1H ・・・ sk-1Hで、下の順列だけを取るとガロア記法が即
俺はあなたの言いたいことがよく理解できないが、ちょっと違う気がする。

例として、3次方程式の群である3次の対称群をとるとしよう。
H={e, (αβγ), (αγβ)}、S1=(αβ)とすると、元の群Gは、G = H + H*S1 と分解される。具体的に書くと

 H     H*S1
--- ----
αβγ  βαγ
βγα  αγβ
γαβ  γβα

となる。ここで、H*S1の順列の中でβαγをαγβやγβαに変換する置換を考えてごらん。

βαγ→αγβ は、具体的に書くと、β→α、α→γ、γ→βとなるから、(αγβ)に等しい。同様に、
βαγ→γβα は、(αβγ)に等しい。
αγβ→γβα は、(αγβ)に等しい。

恒等置換を含めると、H*S1に含まれる順列の間を移り変えるような置換は群になることがわかる。
この群は、実際に計算してみればわかると思うが、実は、、

  S1*H*S1^{-1}

に等しくなっているのである! ちなみにこの例では、Hと等しい。

よくわからなかったら、群論の本の置換の章でも参照してください。
 

352:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 00:43:49.65
ネット検索してたら、こんなのがあった
神田神保町の岩波書店に置いてあったのを見たことがある

URLリンク(mathsoc.jp)
原田耕一郎著,『群の発見』岩波書店,2001年,248 + xiv 頁 (三松佳彦,中大理工)
(抜粋)
本書が出版された2001年11月,生協の書籍部で見付けて直ぐに,これは素晴ら
しい本だと感じた.以来(特に教室内部では学生,院生たちに)「日本の数学書の中で
も特筆すべき名著」などと宣伝していたら,とうとう書評の依頼が来てしまった.改め
て読んでみても,最初の印象に間違いはない.この書評などどうでもよいから,とにか
く読んで頂きたい,というのが筆者の偽ざる気持ちである.特に若い人には是非読んで
もらいたい数学書である.しかも,この本自体が若者たちに読んでもらいたがっている
のだ.筆者も(残念ながらまるで若くはないのだが)大きな,しかも多くの意味で感銘
を受けた.

「こういう風に教えてくれれば,僕にもガロア理論はもっと素直に生き生きと分かっ
たに違いない!」本書を手にして最初に強く感じたことである.学生時代の自分のでき
の悪さを棚に上げるのは,教えて頂いた先生に失礼なのは百も承知であるが,正直な気
持ちである.

353:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 07:11:27.94
>>351
>俺はあなたの言いたいことがよく理解できないが、ちょっと違う気がする。

ありがとう、ありがとう
君は親切だね

だけど、これは大丈夫だ
ガロア記法では、コーシーの記法との関係は、ブルーバックス 「ガロアの理論」 中村亨>>2で勉強したから

P108 「ガロア流のガロア群」のところ
中村先生はガロア記法という表現はしていないが、コーシーの記法と対比するためこう表現した

354:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 07:21:15.86
>>353
補足
実は、中村先生の説明は
>>348で書いた
>ガロア記法では、コーシーの記法の上の順列が省略されるから、H s_1H ・・・ sk-1Hで、下の順列だけを取るとガロア記法が即
とは違う説明だ

でも>>351で書いていただいた

” H     H*S1
--- ----
αβγ  βαγ
βγα  αγβ
γαβ  γβα

となる。ここで、H*S1の順列の中でβαγをαγβやγβαに変換する置換を考えてごらん。

βαγ→αγβ は、具体的に書くと、β→α、α→γ、γ→βとなるから、(αγβ)に等しい。同様に、
βαγ→γβα は、(αβγ)に等しい。
βαγ→βαγ は、eに等しい。”

ってこと

355:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 07:29:43.66
>>354
ここは、ガロアの原論文>>3を読むときのキモなのでもう少し書く

今日、置換は普通はコーシーの記法
(a b c d・・・・k)
(a b c d・・・・k)
(直上の2行は大きな括弧で括られていると思ってください)
(コーシーの記法は説明不要と思うが、下記などが参考になろう)
URLリンク(homepage3.nifty.com)
>>28より再録)


”βαγ→αγβ は、具体的に書くと、β→α、α→γ、γ→βとなるから、(αγβ)に等しい。同様に、
βαγ→γβα は、(αβγ)に等しい。
βαγ→βαγ は、eに等しい。”
をコーシーの記法で書くと下記


(βαγ)
(αγβ)

(βαγ)
(γβα)

(βαγ)
(βαγ)

となる
(つづく)

356:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 07:36:39.29
>>355
つづき

つまり
 H*S1
----
βαγ
αγβ
γβα >>354

を”ガロア記法では、コーシーの記法の上の順列が省略される”>>348と考えることで

(βαγ)
(βαγ)

(βαγ)
(αγβ)

(βαγ)
(γβα)
(注:ここは、>>355のコーシーの記法の置換のeを並び替えて、上のH*S1の順列に合わせた)
(つづく)

357:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 07:41:05.18
>>356
つづき

同様に
 H   
---
αβγ
βγα
γαβ

のガロア記法を、コーシーの記法で書き直すと

(αβγ)
(αβγ)

(αβγ)
(βγα)

(αβγ)
(γαβ)

となる
このガロア記法→コーシーの記法の解釈では、常に先頭は恒等置換eになる
(つづき)

358:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 07:56:18.56
>>375
つづき

ガロア記法の原論文に忠実な説明は、P108 「ガロア流のガロア群」>>353が正確だ
でも、簡略化して”ガロア記法では、コーシーの記法の上の順列が省略される”>>348と考えることで、ガロア記法が直感的に把握できて、ガロアの原論文の記述は十分理解できる

えーと、いま中村先生の本を見ると、P110から111に殆ど同じ表現がある。
違いは、ガロアの原論文の記述
「一つの順列からそれぞれの順列に移る置換の集まりが、どの順列から始めても同じになる」(ここは、アーベル ガロア 群と代数方程式 (現代数学の系譜 11) >>2ガロアの原論文のP27に少し違う表現で記されているが)
に中村先生は忠実に説明されている

でも、簡単に言えば

 H   
---
αβγ
βγα
γαβ

のガロア記法を、コーシーの記法で書き直すと

(αβγ)
(αβγ)

(αβγ)
(βγα)

(αβγ)
(γαβ)
ってことでOK

359:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 08:16:13.65
>>358
補足

ガロアが「一つの順列からそれぞれの順列に移る置換の集まりが、どの順列から始めても同じになる」としているのは、
つづく「それゆえ、置換S,Tが同じ群に属すれば、置換STも確かにその群に属さねばならない」を言いたいためだったのだろう(=ガロア群のガロア流の定義)
ここ、置換の積STで閉じているという話は、中村先生の本でP211に詳しい説明がある

でも我々が、ガロアの現論文を読むときは、群論の知識を前提としてガロア群は確立されたものとして、
ガロア記法→コーシーの記法の解釈を上記のようにすることで、現論文を直感的にできるねと中村先生の本で学んだ

ここらは、>>59-60にも書いた。その応用編が>>53-58、>>75

で、中村先生の本とあなたのおかげで、原論文でもやっとしていたところが、かなりスッキリした。ありがとう

360:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 08:32:11.57
>>354
補足の補足

” H     H*S1
--- ----
αβγ  βαγ
βγα  αγβ
γαβ  γβα

となる。ここで、H*S1の順列の中でβαγをαγβやγβαに変換する置換を考えてごらん。

βαγ→αγβ は、具体的に書くと、β→α、α→γ、γ→βとなるから、(αγβ)に等しい。同様に、
βαγ→γβα は、(αβγ)に等しい。
βαγ→βαγ は、eに等しい。”

これを”ガロア記法では、コーシーの記法の上の順列が省略される”との視点から見ると

” H     H*S1
--- ----
(αβγ)  (βαγ)
(αβγ)  (βαγ)

(αβγ)  (βαγ)
(βγα)  (αγβ)

(αβγ)  (βαγ)
(γαβ)  (γβα)

つまり、置換S1は、コーシーの記法の上の順列にも作用して、同じように置き換えをしていると見ることができる
ここは置換群論の変換”S1*H*S1^{-1}”>>351を学ぶときの重要なポイントだ。S1の逆元が出てきてなにをやっていのか見えないが、コーシーの記法の上の順列もまとめて置き換えているんだと見る

361:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 10:51:56.69
ところで、>>29の”3.ガロア分解式と置換群のガロア記法との対応”で少し補足をしておきたい
>>325辺りでも使っているが、

”f(α,β,γ)=(α-β)^2で、これを変えない置換は、(α,β)(=α,βの互換)で変わらない式を作る
V1=aα+bβ+cγ、V4=aβ+bα+cγ(V1に(α,β)を施してV4に)
で、(x-V1)(x-V4)がそれ”と

つまり、
V4=aβ+bα+cγ(V1に(α,β)を施してV4→式V4と(α,β)が対応しているという見方が重要だと

ここは、ガロア論文の元の記述>>29では見えてこない
現論文>>3のP31の記述だが、ガロアは
ガロア分解式(リゾルベント)
 V=Aa+Bb+Cc+・・・
 a,b,c・・・は、(重根を持たない)で問題の方程式の根、A,B,C・・・は根の置換で異なる値をとる>>28
として、
ガロアは、根a,b,c・・・をVの有理式a=φV,b=φ1V,・・・・,am-1=φm-1V (am-1並べた最後の根でm番目の根、m-1は下付き添字)
として、

(V)| φV,φ1V,・・・・,φm-1V,
(V')| φV',φ1V',・・・・,φm-1V',
(V'')| φV'',φ1V'',・・・・,φm-1V'',
・・・・|・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(V''*)| φV''*,φ1V''*,・・・・,φm-1V''*,
注)V''*は、Vにダッシュ'がn-1個ついたもの(アスキーでは添え字が表現できないので)>>29

とガロア群(=根の置換の群)を表す
でも、この表現だと、例えばV'に対応する置換φV',φ1V',・・・・,φm-1V',が具体的にどういう根の並びになっているか不明
でも、直感的には例えば、V1=Ab+Ba+Cc+・・・(互換(a,b))なら、根の並びも b, a, c ・・・(互換(a,b))が対応するんじゃないかと。それが自然な対応で、そういう自然な対応になっていないと、群の積を考えたときに困るだろうと

ここは原論文では詳しく説明されていないが、倉田>>4P119の命題2(Vの有理式の群と根の置換の成す群が(反)同型)を考えればそうなる
(つづく)

362:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 11:06:48.57
>>361
つづき

例えば、
(V)| φV,φ1V,・・・・,φm-1V,
(V=Aa+Bb+Cc+・・・ )
の左右に、同じ置換σ(例えば互換(a,b))を施すことを考える
これをV’と書いて
V’=Ab+Ba+Cc+・・・になるが

φV,φ1V,・・・・,φm-1V,は、a,b,c・・・だが、これが互換(a,b)で, b,a,c・・・の並びに変わって、それは即ちφV',φ1V',・・・・,φm-1V',だと
それが、倉田>>4P119の命題2の意味だと
(我々凡人は、ここまで噛み砕いて言ってもらわないと、天才ガロアの論文は読みこなせない)

363:132人目の素数さん
12/02/26 12:22:39.44
>>353
なるほど。了解。

364:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 13:19:13.51
>>363
ありがとう
君に了解と行ってもらえると安心だ

365:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 13:43:48.89
ネットサーフィンをしていると、こんなのが

URLリンク(www.mypress.jp)
五次方程式とガロア群論を理解するための“単純な”たとえ話(サイエンス+数学) / ヒロさん日記 :2009/8/10
(抜粋)
数学の進歩を100年早めたといわれるガロアの群論は、ときどき気になっている。とりわけ「5次以上の方程式は代数的な一般解が存在しない」という話は、せめて大まかな流れぐらいは理解できないものか。

もっとも薄手の本は133頁からなる『ガロアと群論』(リリアン・リーバー)。冒頭はとてもわかりやすく読めるが、50頁の「不変部分群(正規部分群)」と55頁の「可解群」は頭にスッ~と入ってこない。結局は、

1つの方程式は、その群が、その方程式の係数を含む体に対して、可解群であるとき、かつ、そのときに限って、ベキ根によって、解くことができる(81頁)
ということが理解できればいいらしいが、この1冊だけでは埒が開けそうにない。翻訳調でわかりにくいところもある。そこで次に求めたのが『群論への30講』(志賀浩二)。
これは実にわかりやすく読める。11講以降の記号だらけの証明は読み飛ばしたくなるが、各講の最後にあるTea Timeという休憩コラムがこれまた面白く、なんとか先に進める。

で、問題の5次以上方程式に関しては、

5次以上の方程式にはべき根による代数的解法は一般には存在しないことを示した根拠は、n>=5のときに、交代群Anは単純群であるという事実であった。(129頁)
「可解群でない」=「交代群が単純群になる」と因数分解してくれたので、1歩前進だ。

方程式の問題をどのように群論に置き換えているのか、という全体像はチャートでも描いてみないとわからない。私が探した範囲では<こちらのページの最後にあるチャートマップ>が全体像をもっともよく俯瞰しているように思える。

このマップを見て、ピンと来ない人はいったん下山したほうがよさそうだ。私もこの夏休みで山越えができると期待して軽装備で歩き回ってきたが、山の怖さを知っているので、ここでいったん引き返したい。
ガロアが証明したのは1820年なので、200周年の2020年までに何とかしよう(笑)。

366:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 13:47:27.21
>>365
つづき

URLリンク(www.mypress.jp)
コメント抜粋

むむむ、侮れない 2009/8/10(月) 23:37 ピンちゃん
ヒロさんが数学好きなひとであるのは知っていたけど、ここまで
本格的な興味をもっているとはおどろきました。

ただいま下山の最中です 2009/8/11(火) 01:21 Hiro-san★ブログ主
いえいえ、侮れないのは数学のほうです。整数、群論、関数、位相、集合・・・という山脈にうっかり迷い込んだら生きて帰って来れません。
でも五次方程式の山ぐらいは、アマチュア登山家のささやかな楽しみとして、体力をつけた上で登ってみたいのです。
ピンちゃんを昔いじめたのは、整数の女王さま? ベクトルの剣? 三角関数の恋の病? それとも微積分の羽交い締め?

<こちらのページの最後にあるチャートマップ>(この[物理のかぎしっぽ]は、これ以外のページ(二十面体など)をかなり参考にさせてもらいました。)
URLリンク(hooktail.sub.jp)
ガロア理論と代数方程式

367:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 14:09:03.01
ネットサーフィンで、こんなのも
Wolfram|Alphaってページは初めてだけど、無料登録もあるそうだ
一度は覗いてみる価値ありだね

URLリンク(blog.livedoor.jp)
2010年08月23日 22:30 群の叡智 - ガロア理論を知るための三作
(抜粋)
四次までなら、Wolfram|Alphaも知っている。次数が一つ上がるごとにとてつもなく難しくなっていくことがここからも伺えるだろう。
a_0x+a_1=0 - Wolfram|Alpha URLリンク(www.wolframalpha.com)
a_0x^2+a_1x+a_2=0 - Wolfram|Alpha URLリンク(www.wolframalpha.com)
a_0x^3+a_1x^2+a_2x+a_3=0 - Wolfram|Alpha URLリンク(www.wolframalpha.com)
a_0x^4+a_1x^3+a_2x^2+a_3x+a_4=0 - Wolfram|Alpha URLリンク(www.wolframalpha.com)

ところが、五次ともなるとお手上げなのだ。
a_0x^5+a_1x^4+a_2x^3+a_3x^2+a_4x+a_5=0 - Wolfram|Alpha URLリンク(www.wolframalpha.com)

「天才ガロアの発想力」、「ガロアの群論」と読み継いだ人であれば、本書も落ちついて読めるはずだ。「決して難しくはない」という「ガロアの群論」の紹介は間違っていない。問題に回答集が付いているのも親切だ。

刊行の順番がこうだったらどれほどよかったか。しかし現実は逆である。ガロア理論に限らず。後にかかれた本ほど、難しかったことがやさしく書かれている。

天才とは、それを逆に進めることなのだ。坂を上るのは大変だが、下るのは楽なのに似て。

そして一旦坂を上り切ってしまえば、そこから同じ道を下る必要はない。裾野は四方八方に広がっている。
その裾野が広ければひろいほどすごいということになるが、群論の裾野の広さは群を抜いている。ルービックキューブから宇宙論まで、およそ対称性があるところには必ず顔を出す。
ルフィニもアーベルもこの点では頂上に一歩およばず、そしてガロアも眺望を楽しむ前につまらぬ、実につまらぬことで絶命してしまった。

368:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 14:46:12.02
こんなのも

URLリンク(wind.ap.teacup.com)
ガロア理論 なぜこの方程式は解けないか? (さくら教育研究所)

■ガロア理論への旅 その1
ぼくは、数学科のときは代数を専攻したので、ガロア理論は必須の道具であり、一生懸命勉強したのだけど、最終的に「身体でわかった!」というところにたどり着くことができなかった。
おおざっぱには捉えることはできたんだけど、機微が掴めておらず、少なくとも「アタリマエ」になるほどには理解していなかったのである。( そんなだから数学の道に挫折することになったのだけどね)。

ところが、最近になって急に視界が開け、「アタリマエ」とまではいわないけど、「よくできた自然な理論だなあ」というところまで理解できるようになってしまったのだ。
数学科で勉強していた頃から見れば、もう四半世紀も過ぎて達した境地というのもスゴイやら情けないやらである。

そして、わかってしまうと、結局は「2次方程式の解の公式」の中にすべての秘密が隠されていることに気がつかされるのである。(某大学の先生)

■ガロア、わが青春の砕けた夢

 いまでも数学というと陶然となる。もちろん高校までの受験数学や教養課程の数学ではない。今でも理解したくても出来ないのがガロア理論だ。
確かにガロアといえばその政治的人生と失恋、決闘による悲劇の最期の生涯ばかりが語られがちだ。これもやむを得ないことでガロア理論、現代数学の真のスタート、があまりに難解で読んでも聞いてもまず常人では理解不可能なしろものだからだ。

これは何もガロア理論に限らず近代から現代数学の諸天才になる数学理論の全てに妥当するがその象徴的、あらゆる意味で象徴的な存在がガロアである。
今はラインナップが整理されたようだが東京図書からは数多くの数学ジャンルの本が出版されていた。その中で「ガロア理論」を高三のとき購入し、読み始めたが余りの難しさに持っているだけの満足感を求めるしかなかった。

「ガロア、その真実の生涯」は数学自体は出てこないに等しいので誰にでも読める。だが、これでは何も理解したことにはならない。
カントールの「濃度の理論」の集合論は分かる。

だが抽象代数学は本当に難しい。
ガロアの群論からさらにリー群論となるとてんで一行も進まない。(某お医者さん)

369:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 15:11:13.68
こんなのも。海城ね

URLリンク(www.kaijo-academy.jp)
第二回数学科リレー講座「ガロア生誕200年記念講習会」第六日目 2011.08.28. (海城PRESS)
抜粋
最終日の今日(27日)は網谷先生が担当(写真1)。ガロア理論のアプローチの方法はいくつか考えられますが、昨日の授業を聞き、その「バトン」を受けて、アンカーはスタートされました。

中間地点にさしかかり、いよいよガロア理論の本題である,体の拡大とガロア群の縮小の関係が登場しました。
「解けていない」方程式を「解けた」方程式にするために,係数体にべき乗根を添加して拡大体の列をつくること。そのとき,各拡大体上のガロア群が縮小して部分群の列が対応すること。
そして,方程式の可解性がガロア群の可解条件で表せることが,見事に示されました。

ともあれ、偉大なガロア先生生誕200年に際し、このような試みができたことに担当者一同、感謝で一杯です。熱心に聴講してくれた受講生の皆さん、有難うございました。皆さんの今夏の思い出のひとつにしてもらえれば、こんな嬉しいことはありません。

【講義を終えて】(網谷先生)
最終日は、ガロアの定理の説明がテーマです。
この定理は、有理数体の拡大体と方程式のガロア群の部分群が対応するということをいうものですが、非常に難解な定理として知られています。
中高生に伝えるとなったとき、全く分からなかったとなると残念なことになるので、「数」の視点から、ガロア理論の意義のなるべく分かりやすい説明を最初に行いました。
結構真剣に聞いてくれている様子でうれしかったです。
そのあとの話の流れは、「方程式のガロア群」→「ガロアの定理」→「3次方程式」
となりました。「5次方程式」は、時間の関係で説明できませんでした。
3次方程式がなぜ平方根と3乗根を1回ずつ使って解けるのかということを伝えたかったのですが、途中でタイムアップ。
ガロア群を見れば、方程式が解けるかどうか、また解ける場合どういう風にべき根を取ればよいかが分かる。
このことが、定理の醍醐味で、ガロアの天才ぶりを表すものです。
プリントなどの準備には、いろいろ悩んだところもあったのですが、数学の奥深さや美しさ、何でもよいので興味をもって皆さんが勉強を進めてくれたら、これ以上の喜びはありません。

370:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 15:20:11.71
>>369
網谷先生って、次の早稲田理工の網谷泰治先生かな?
名前が珍しいから、検索してみた

URLリンク(www.wnp7.waseda.jp)
課題番号: 2007A-874
研究課題 高次数 Castelnuovo 多様体の構造に関する研究
研究者所属 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 助手 網谷 泰治

371:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 15:52:58.32
>>365-370
ネットサーフィンはこれくらいにして
なかなかガロア理論を全体的かつ直感的に理解するのはむつかしいという声が多いので、ここまでのスレをまとめてみよう

>方程式の問題をどのように群論に置き換えているのか、という全体像はチャートでも描いてみないとわからない。私が探した範囲では<こちらのページの最後にあるチャートマップ>が全体像をもっともよく俯瞰しているように思える。
>このマップを見て、ピンと来ない人はいったん下山したほうがよさそうだ。私もこの夏休みで山越えができると期待して軽装備で歩き回ってきたが、山の怖さを知っているので、ここでいったん引き返したい。

このマップは、現代ガロア理論のものなんだよね
ガロアは体論はもって居なかった。持っていたのは、>>361-362の体論の代用となるV=Aa+Bb+Cc+・・・ ガロアリゾルベント(ガロア分解式)>>28と、Vと置換との同型対応(例えば(V')| φV',φ1V',・・・・,φm-1V',)
それを通して、ガロア(分解)方程式F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*)がどうなるかを見る>>33

これが、ガロア理論の足場>>198-200
そして、ラグランジュの定理というのが、ガロア理論の一つの補助線なんだ>>330

ラグランジュの定理は、>>314の定理3.3にあるが
定理3-3 有理式f(x1,x2,・・・,xn)を変えない置換で,有理式g(x1,x2,・・・,xn)を変え
ないならば,有理式gはfの有理式になる。係数はx1,x2,・・・,xnの対称式である.
(つづく)

372:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 16:11:33.11
>>371
つづき

1.V=Aa+Bb+Cc+・・・ ガロアリゾルベント(ガロア分解式)は、”a,b,c・・・は、(重根を持たない)で問題の方程式の根、A,B,C・・・は根の置換で異なる値をとる”ように定めた>>28
  だから、Vを変えない置換は恒等置換eのみ
2.ここで代数的可解性の原則を認めて、元の方程式が解けるためには、根a,b,c・・・の有理式から補助方程式を作って、補助方程式の根を添加することで、方程式を解くことを考えてみよう
3.ラグランジュの定理を補助線として、Vを見ると、Vを変えない置換は恒等置換eのみだから、Vはどんな根の有理式を持ってきても、それは必ずVの有理式で表されるという構造になっているんだ(ここポイント)
4.で、>>343
 ・ある根の有理式を持ってくる
 ・その有理式で根a,b,c・・・の置換を行なって、値の異なるものを集める
 ・そうして、最小定義多項式(=補助方程式)を作る(補助方程式は根と係数の関係から、元の体の数になる)
 ・最小定義多項式には、有理式の置換で異なる値(補助方程式の共役な根)が含まれる
 ・補助方程式を全部添加して、ガロア(分解)方程式F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*)の因数分解(可約性)を見ると、因数分解できるときは補助方程式のガロア群をHとしてHがもとの方程式のガロア群Gの正規部分群になってしまうんだと
 ここは、上記の>>345-348だ

つづく

373:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 16:59:42.77
>>372
つづき

5.繰り返しになるが、Vを変えない置換は恒等置換eのみだから、Vはどんな根の有理式を持ってきても、それは必ずVの有理式で表されるという構造になっている
  で、ガロア(分解)方程式F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*)で、代数的可解性の原則から根a,b,c・・・の有理式を持ってきても、全部Vとガロア(分解)方程式F(x)の土俵の上に乗っている
  つまり、ガロアはVとF(x)で、根の有理式が全部乗る土俵を作った。代数的可解性の原則を認めれば、ここからこぼれるものはない
6.そして、根の有理式から補助方程式を作ってF(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*の因数分解(可約性)を見るとガロア群Gの正規部分群になるように分解するしかない
  つまり、ガロア群Gが正規部分群を持つという良い群としての性質を持っていないと、いくら補助方程式を作ろうと思っても、それは元々無理だと
7.これを具体例で見ると、>>323-342だ
  >>280のように3次方程式の根の有理式(α-β)^2 を考える。根の置換を考えると、
  補助方程式 g(x)={ x - (α-β)^2 } { x - (β-γ)^2 } { x - (γ-α)^2 } = 0ができる
  ここで、有理式(α-β)^2 だけなら2次式で簡単だけど、置換をすると、共役な(β-γ)^2、 (γ-α)^2達が出現する
  で、補助方程式は3次式で根は3つになる
  この補助方程式の根全てを添加するとは、>>328補助方程式 g(x)のガロア分解式V’=A’(α-β)^2+B’(β-γ)^2+C’ (γ-α)^2 を作って(係数A、B、Cは置換で値が異なるように取る)
  V’を添加することと同じ
  ところが、ガロア分解式V’は、根α、β、γの置換全てで異なる値を取り、6つの異なる値を取ることに
8.上記7を要約すると、簡単な有理式をとってきても、そこから補助方程式を作るときに、共役な仲間達が出てきて次数が上がる。
  そして、ガロア分解式V’=A’(α-β)^2+B’(β-γ)^2+C’ (γ-α)^2 を作ってその取る値を見ると、また次数が上がる場合がある。
  この場合は、結局6次まで次数が上がってしまって、VとV’は同じ分解能力を持つってことになってしまった(つまり、方程式を解く視点からは役に立たないと)
つづく

374:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 17:10:50.91
>>373
つづき

9.ここで、一般の5次方程式のガロア群は、5つの根の全ての置換120個からなるS5(5次の対称群)で、S5の正規部分群はA5(位数60の5次の交代群)のみで、A5は単純群で非可解だということを認めよう
10.となると、上で述べたように、どんな有理式を作って補助方程式を作っても、元々の群がいい性質を持っていないから無理だよと
11.この事情を、上記にならってお話風に言えば、一般の5次方程式のガロア群は、置換の組み合わせが120、交代群で60もあって、根の有理式をよってたかって沢山値を作ってしまう
   沢山値を作ってしまう仕組みは、根の有利式の共役な仲間達と、その仲間達と作る補助方程式のガロア分解式V’の組み合わせの作用
   一口で言えば、置換の組み合わせが多すぎて、次数は下げられないよと

375:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 17:21:32.82
>>374
補足

1.S5の正規部分群はA5(位数60の5次の交代群)のみは、5次以上ではそうなると証明できるそうだ
  A5は、偶置換全体の成す群だと。残りが奇置換全体。
  この事情は、根の全ての差積からなるΔ(=判別式Dを√で開いたもの。というか、Δの自乗がDという方が正しいかも)を添加することで、ガロア分解方程式が120次から60次に下げられるということにつながる
2.根の全ての差積からなるΔは、全ての奇置換で値を変える(正負の符号が変わるだけ)。しかし、偶置換では値を変えないという性質がある。で、Δの自乗Dは、偶置換でも奇置換でも値は変わらないと

376:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 17:31:21.27
>>372
代数的可解性の原則は、下記のP26などをご参照。倉田>>4なら、P154など
URLリンク(homepage2.nifty.com) >>321
方程式論の歴史(平成14年)

377:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 18:07:49.61
>>376
訂正

>>321
 ↓
>>317

378:132人目の素数さん
12/02/26 18:50:52.97
俺の86を賭けて決闘だーーーーーーーーーーーー!

379:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 19:27:17.28
>>375
> 1.S5の正規部分群はA5(位数60の5次の交代群)のみは、5次以上ではそうなると証明できるそうだ

えーと、この件は下記、URLの定理をご参照
定理4.15. n ? 5 ならば,交代群An は単純群である.すなわち,An 自身と{1} のほかに正規部分群をもたない.
定理7.3. n ? 5 のとき,交代群An は可解群ではない.また,対称群Sn も可解群ではない.
URLリンク(mathematics-pdf.com)
PDF形式の数学ノート : MATHEMATICS.PDF
URLリンク(mathematics-pdf.com)
対称群(154KB)

380:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 20:40:53.09
>>379
補足

お話風には、対称群や交代群は、次数が上がると、置換の絡み合いが増えて、正規部分群が減るってことなのだが
次の正多面体との関係も参考になる
交代群A5が、正20面体群と同型で、楕円関数を使えば解けると(それくらい根の絡み合いが複雑になっていると)

URLリンク(www.geocities.jp)
5次方程式・再訪 (07/02/07)

クラインの見た正20面体(正20面体方程式)

381:132人目の素数さん
12/02/27 09:35:00.25
集合を分解して細かくしていく、という一つの過程の中で、
なかには特殊な性質の集合もありました。そして偶然にも
ワレワレが昔から知っていたのはその特殊なモノだけだったのです。

382:132人目の素数さん
12/02/27 16:09:36.39
初学者を騙くらかすような表現が多くて怒りを覚える。
定性的な言い回しは禁欲的に。

383:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/27 20:46:25.92
>>381
乙す
まあ、そういう見方もあるね
低次元と高次元では性質が違うという見方もできるかも

384:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/27 20:47:21.32
>>382

そういうなら自分でも何か書いてみな
批判はそれからにしてくれ!

385:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/27 22:32:44.62
>>143-144
>さて、今日の本題は、「数学史 (数と方程式)」小杉肇
>このP118にLagrangeの方程式論が詳しく書かれている
>日本語の文献としては、Lagrangeの方程式論がもっとも詳しく書かれていると思う

最近気付いたが、下記Jean-Pierre Tignolも詳しい
というか、P156の定理10,7など、ガロア論文>>3のP39のラグランジュ分解式のn乗を扱っていることや補助方程式の次数が(n-2)!になることと、完全に一致している
一致という意味では小杉の方がお話風で読みやすいが
ともかく、こういうラグランジュが到達していた地点を見ると、ほとんどガロアに近い

というか、ガロアは完全にラグランジュを下敷きにしていると思う
その痕跡をかなり消しているが
ただし、方程式のガロア群とその分解を明確に意識して理論を展開したという点では、やはり天才ではあるのだが

URLリンク(www.kyoritsu-pub.co.jp)
代数方程式のガロアの理論
(ISBN4-320-01770-6)
Jean-Pierre Tignol 著
新妻 弘 訳
A5,360頁,3200円

第10章 ラグランジュ
10.1 方程式の理論の成熟
10.2 既知の方法に対するラグランジュの考察
10.3 群論とガロア理論の最初の成果

386:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/27 22:50:35.35
>>385
ガロアは、ラグランジュの理論も、ガウス理論(円分論)もアーベル理論(5次方程式の非可解とアーベル方程式)も見ていたのだろう
そして、
ガロアリゾルベント
V=Aa+Bb+Cc+・・・

置換群のガロア記法>>28
a b c d・・・・k
b c d・・・・k a
・・・・・・・・・・・

ガロアリゾルベントと置換群のガロア記法との対応>>29
(V)| φV,φ1V,・・・・,φm-1V,
(V')| φV',φ1V',・・・・,φm-1V',
・・・・|・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ガロア(分解)方程式
F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*)

を道具として、元の方程式の根の有理式を添加したときのガロア(分解)方程式の変化を、群論(正規部分群)として捉えた
それは、やはりラグランジュや、ガウスやアーベルよりも高い地点に到達したということだろう
補助方程式の根を全て添加して、ガロア(分解)方程式が可約になるためには正規部分群の存在が必要なのだと
そこから、べき根添加の場合にどうなるかをガロアは正しく把握した

ラグランジュとガロアの差は、パラダイムシフトと見ることができるかも・・
URLリンク(ja.wikipedia.org)
パラダイムシフト(英: paradigm shift)とは、その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化することを言う。

387:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/27 23:02:02.41
まあ、アインシュタインが特殊相対論を提唱したことに例えられるかも
ポアンカレも「ローレンツ収縮」には到達したが、アインシュタインのように空間と時間が相対的に変化するというところへは、到達できなかった

「空間と時間が相対的」ということは、一種の物理における補助線だった
この補助線で、物理の世界の見え方がすっかり変わってしまったのだった

URLリンク(ja.wikipedia.org)
ローレンツは1900年に「マクスウェルの方程式から導かれる電磁気学の法則はローレンツ変換に対して不変である」(ローレンツ不変)ことを発見した。

力学の法則はガリレイ不変であるが、電磁気学の法則はローレンツ不変であるという矛盾に対し、数学者のアンリ・ポアンカレはローレンツ変換に対して不変とした力学の法則を提示した。
この力学では、光速に近い速度では物体の長さが減少するという「ローレンツ収縮」が導入されている

388:132人目の素数さん
12/02/27 23:10:13.24
>>384
これらの文章を自分の責任で書き直すならば、書き足しはしない。ただただ大量に削る。

389:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/27 23:18:51.15
>>384
補足

ここは2ちゃんねる。大学の講義と同じ内容を期待しているなら、期待はずれ
というか、大学の講義と同じ内容なら、このスレの存在意義はないよ

初学者を騙くらかすだ? 初学者はいつまでも初学者じゃないだろうよ
入手可能な書籍およびネット上の情報は提示している。このスレをきっかけに自分で勉強するんだよ。このスレだけで完結すると考える方がなんだかへん

定性的な言い回しが良いんだよ。ここは、2ちゃんねる
難しい厳密な表現と証明は、世の中の数学書にあふれている

それと同じ内容なら、このスレの存在意義はないよ
定性から厳密な定量へ(それは主に本の該当箇所の提示になるだろうが)、厳密な定量から定性へ

この行ったり来たりがこのスレの存在意義だよ
定理の積み重ねで数学が出来上がっているというのは、数学の一面に過ぎない

もっと自由に、もっと直感的に!>>199-203
>>76
”「数学に直感を取り戻そう!」>>25
難しいことをやさしく、複雑なことを本質を抽出して単純化する>>26
複雑なことを図式化し、見える化する>>27
細部に立ち入る前に全体像を把握する
これぞ数学の真髄(こころ)”ということ

それがこのスレの存在意義

390:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/27 23:24:13.26
>>388
評論家は世の中に沢山いるんだ
巷の野球評論家は、プロ野球選手と同じプレーはできなくとも、口先だけは一人前さ

391:132人目の素数さん
12/02/27 23:58:47.55
ここは2chだと分かっているのにスルースキルは無し

392:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/28 06:12:07.72
>>391
乙!
スマソ。荒らしをあおった、おいらがバカだったorz

393:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/29 00:01:29.58
>>361
>でも、この表現だと、例えばV'に対応する置換φV',φ1V',・・・・,φm-1V',が具体的にどういう根の並びになっているか不明
>でも、直感的には例えば、V1=Ab+Ba+Cc+・・・(互換(a,b))なら、根の並びも b, a, c ・・・(互換(a,b))が対応するんじゃないかと。それが自然な対応で、そういう自然な対応になっていないと、群の積を考えたときに困るだろうと
>
>ここは原論文では詳しく説明されていないが、倉田>>4P119の命題2(Vの有理式の群と根の置換の成す群が(反)同型)を考えればそうなる

これ少し考えて見たが
倉田>>4の7節「ラグランジュの定理」の証明に使う分母に微分が来る式があるんだが、その筋で直接照明できるね
時間があるときに書く

394:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/29 00:13:22.55
>>386
>ラグランジュとガロアの差は、パラダイムシフトと見ることができるかも・・

ガロア第一論文の最後は、素数次数の既約方程式への応用で、位数n(n-1)の線形群のときに、累乗根で解けるとしている
これも、ガロアリゾルベントを使って考えた方が、見やすいかも
後日、時間のあるときに

395:132人目の素数さん
12/02/29 10:01:27.39
↓のレスを見て思い当たった。このスレはお節介が過ぎるのだ。

141: 猫は馬鹿が憎い ◆MuKUnGPXAY [age] 2012/02/23(木) 00:19:38.13

>>139
ブルバキのスタイルは私は大好きですね。余計なお節介が一切ないので。

396:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/29 21:49:08.54
>>395


「お節介」の定理かね?
その定理を自分に当てはめてみたら?
自分が余計な3行(正確には4行か)を書いたとは思わないのかね?

なに?
おいらのレスがお節介だと天の声!
失礼しましたorz

397:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/29 22:22:12.53
>>395
吉田輝義さんのガロア理論というのが落ちていた
これでも読んで、感想文でも書いてくれ

URLリンク(www.dpmms.cam.ac.uk)
GALOIS THEORY MICHAELMAS 2010
(M.W.F. 11AM, MR3)
TERUYOSHI YOSHIDA

URLリンク(www004.upp.so-net.ne.jp)

398:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/29 22:35:37.51
Maximaを使っているこんなページもあった

URLリンク(www.nasuinfo.or.jp)
Galois 理論の数値実験

最後に
多くのGalois 理論の教科書は抽象的過ぎると考えます。人間の抽象化能力は具体的事実とのペアで働きます。具体例を伴わない抽象化は無意味です。論理だけでは抜けが入り込むからです。

399:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/29 22:55:16.39
こんなのがあった
URLリンク(repository.hyogo-u.ac.jp)
URLリンク(repository.hyogo-u.ac.jp)
可解な5次方程式について 大迎規宏 兵庫教育大修士論文 2003

400:132人目の素数さん
12/02/29 23:14:17.34
>>398
>多くのGalois 理論の教科書は抽象的過ぎると考えます。

細菌の教科書はバカ丁寧なほど実例が挙げられていると思うけど、
具体的にどのような本のことを言ってる?

401:132人目の素数さん
12/02/29 23:29:11.83
そういや昔クマーがガロア理論に方程式論は必ずしも必要はないっていうようなことを
言ってたと思うんだけど、俺もそれには同意だな。かなり叩かれてたけどw
方程式論までしか知らない人にはガロア理論はそれがすべてなんだろうけど、
いまはもっと広い意味で使われてるんですよ。

402:132人目の素数さん
12/02/29 23:40:43.99
昔なら読めるもんなら読んでみろって感じだったんでしょうか
今は読んでください丁寧に説明します、ですかね

403:132人目の素数さん
12/02/29 23:57:49.12
初学者にとってのモチベーションが失われるような意味もある
もっと上のレベルの事を勉強してたら広い応用があることがわかるはずだ、
とか言ってたら、数学を既に知っている人しか教科書を読めなくなる
実際そういう本は多いけどね

404:132人目の素数さん
12/03/01 00:01:59.43
398の意図を読み損なったと思ったので、401のレスをしました。
今の教科書が不親切云々ではなく、体論に基づいたガロア理論が抽象的だという
話だったのかなと思ったので。

405:132人目の素数さん
12/03/01 00:16:53.22
ガロア理論は多くの人が関心をもっているだけに、具体的でていねいな教科書が多いと思うけどね。
当然そうでないのもある。そういうのがだるいという人もいるので。
自分にあったのを選べば良いわけで、少なくともガロア理論はそれが可能なだけの数はあるんじゃない?

406:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/01 06:39:01.36
>>400

>>多くのGalois 理論の教科書は抽象的過ぎると考えます。

これは、引用元の人が言っていることだよ、おいらじゃなく
だが、”自分で具体例を手を動かして計算しなさい”という意図だよ
まあ、教科書はページ数の制約もあるから(それは出版社からの営業上の要請(ページ数と値段がほぼ比例)もあり)、ある程度ページ数は削らざるを得ない。だが、ネット上はそういう制約はなしだ

>>401-405
視点が違う
スレタイ”現代数学の系譜11 ガロア理論を読む”だ
現代ガロア理論ではなく、古典としてのガロア論文を読むことを主眼とするスレだよ、ここは!

407:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/01 07:43:10.97
>>393
>でも、この表現だと、例えばV'に対応する置換φV',φ1V',・・・・,φm-1V',が具体的にどういう根の並びになっているか不明
>でも、直感的には例えば、V1=Ab+Ba+Cc+・・・(互換(a,b))なら、根の並びも b, a, c ・・・(互換(a,b))が対応するんじゃないかと。それが自然な対応で、そういう自然な対応になっていないと、群の積を考えたときに困るだろうと
>倉田>>4の7節「ラグランジュの定理」の証明に使う分母に微分が来る式があるんだが、その筋で直接照明できるね

今日はこれ。>>315>>317倉田>>4§7より
(ラグランジュの定理)
体k上のn(>1)次の多項式の根α1、・・・、αnは重根を持たないとする。
α1、・・・、αnのk上の有理式
β=φ(α1、・・・、αn)、γ=ψ(α1、・・・、αn)において
βを不変にするすべての(α1、・・・、αn)の置換によって、γが不変ならば、
γはβのk上の有理式で表される。

証明は、
デデキント、ラグランジュの論法を使う
βを不変にするSn(n次対象群)の部分群をHとし、
Sn=H+σ1H+・・・+σk-1H
とする。
β1=σ1β、β2=σ2β、・・・、βk-1=σk-1β とおけば、
β、β1、β2、・・・、βk-1は、Snの置換によって生じる量の全部である。
γから同様にγ1=σ1γ、γ2=σ2γ、・・・、γk-1=σk-1γを作る。
このとき、γ、γ1、γ2、・・・、γk-1も、Snの置換によって生じる量の全部である。
但し、γ、γ1、γ2、・・・、γk-1の中に等しいものはあり得る。
F(x)=(x-β)(x-β1)・・・(x-βk-1)
を作ると、根と係数の関係から、F(x)はk上の式。
F(x)(γ/(x-β)+γ1/(x-β1)・・・+γk-1/(x-βk-1))=G(x)
を作ると、G(x)もSnの置換によって不変だから、k上の式。

これから、
γ=G(β)/F’(β) 即ち、γはβのk上の有理式
F’(β)=dF(x)/dx (F(x)の微分)

408:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/01 08:04:07.16
>>407
このデデキント、ラグランジュの論法は、すこぶるエレガントなんだ

409:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/01 22:20:46.91
>>407
補足

(γ/(x-β)+γ1/(x-β1)・・・+γk-1/(x-βk-1))の式で、分母と分子が同じ置換で生じた値でペアになるようにしている
これがミソ

つまり、ある置換で分母分子がくっついて同じように動くから、式(γ/(x-β)+γ1/(x-β1)・・・+γk-1/(x-βk-1))は置換で項の順序が入れ替わるだけで、和として値は同じ
だから、式(γ/(x-β)+γ1/(x-β1)・・・+γk-1/(x-βk-1))は、k上の有理式だと

このやり方は、「数III方式ガロアの理論」矢ケ部 巌>>198の P210-211にもある。
最初これを読んだとき、なにをしているのか、さっぱり分からなかった印象がある
でも、今見るとエレガントだなと

410:132人目の素数さん
12/03/01 22:35:09.47
          __ノ)-'´ ̄ ̄`ー- 、_
        , '´  _. -‐'''"二ニニ=-`ヽ、
      /   /:::::; -‐''"        `ーノ
     /   /:::::/           \
     /    /::::::/          | | |  |
     |   |:::::/ /     |  | | | |  |
      |   |::/ / / |  | ||  | | ,ハ .| ,ハ|
      |   |/ / / /| ,ハノ| /|ノレ,ニ|ル' 
     |   |  | / / レ',二、レ′ ,ィイ|゙/   私は只の数ヲタなんかとは付き合わないわ。
.     |   \ ∠イ  ,イイ|    ,`-' |      頭が良くて数学が出来てかっこいい人。それが必要条件よ。
     |     l^,人|  ` `-'     ゝ  |        さらに Ann.of Math に論文書けば十分条件にもなるわよ。
      |      ` -'\       ー'  人          一番嫌いなのは論文数を増やすためにくだらない論文を書いて
    |        /(l     __/  ヽ、           良い論文の出版を遅らせるお馬鹿な人。
     |       (:::::`‐-、__  |::::`、     ヒニニヽ、         あなたの論文が Ann of Math に accept される確率は?
    |      / `‐-、::::::::::`‐-、::::\   /,ニニ、\            それとも最近は Inv. Math. の方が上かしら?
   |      |::::::::::::::::::|` -、:::::::,ヘ ̄|'、  ヒニ二、 \
.   |      /::::::::::::::::::|::::::::\/:::O`、::\   | '、   \
   |      /:::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::'、::::\ノ  ヽ、  |
  |      |:::::/:::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::'、',::::'、  /:\__/‐、
  |      |/:::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::O::| '、::| く::::::::::::: ̄|
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411:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/01 22:49:36.70
>>407 訂正
F’(β)=dF(x)/dx (F(x)の微分)
 ↓
F’( x )=dF(x)/dx (F(x)の微分)

>>409 つづき

>>372
「1.V=Aa+Bb+Cc+・・・ ガロアリゾルベント(ガロア分解式)は、”a,b,c・・・は、(重根を持たない)で問題の方程式の根、A,B,C・・・は根の置換で異なる値をとる”ように定めた>>28
  だから、Vを変えない置換は恒等置換eのみ」
「3.ラグランジュの定理を補助線として、Vを見ると、Vを変えない置換は恒等置換eのみだから、Vはどんな根の有理式を持ってきても、それは必ずVの有理式で表されるという構造になっているんだ(ここポイント)」

V=Aa+Bb+Cc+・・・ ガロアリゾルベントで、>>407にならって、Snの置換によって生じる量の全部
V、V1、V2、・・・、Vk-1 (k=n!)
で、元の方程式の一つの根aがa=φ(V)という有理式で表されたとして、上記同様Snの置換によって生じる量の全部を考え
φ(V)、φ(V)1、φ(V)2、・・・、φ(V)k-1 (k=n!)
ここで、この中には同じ値のものが存在する。例えば、一般5次方程式なら根は5つ(例 a,b,c,d,e)であるから、異なる値は5で24づつ同じ値が存在する。

F(x)=(x-V)(x-V1)・・・(x-Vk-1)として
F(x)(φ(V)/(x-V)+φ(V)1/(x-V1)・・・+φ(V)k-1/(x-Vk-1))=G(x)
φ(V)=G(V)/F’(V)
F’(x)=dF(x)/dx (F(x)の微分)

412:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/01 23:27:49.76
>>411 つづき
で、分かりやすく一般5次方程式で根5つ a,b,c,d,eで考える。

1.ある置換σがあって、根aがbに置換されたとする
そのとき、ガロアリゾルベントVの値が変わるがその式をVbと名づけよう
Vb=Ab+・・・(後の・・・は根b以外の項)

F(x)(φ(V)/(x-V)+φ(V)1/(x-V1)・・・+φ(V)k-1/(x-Vk-1))=G(x) (k=5!)
で、この式の両辺に置換σを施す
この式全体は、k上の有理式だから、左右両辺は全体としては変わらず等号は成り立つ
ただ、(φ(V)/(x-V)+φ(V)1/(x-V1)・・・+φ(V)k-1/(x-Vk-1))の並びが変わる

φ(V)/(x-V)は、φ(Vb)/(x-Vb)に変わる
φ(Vb)=G(Vb)/F’(Vb)
ところで、a=φ(V)だったからこの式の両辺に置換σを施すとb=φ(Vb)
つまりb=φ(Vb)=G(Vb)/F’(Vb)

2.逆にある置換σでaが不変なら、上記の論法でφ(Vb)=G(Vb)/F’(Vb)は、aのまま
3.同じことが、aがc、d、eに変わるときにも言える。つまり、ある置換σとそれに対応するガロアリゾルベントでのaの変化は完全に対応している
4.上記の論法(φ(Vb)=G(Vb)/F’(Vb))で、同じことは他の根(b,c,d,e)の全てに言えて、ある置換σにおける根の入れ替わりと、その置換に対応するガロアリゾルベントでの根の入れ替わりは同じ

413:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/01 23:38:20.54
>>412
なので、>>325でしたように
”f(α,β,γ)=(α-β)^2で、これを変えない置換は、(α,β)(=α,βの互換)で変わらない式を作る
V1=aα+bβ+cγ、V4=aβ+bα+cγ(V1に(α,β)を施してV4に)
で、(x-V1)(x-V4)がそれ”

と、置換(α,β)(=α,βの互換)を考えて、それをベースに素直に(ガロア論文にある根の有理式を経由しないで)ガロアリゾルベントで直接根の置換を考えて良いということになる
そうなると、置換とガロアリゾルベントが直感的かつ自然に対応が取れて、見通しがよくなる(そうでないと、根の有理式を経由して考えようとすると見通し悪すぎ)

ここは、前述>>361のように
倉田>>4は、P119の命題2(Vの有理式の群と根の置換の成す群が(反)同型)で扱っている
>>409-412が証明になっているかどうか不明だが、分かりやすい説明にはなっているだろう

414:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/02 07:15:34.96
>>412
補足

>ところで、a=φ(V)だったからこの式の両辺に置換σを施すとb=φ(Vb)
>つまりb=φ(Vb)=G(Vb)/F’(Vb)

ここは、
φ(V)=aで、φ(V)/(x-V)は、デデキント、ラグランジュの論法>>407のもともとの式の定義から、分母と分子は一つの置換で連動して動くことになっていたから>>409
分子aがbに置換されれば、分母のVの式中のaもbに置換されると
そういう見方もできる

>そうなると、置換とガロアリゾルベントが直感的かつ自然に対応が取れて、見通しがよくなる(そうでないと、根の有理式を経由して考えようとすると見通し悪すぎ)

V=Aa+Bb+Cc+・・・ ガロアリゾルベントには、順列(a,b,c,・・・)が対応し
V'=Aa'+Bb'+Cc'+・・・ ガロアリゾルベントには、順列(a',b',c',・・・)が対応し
この順列と下記の置換が対応する
(a,b,c,・・・)
(a',b',c',・・・)
(ここは、置換のコーシー記法で、上段と下段とを大きな括弧で括っていると見てください)

V'=Aa'+Bb'+Cc'+・・・ ガロアリゾルベント
 ↓
(a',b',c',・・・)順列
 ↓
(a,b,c,・・・)置換
(a',b',c',・・・)

という三点セットで、ガロアは置換群をガロアリゾルベントの集合として捉え、ガロアリゾルベントを体論の代用として使った
これがガロアの見ていた原風景ではないだろうか

415:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/02 07:43:29.83
>>414
ガロアリゾルベントを体論の代用として使うメリットもある
例えば、ガロア論文の最後の定理
「素数次の既約方程式が累乗根で解けるためには、(この方程式の)根の任意の二つがわかれば、他(の根)はそれから有利的に導かれることが必要十分である」と

つまり、根の任意の二つがわかれば・・・は
V=Aa+Bb+Cc+・・・ ガロアリゾルベントが、実は
V=Aa+Bb と二つの根で十分だと
とすると、置換(a,b,c,・・・)でV=Aa+Bbの取る値の数は、n(n-1)となり、この場合のガロア群の位数が直ちにでるのだった

416:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/02 21:29:40.88
>>415
とすると、置換(a,b,c,・・・)でV=Aa+Bbの取る値の数は、n(n-1)となり、この場合のガロア群の位数が直ちにでるのだった

補足
ガロア群Gの位数がn(n-1)として、nは素数
とすると、シローの定理(下記)により、ガロア群Gは素数n次の巡回群を部分群として含むことになり、Gは線形群が出るのだろう

URLリンク(ja.wikipedia.org)
シローの定理

417:132人目の素数さん
12/03/03 02:12:13.43
これだけ古典的数学に造詣をお持ちの方というとT氏なんでしょうか?

418:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/03 07:27:36.47
>>417
乙です
T氏がどなたか存じ上げませんが、別人です

419:132人目の素数さん
12/03/03 08:13:06.94
test

420:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/03 09:32:06.95
>>415
補足

ガロア論文>>3の第VII節は、原文ままでは分かりにくい
倉田>>4 P164の解説がお勧め
ガロアは、素数P次の既約方程式に対し
G=H1>H2>・・・>Hμ-1>Hμ=(e) (ここで>などは、群論の含む記号のアスキー代用。また、Gは方程式のガロア群、(e)は単位元のみからなる群)
という、べき根添加による正規拡大列を見ていた

そして、(e)の直前のHμが素数P次の巡回群であることを述べ、Hμ-1が線形群になることを述べる
倉田P166(エドワーズ)の証明では、Hμ-1が素数P次の巡回群の正規拡大であることを使って、線形性を導いている
直感的でわかりやすい

ガロアは時間が無かったのか、あるいは現在のように群論を表現する記法が十分発達していなかったのもあると思うが、お話し風に書いてあるので分かりにくい
一度、解説を読んで、それから原文を読むのが良い
ガロアは間違いなく、倉田(エドワーズ)が示すような風景を見ていたことは確かだろう。だが、見ている風景を表現する記法は当時十分発達していなかったのだった

なお、第VII節のP39の最後のラグランジュの分解式(正確にはそのn乗)を使う解法は、ラグランジュがすでに得ていたことは、
「数学史 (数と方程式)」小杉肇や「代数方程式のガロアの理論」Jean-Pierre Tignol>>385に記されている

倉田>>4は、P206「22. ラグランジュとガロア」で、両者の関係について詳しく述べている
2説あるという。一つは、ガロアがラグランジュ理論の完成者だと
上記の小杉肇やJean-Pierre Tignolを読むと、この説に近いかなと個人的には思う
(倉田は、P208で当時ガロアが逮捕されていたときの釈放要求の新聞記事でガロア論文は
「ラグランジュの解釈できなかった困難を取り除くもの・・・」を引用している)

”記者がこれらのことに通じているとは考えられないから、これはガロア自身が語ったことだろう”と

421:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/03 09:33:09.85
>>420
(さらに補足)

しかし、そうだとしても、群論の創設は革命的であり、パラダイムシフトと見ることが出来る>>386
まあ、アインシュタインが特殊相対論を提唱したことに例えられるかも>>387
(特殊相対論によって物理学は、単なる数式でしかなかった「ローレンツ収縮」>>387 を大きく超えて発展したのだった)

422:132人目の素数さん
12/03/03 13:51:48.78
>>421
群論(正確には置換群)はルフィニやアーベルも使ってるよ。

423:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/03 21:03:55.60
>>422
>群論(正確には置換群)はルフィニやアーベルも使ってるよ。

なるほど、そういう意味で遡ると、群論の始祖はラグランジュだろうな
「代数方程式のガロアの理論」Jean-Pierre Tignol>>385 P146 「10.3 群論とガロア理論の最初の成果」に、
「・・・ラグランジュ・・・。実際、彼は根の置換に関する計算に着手しており、群論とガロア理論における最初の成果を得ている。」と認定している

ところで、有名なペレルマンが、「ハミルトンのリッチ・フロー発見に対する評価が十分でないことなど、数学界の不公平さに異議があることをその主たるものとして」ミレニアム賞の受賞を断ったとか
URLリンク(ja.wikipedia.org)
2010年3月18日に、クレイ数学研究所は、ペレルマンがポアンカレ予想を解決したと認定して、ミレニアム賞(副賞として100万ドル)授賞を発表した。
彼は2010年6月8日の授賞式に姿を見せなかったが、クレイ数学研究所の所長は「選択を尊重する」と声明を発表し、賞金と賞品は保管されるという。
同年7月1日にロシアのインテルファクス通信がペレルマンの話として伝えたところによると、受賞を断った理由は複数あるが、ハミルトンのリッチ・フロー発見に対する評価が十分でないことなど、数学界の不公平さに異議があることをその主たるものとしてあげたという。
(引用おわり)

つまり、「数学界では、大伽藍の最後のタイルを貼り付けて、証明を完成した者が評価される」という性癖があると言われる
ペレルマンは、「自分はハミルトンという巨人の肩の上に登って、仕事をしたのだ」と言いたかったのかも

さてガロアの例で言えば、ラグランジュは置換群論の始祖であって、彼が最初の成果を得たことは、Jean-Pierre Tignol>>385認定の通りだろう
そして、おいらも「ガロアがラグランジュ理論の完成者だと」思う>>420
だが、数学界一般では、ガロアを群論の創始者とする人たちも多いみたい。それは、ガロアが大伽藍の最後のタイルを貼り付けて、目覚しい成果を数学界の人々に見せたからだろう

ガロアが、ラグランジュという巨人の肩の上で仕事をしたことは確かだと思う
だが、大伽藍の成果を目に見える形にしたのはガロアだ

424:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/03 21:08:05.91
>>423
>ガロアが、ラグランジュという巨人の肩の上で仕事をしたことは確かだと思う
>だが、大伽藍の成果を目に見える形にしたのはガロアだ

現代では、誰もが先達の巨人の肩の上にいる
それを否定しては、何事も成り立たない
巨人の肩の上に乗っていいが、礼儀がある
先達のオリジナリティーを尊重し、きちんと引用を明確にすること
この点、ガロアはラグランジュの引用が少なすぎると思う
だが、彼は若かったし、時間がなかったのだろう。この点はスルーとしたい

425:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/03 21:26:54.09
>>424
補足

巨人の肩という言い方は、ニュートンの言葉として有名だ(下記)
URLリンク(ja.wikiquote.org)
私がさらに遠くを見ることができたとしたら、それはたんに私が巨人の肩に乗っていたからです。--ロバート・フック宛書簡、1675年2月5日(ユリウス暦、グレゴリオ暦では1676年2月15日)
If I have been able to see further, it was only because I stood on the shoulders of giants. 

URLリンク(q.hatena.ne.jp)
ニュートンの有名な言葉「巨人の肩の上に~」について、その典拠を調べています。

ライバルであるロバート・フックあての1676年2月5日付けの手紙だそうです。

ただし、この言葉はニュートンの独創というわけではなく、1159年にすでに引用の形で残っているとのこと。

426:132人目の素数さん
12/03/03 21:32:30.52
>>423

単純に、有名な問題を解いたというだけで賞金を出す
クレイの売名行為が嫌いだったんだろう。

グロタンディクが、軍から研究所への資金援助を嫌って
隠遁生活に入ったようなもんだ。

427:132人目の素数さん
12/03/03 22:05:01.01
>>423
>なるほど、そういう意味で遡ると、群論の始祖はラグランジュだろうな
もっと遡ると、いわゆる対称式の対称性を初めて認識した人ではないだろうか?
つまり、対称式ではどんな置換をしても式の形が違わないということに気付いた人だね。

428:132人目の素数さん
12/03/03 22:13:18.70
          __ノ)-'´ ̄ ̄`ー- 、_
        , '´  _. -‐'''"二ニニ=-`ヽ、
      /   /:::::; -‐''"        `ーノ
     /   /:::::/           \
     /    /::::::/          | | |  |
     |   |:::::/ /     |  | | | |  |
      |   |::/ / / |  | ||  | | ,ハ .| ,ハ|
      |   |/ / / /| ,ハノ| /|ノレ,ニ|ル' 
     |   |  | / / レ',二、レ′ ,ィイ|゙/   私は只の数ヲタなんかとは付き合わないわ。
.     |   \ ∠イ  ,イイ|    ,`-' |      頭が良くて数学が出来てかっこいい人。それが必要条件よ。
     |     l^,人|  ` `-'     ゝ  |        さらに Ann.of Math に論文書けば十分条件にもなるわよ。
      |      ` -'\       ー'  人          一番嫌いなのは論文数を増やすためにくだらない論文を書いて
    |        /(l     __/  ヽ、           良い論文の出版を遅らせるお馬鹿な人。
     |       (:::::`‐-、__  |::::`、     ヒニニヽ、         あなたの論文が Ann of Math に accept される確率は?
    |      / `‐-、::::::::::`‐-、::::\   /,ニニ、\            それとも最近は Inv. Math. の方が上かしら?
   |      |::::::::::::::::::|` -、:::::::,ヘ ̄|'、  ヒニ二、 \
.   |      /::::::::::::::::::|::::::::\/:::O`、::\   | '、   \
   |      /:::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::'、::::\ノ  ヽ、  |
  |      |:::::/:::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::'、',::::'、  /:\__/‐、
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429:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/03 23:28:06.07
>>426
乙。そうかも

>>427
対称式ね。そうなのか。根と係数の関係(基本対称式)はいつから意識されていたんだろうか?
そういえば、有名なニュートンも対称式を研究していたようだが?

>>428
乙! いつもご苦労さまです! できれば、”age”にしてもらえるとありがたい!

430:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/03 23:32:54.84
正20 面体について検索していたら、こんなのが。メモ代わりに貼っておく

URLリンク(www.math.chuo-u.ac.jp)
ENCOUNTERwithMATHEMATICS

第51回 正 20 面体にまつわる数学--その 2 -- 2009年10月2日(金), 3日(土)

431:132人目の素数さん
12/03/03 23:39:52.75
物理学や天文学の発展がなければ
数学上の重要な発見もどうなっていたか?

432:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/03 23:46:49.39
同じく

しかし、数学展望 IIの講義資料は、だれかタイプアップしてやれよ、おい>学生、手分けして (シラバスは同感)
URLリンク(ocw.nagoya-u.jp)
講義資料 | 数学展望 I | 理学部・理学研究科 | 名大の授業 (NU OCW)

URLリンク(ocw.nagoya-u.jp)
講義資料 | 数学展望 II | 理学部・理学研究科 | 名大の授業 (NU OCW)

URLリンク(ocw.nagoya-u.jp)
シラバス | 数学展望 II | 理学部・理学研究科 | 名大の授業 (NU OCW)

歴史をひもといてみますと、数学と物理は互いに大きく影響をおよぼし合いながら発展してきたことが分かります。19 世紀以前ですと、ニュートン力学と微分積分や位相幾何学、電磁気学とベクトル解析などが代表的なものです。
20 世紀そして今世紀になると、その関係は更に深くなってきています。ですから、数学をより良く理解するためには、物理を全く無視する訳にはいきません。
本講義では、数学と物理の関わりについて、高校や共通教育ではやらない 20 世紀の物理(相対論や量子論)を題材に紹介します。

433:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/03 23:49:21.40
>>431
うん、ちょうど>>432をアップしたところだ
”歴史をひもといてみますと、数学と物理は互いに大きく影響をおよぼし合いながら発展してきたことが分かります。”(粟田英資 准教授)だと

434:132人目の素数さん
12/03/04 00:03:38.90
>>433
おお、ありがとう!!
解析力学とかベクトル解析も数学として学ぶことも
出来るが矢張り、数学科でも物理的観点を教えるべき。

435:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/04 08:01:14.76
>>430-432
A5(5次交代群)が、正20面体群に同型というのは有名だが、詳しい説明を探していたんだ
下記が良いね
図があるので、それを見ながら読んでください

URLリンク(hooktail.sub.jp)
正多面体群2 [物理のかぎしっぽ]
(抜粋)
正十二面体と正二十面体
正十二面体や正二十面体でも,(正四面体で先に示したように)頂点の動きに着目すれば,5次の交代群に同型だということが分かります.
P(20)~P(12)~A5
(つづく)

436:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/04 08:02:12.91
>>435 つづき

URLリンク(hooktail.sub.jp)
正多面体群2 [物理のかぎしっぽ]
(抜粋)
正十二面体が 次の交代群に対応することは,当初面倒なので結果しか示さなかったのですが,要望があったのでここに補足します.

正十二面体の面は正五角形をしていますので,星型に五本の対角線が引けます.

この対角線の一つを一辺とする正六面体を正十二面体の中に内接させることができます.次図のように,これには五種類あります.

正十二面体はちょうど,正六面体の一つの面に切妻屋根を乗せたような形になっているわけですね.

さて,上の図のうちの一つだけに注目しましょう.正十二面体群の元のうち,内接する正六面体を正六面体自身に移す変換は,もちろん正十二面体も正十二面体自身に移します.
そこで,正十二面体群の元で,内接する正六面体をも保つものをまず考えます.左から四番目のものが見やすいと思います.

まず正六面体の頂点を通る対角線を軸に,120度もしくは240度回す変換があります.対角線は4本ありますので,この種類の変換が計8個あります.
次に,正六面体の面の中心を通る軸の回りに180度回す変換があります(この軸は,切妻屋根の稜線の中心を通ります).これが計3本あります.
P(6)と違うのは,正六面体の各辺の中点を結んだ線を中心に回す変換が無いことです.このような回転は正十二面体の対称性を崩してしまうことがわかるでしょう.

結局,上記の二種類に恒等置換を加えて,正十二面体群のうち,正十二面体も内接する立方体も両方不変に保つものには8+3+1=12種類あることが分かりました.
24のちょうど半分ですから,位数からだけでもこれが交代群であることが証明できそうですが,念のため,頂点に番号を振って,ここで求めた変換が偶置換であることを示しましょう.

正十二面体に正六面体を内接させるさせ方には 種類ありましたから,次式が成り立ちます.

P(12)~5xA4=A5

437:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/04 08:35:03.60
>>434
乙です
そうそう

でも、粟田英資 准教授 講義資料 | 数学展望 II URLリンク(ocw.nagoya-u.jp)
で、初回にもう少し全体像を話す時間を取った方が良いだろう
シラバス URLリンク(ocw.nagoya-u.jp)
”歴史をひもといてみますと、数学と物理は互いに大きく影響をおよぼし合いながら発展してきたことが分かります。19 世紀以前ですと、ニュートン力学と微分積分や位相幾何学、電磁気学とベクトル解析などが代表的なものです。
20 世紀そして今世紀になると、その関係は更に深くなってきています。ですから、数学をより良く理解するためには、物理を全く無視する訳にはいきません。
本講義では、数学と物理の関わりについて、高校や共通教育ではやらない 20 世紀の物理(相対論や量子論)を題材に紹介します。”
の時間を、そしてそのレジュメを
初回で、数学と物理の関係の全体像をレビューする

たとえば
ニュートンが、天体力学の要請から微分積分を発展させた
それから解析力学が出てきた(ハミルトニアン)
分数関数の積分の要請から、分母の因数分解が強く求められ、方程式論から群論に発展した
電磁気学が出てきた
その刺激で、数学はベクトル解析やテンソル解析が発展した
微分方程式を解くための演算子法が出てきた (これは工学から)
熱伝導方程式を解くためにフーリエ変換が出てきた
その下で、相対論が出た
量子論もハミルトニアンをベースに発展した
数学が多次元空間や無限次元空間を扱えるように発展した
ディラックがデルタ関数の有用性を示した
シュワルツが超関数を考えた
佐藤幹雄がhyperfuctionを考えた
ワインバーグサラム理論(非可換ゲージ理論)が出た
URLリンク(ja.wikipedia.org)
南部 陽一郎がstring theoryを考えた URLリンク(ja.wikipedia.org)
ウィッテンがこれを発展させて、どういうわけかフィールズ賞をもらった
(つづく)

438:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/04 09:36:53.84
>>437
つづき

アインシュタインが、当時馬鹿にされながら統一理論を追求して、カルツァー・クライン理論になった
それが、ウィッテンのM理論に
ワインバーグサラム理論は、4次元位相空間の研究に使われたそうだ

量子力学のランダム行列理論とリーマン予想との不思議な関係

ゴレイ符号(デジタル通信に用いられる誤り訂正符号。名前の由来はスイスの数学者 Marcel J. E. Golay。)→リーチ格子→散在単純群→モンスター群→ムーンシャイン→頂点作用素代数によるボーチャn-ズの証明という流れもある
URLリンク(ja.wikipedia.org)
ゴレイ符号(英: Golay code)は、数学の散在型単純群の理論に基づく符号の種類である。名前の由来はスイスの数学者 Marcel J. E. Golay。
URLリンク(en.wikipedia.org)
URLリンク(en.wikipedia.org)

ソリトンも落とせないかな
フェルミ・パスタ・ウラムの問題→ソリトン→可積分系
URLリンク(ja.wikipedia.org)
950年代にロスアラモス研究所で電子計算機を用いて、この問題に取り組んだ3人の物理学者エンリコ・フェルミ、ジョン・パスタ、スタニスワフ・ウラムに名に因む。
当初の予想では相互作用が非線形な系ではエルゴード性によって、長時間経過後に各モードにエネルギーが等分配された平衡状態に達するはずであったが、
計算機実験の結果はそれに反し、初期状態のモードに戻る再帰現象が観測された。後に、この再帰現象はKdV方程式の研究から可積分系におけるソリトンと関連した現象であることが明らかにされた。
URLリンク(en.wikipedia.org)
In 1965 Norman Zabusky of Bell Labs and Martin Kruskal of Princeton University first demonstrated soliton behaviour in media subject to the Korteweg?de Vries equation (KdV equation) in a computational investigation using a finite difference approach.
They also showed how this behavior explained the puzzling earlier work of Fermi, Pasta and Ulam.[3]
(つづく)

439:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/04 10:07:26.35
>>438
つづき

ヴィラソロ代数→頂点作用素代数 みたいな流れもあると思うんだけど
URLリンク(ja.wikipedia.org)
数学・物理学においてヴィラソロ代数(ヴィラソロだいすう、英語: Virasoro algebra)は円周上定義される複素多項式ベクトル場の中心拡大として与えられる無限次元複素リー環で、弦理論において広く用いられる。名称は物理学者のミグエル・ヴィラソロen に由来する。
URLリンク(www.kurims.kyoto-u.ac.jp)
頂点作用素代数入門

最近では、ペレルマンのポアンカレ予想の解決に、熱力学のエントロピーや熱浴の概念が用いられたという
URLリンク(www15.ocn.ne.jp)
Grisha Perelman Ricci フローのエントロピー公式とその幾何学的応用 URLリンク(www15.ocn.ne.jp)

で、話はてんこ盛りになるけれど、全部は話せないので、話題を絞って話すと
つまり、全体像→部分像という流れを押さえておくことが要点
それから、物理から数学、数学から物理の行ったり来たりの歴史も入れて
毎回読み切り:今日の講義を聞いて、まとまったなにか「なるほど」と思う要素を入れる

こんなことに気をつけると面白いと思うよ

440:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/03/04 10:49:23.43
>>436
話がそれたが、今日の本題は、正十二面体の中で、5次の線形群(位数 5・4=20)を考えてみようと

>正十二面体の面は正五角形をしていますので,星型に五本の対角線が引けます.
>この対角線の一つを一辺とする正六面体を正十二面体の中に内接させることができます.次図のように,これには五種類あります.
>正十二面体はちょうど,正六面体の一つの面に切妻屋根を乗せたような形になっているわけですね.
>まず正六面体の頂点を通る対角線を軸に,120度もしくは240度回す変換があります.対角線は4本ありますので,この種類の変換が計8個あります.
>次に,正六面体の面の中心を通る軸の回りに180度回す変換があります(この軸は,切妻屋根の稜線の中心を通ります).これが計3本あります.
>P(12)~5xA4=A5

P(12)~5xA4=A5の中で、5は5次の巡回群=”上記の内接正六面体、五種類で、これをそっくり入れ替える置換”で位数5
だから、位数 5・4=20のためには、A4の部分群で位数4のものを探すと・・・、”正六面体の面の中心を通る軸の回りに180度回す変換”計3本+恒等置換で計4! これかなと

まとめると、
5次の線形群(位数 5・4=20)は、(A5の部分群で)A4の部分群の”正六面体の面の中心を通る軸の回りに180度回す変換”の成す群(位数4)と、”内接正六面体、五種類で、これをそっくり入れ替える置換”の巡回置換群(位数5)の組み合わせからから成る群だと

これ(>>435-436)で、A5(5次交代群)と正十二面体や正二十面体群との関係、部分群として5次の線形群(位数 5・4=20)の正十二面体の中での位置づけが見えたと思う
で繰り返しになるが、5次の線形群(位数 5・4=20)までの特殊な5次方程式ならべき根拡大で解ける>>415-416
そのときは、”V=Aa+Bb+Cc+・・・ ガロアリゾルベントが、実はV=Aa+Bb と二つの根で十分だ”>>415という特別な場合だ
しかし、一般の5次方程式の場合は、ガロア群はS5になって、それはA5に落とるが、A5は図形的には正十二面体や正二十面体群で、これはべき根(=巡回群)による正規拡大(=巡回群による群の拡大列)では到達できない群になる
これが、ガロア理論のお話し的な説明なのだ


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