現代数学の系譜11 ガロア理論を読むat MATH
現代数学の系譜11 ガロア理論を読む - 暇つぶし2ch227:132人目の素数さん
12/02/12 13:16:46.24
>>196
>(素数p次のべき根を、繰り返し何乗かしてゆけば、素数p次の二項方程式の全ての根が得られるから)
これ違うよ。

228:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/12 14:40:24.99
>>227
>>(素数p次のべき根を、繰り返し何乗かしてゆけば、素数p次の二項方程式の全ての根が得られるから)
>これ違うよ。

ああ、指摘ありがとう。違ったね

(訂正)
1.素数p次のべき根は、その一つのべき根に、素数p次の1のべき根を繰り返し何乗かしてゆけば、素数p次の二項方程式の全ての根が得られる
2.だから、素数p次のべき根の添加の場合は、その根を一つ添加することと、全てを添加することは同じになる
3.なお、そもそも代数的可解性の原則をいう場合は、「しばしば1の累乗根は既知」(倉田など)とされるのだった
  (倉田 ガロアを読む>>4 P72 あるいは、下記)
URLリンク(homepage2.nifty.com)
数学史の自習室 - History of Mathematics
URLリンク(homepage2.nifty.com)
A History of the Theory of Equations (2002) 方程式論の歴史(平成14年)
の P26 代数的可解性の原則 (ここでは暗黙裏に1の累乗根は既知としている)

229:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/12 14:54:54.37
>>226
>アーベル ガロア 群と代数方程式 (現代数学の系譜 11)では、守屋がP101から111までをかけて延々解説している

ここで、守屋の解説を読むときの注意を少々
1.守屋の解説は、最初(P102で)
補助方程式 g(x)=(x-β1)(x-β2)・・・(x-βm)
ガロア方程式 f(x)=(x-θ1)(x-θ2)・・・(x-θn)
としている

2.そして、ようやくP110で
「ガロア分解方程式 f1(x)=0の任意の一つの根Vの整式・・・」とガロア論文の本文のVとの関連が
「f1(x)はkで既約であるが、kにrを添加した体k(r)・・・」とガロア論文の本文のrとの関連が
出てくる

3.いや、おそらく守屋はなにか群論のたね本があって、それで g(x)=(x-β1)(x-β2)・・・(x-βm)とf(x)=(x-θ1)(x-θ2)・・・(x-θn)で一般論を展開して
その特別の場合として、ガロア論文との関連をつけて、「はい、終わり」というつもりなんだろうけど、それが見えるまでがなかなか道中が長い

230:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/12 15:01:28.58
>>228 参考
代数的可解性の原則で下記がヒットしたね

URLリンク(reuler.blog108.fc2.com)
2009-09-20-Sun 新しい数学史を求めて(105) 情緒の数学史(45)代数的可解性の基本原理をめぐって
(抜粋)
低次数の円周等分方程式でしたらラグランジュの論文「省察」にも出ていて、ごく簡単な工夫で代数的に解かれていましたが、その工夫を適用できるのは円周等分方程式に対してのみでした。
これに対しガウスが示した手法はどれほど高い次数の円周等分方程式にも適用可能ですし、しかもいっそう根源的に、
そもそも方程式が代数的に解けるというのはどのようなことなのかという根本原理が明示されているのですから、ラグランジュが驚嘆したのも無理からぬことでした。
 ルフィニに欠如していたのはこの根本原理で、そのことがそのままルフィニの「不可能の証明」の欠陥になりました。
アーベルはといえばガウスに学んでこの原理を理解して自分のものにしていましたので、「不可能の証明」に成功するとともに、ルフィニの失敗の原因もすぐにわかったのでした。
「不可能の証明」の正否を分けたのは代数的可解性の根本原理の認識なのであり、これを欠いていたのでは「置換の理論」なども働く余地がありません。
ガウスは別格で、アーベルの証明はガウスの目にはあたりまえのことのように映じたことでしょう。
では「省察」を書いたラグランジュはどうかと言えば、ラグランジュは「省察」のころから一般方程式の代数的可解性に確信があったようで、しかもその確信はガウスが円周等分方程式を代数的に解く様子を見てますます強固になったのではないかと思います。
ラグランジュの二通の手紙を読むと、そんなラグランジュの心情がありありと伝わってきます。

231:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/12 15:10:48.18
>>230 参考追加

URLリンク(reuler.blog108.fc2.com)
2008-04-26-Sat (ガウス32)アーベル方程式とガロアの第一論文
(抜粋)
代数方程式論を語るうえで、夭逝してフランスの数学者エヴァリスト・ガロアの名を逸することはできませんが、そのガロアの理論を理解するためには、それに先立ってアーベルのアーベル方程式論を一瞥しておかなければなりません。

 ガウスが考察した素数次数の円周等分方程式は巡回方程式でした。すなわち、次数nは素数とするとき、円周等分方程式のn個の根は、
《ある任意次数の方程式の根は、すべての根がそれらのうちのひとつを用いて有理的に表示されるという様式で相互に結ばれているとしよう。そのひとつの根をxで表わそう。
また、さらに、θ(x)、θ1(x)は他の任意の二根を表わすとするとき、
  θ(θ1(x))=θ1(θ(x))
となるとしよう。このとき、ここで取り上げられている方程式はつねに代数的に可解である。》

 この命題では、「アーベル方程式は代数的に可解である」ことが主張されています。これもまた数あるアーベルの定理のひとつです。
 代数的可解性を左右する根源的な要因は「諸根の相互依存関係」にあります。この認識はガロアもまた共有し、代数方程式の代数的可解性をテーマにした第一論文
 「方程式が冪根を用いて解けるための条件について」において、
《冪根を用いて解ける方程式のどれもが満たし、しかも逆に、その可解性を保証するひとつの一般条件》をみいだすことに成功しました。

第一論文からここまでの部分を抽出して精密に展開すれば、今日のいわゆるガロア理論が手に入ります。
他方、ガウスが円周等分方程式を解いていく道筋を忠実に再現すれば、そのままガロア理論が出現するという事実もまた注目に値します。
アーベルはガウスの理論の根幹をなす数学的思想の泉から直接、アーベル方程式の概念を取り出しましたが、ガロアはガロアでガウスの理論の「証明の構造」を学び、ガウスの理論をその雛形と見ることを可能にする大きな理論を構想したのでした。
 ガロア理論により、素次数既約方程式の代数的可解性の判定条件が手に入ります。

 ガウスに端を発し、アーベルが洞察した代数的可解性の基本原理は、ガロアに継承されてひとつの完結した姿形を獲得したのでした。

232:132人目の素数さん
12/02/12 18:15:42.55
>>231
>ある任意次数の方程式の根は、すべての根がそれらのうちのひとつを用いて有理的に表示されるという様式で相互に結ばれているとしよう。

たぶん、これとの類推で、ガロアは

>>43
「その任意の根が他の根の有理式(k上の)で表されるような方程式のことを、今日ガロア方程式と呼んでいる」とある

のような方程式を考えたんだと思う。

233:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/12 19:09:32.17
>>232
なるほど
ご指摘ありがとう

234:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/12 19:35:53.72
>>225-226
さて、>>225から再録

素数p次の一般の(二項方程式でない)場合の補助方程式g(x)の根rが添加されて、f(V,r)xf(V,r')xf(V,r'')x・・・のように分解される場合を直感的に説明する
まず、F(x)=f(V,r)xf(V,r')xf(V,r'')x・・・はガロア方程式
つまり、>>28ガロア分解式(リゾルベント) V=Aa+Bb+Cc+・・・  a,b,c・・・は、(重根を持たない)で問題の方程式の根、A,B,C・・・は根の置換で異なる値をとるように決める

V、V'、V''、・・・・、V''* (もとの既約方程式の根 a,b,c・・・を置換してできる値の異なる全ての式。(元が一般5次方程式なら120個の式))
注)V''*は、Vにダッシュ'がn-1個ついたもの(アスキーでは添え字が表現できないので)
を使って、次のガロア方程式を作る
F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*) (元が一般5次方程式なら120次の式)

この場合、V、V'、V''、・・・・、V''*は、互いに他の一根の有理式で表されるという性質を持つことに注意しておこう (元の根a,b,c・・・もVの有理式で表される)
(これは、アーベル ガロア 群と代数方程式 (現代数学の系譜 11)のガロア論文 P28の補題IIIに相当する)

>>226から再録
1.f(V,r)=(x-V1)(x-V2)・・・(x-Vn) (上記V、V'、V''、・・・・、V''*を一般性を失わずに並べ替えて、V=V1、V'=V2・・・と書き換えた)
6.そこで、改めて、f(V,r1)=f(V,r1)xq(V,r1)と書き直せば、ガロア論文のP32 第II節の因子分解が得られる
  また、対称式の要請から、f(V,r1)、f(V,r2)、・・・、f(V,rm)は次数はもちろん式の形も同じだと
(再録おわり)

1.さてここで、ガロアの置換とVの対応を思い出そう>>29 (アーベル ガロア 群と代数方程式 (現代数学の系譜 11) P31の記述)
2.ガロアの>>29の置換の定義では、V1、V2、・・・、Vnはそれぞれ置換と対応していたのだ
3.だからf(V,r)=(x-V1)(x-V2)・・・(x-Vn)から、n個の置換が見える
4.同様に、f(V,r')=(x-V'1)(x-V'2)・・・(x-V'n)などと書け、これはまたn個の置換に対応する(V'1、V'2、・・・、V'nは、V、V'、V''、・・・・、V''*から選び出して並べ直すとして)
5.この繰り返しで、群の分解が見える

235:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/12 20:01:35.93
>>234 つづき

1.つまり、補助方程式の根rの添加で、元の方程式の根から作られたV=Aa+Bb+Cc+・・・ で、元の方程式のガロア群をGとして
2.根の置換とV、V'、V''、・・・・、V''* (もとの既約方程式の根 a,b,c・・・を置換してできる値の異なる全ての式。(元が一般5次方程式なら120個の式))が対応して)
3.F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*) (元が一般5次方程式なら120次の式)が、分解し
4.その分解の様子は、F(x)=f(V,r)xf(V,r')xf(V,r'')x・・・となり、対称式の要請から、f(V,r1)、f(V,r2)、・・・、f(V,rm)は次数はもちろん式の形も同じだと
5.F(x)の分解に対応して、f(V,r)=(x-V1)(x-V2)・・・(x-Vn)でV1、V2、・・・、Vnに対応する置換を集めてくる(それらの置換を例えば、g1、g2、・・・、gnなどすればイメージがわくだろう)
6.これを繰り返せば、F(x)がn個つづの積に分解され、それに対応して元の方程式のガロア群Gもn個つづに分解される

これが、ガロアの見ていた原風景だろうと
対称式の要請から、f(V,r1)、f(V,r2)、・・・、f(V,rm)は次数はもちろん式の形も同じだとすれば、分けられたn個の群の部分も同じ構造を持つだろうと、直感的に納得できるのでは?
つまり、群論の言葉でいえば、元の方程式のガロア群Gが部分群Hによって分解され、剰余類分割されると

繰り返しになるが、ガロアは
1.ガロア分解式(リゾルベント) V=Aa+Bb+Cc+・・・
2.ガロア(分解)方程式 F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*) 
3.V、V'、V''、・・・・、V''*と置換との対応>>29

をセットにして、この3つを通して見ることで、ガロア群Gがrの添加で分解する様子をイメージしたのだろうと思う>>234

236:β
12/02/12 20:06:48.22
お、ウマそうなスレ発見したぞww

237:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/12 20:10:24.80
>>235
補足

現代風集合論による体論を持たなかったガロア
だが、上記のガロアの発明:ガロア分解式、ガロア(分解)方程式、V、V'、V''、・・・・、V''*と置換との対応>>29
をもって、直感的に方程式の根の置換によるガロア群と、その補助方程式の根rの添加による分解を直感的に把握した
そして正規部分群の発見から、素数次の既約方程式が解ける条件の把握へ進んでいった

現代風集合論による体論を持たなかったがゆえに、自身の(ガロアの)発明を通してもっともっと直感的に、方程式のガロア群とその分解を把握した
そのように考えられるのだ

238:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/12 20:11:32.91
>>236
βさん、乙す
よろしくね

239:132人目の素数さん
12/02/12 23:13:10.75
「現代数学の系譜11、アーベル、ガロア、群と代数方程式、守屋美賀雄訳」

180ページ足らずで、4,725円。高すぎる・・・

240:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/13 00:15:23.04
>>239
ふむ、おいらのは昔だから2200円だけど
ただ、ページ数じゃないんだよね。どれだけ楽しめるかだ

それと、どこかの図書館で借りる手もあるし
古書を買うてもある

ガロアの論文の部分だけなら十数頁だけど
解説がある方が面白い

241:132人目の素数さん
12/02/13 00:33:16.59
矢ケ部巌さんのやつ?

242:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/13 07:05:42.17
>>240-241
>矢ケ部巌さんのやつ?

いや、「現代数学の系譜11、アーベル、ガロア、群と代数方程式、守屋美賀雄訳」の方
2200円と書いてある。いつ買ったか忘れたが

243:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/13 07:07:10.95
補足
古書だと、本に書いてある値段をもとにするから、古い定価の本だと安い可能性があるよ

244:132人目の素数さん
12/02/13 09:21:11.50
>>243
> 古書だと、本に書いてある値段をもとにするから、古い定価の本だと安い可能性があるよ

理工系専門の明倫館や四方堂みたいに専門分野をもっている古書店だと
自分とこの専門分野の書籍に関しては品切れ・絶版の情報や需要を把握しているから
表示されている元の定価とは関係なく、タイトル毎の価値(需要と供給のバランス)に合わせて
値付けをしているから、そういう事はないけどね。

専門知識のない街の古本屋さんやブックオフでは元の定価ベースで値付けしてるケースは確かに少なくない。

245:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/13 20:28:26.23
>>244
乙す

明倫館はよく行ったね。岩波と三省堂とを、はしごした。数学関係は1Fの入ったところだね。B1が工学系で。数学の書籍も何冊か買った
四方堂は知らなかったが、通販ベースみたいだね

四方堂の中で、「現代数学の系譜」で検索すると下記2件ある
URLリンク(www.shi-ho-do.com)
142
現代数学の系譜11 アーベル・ガロア群と代数方程式
アーベル/ガロア
守屋美賀雄
共立出版 箱無日付
1976 2刷
1,575円

56717
現代数学の系譜11 アーベル・ガロア群と代数方程式
アーベル/ガロア
守屋美賀雄
共立出版
1975 1刷
2,625円

246:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/13 20:35:15.95
>>245 補足

URLリンク(www.shi-ho-do.com)
■四方堂書店の自己紹介
昭和24年に神田の古本街に店をオープンして以来44年間、多くのお客様に親しまれながら商売を続けて参りました。
諸事情もあり平成5年に店を閉めましたが、お客様からの根強い要望と、「良書を安価にてご提供させていただきたい」という思いで、ホームページを開設いたしました。
(引用おわり)

ああ、写真があるね。思い出したよ
一度入ったと思う。ただ、おいらは明倫館が主だったな
明倫館を出て、表通りを歩いて三省堂へ行く途中にあったよね

247:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/13 21:10:03.79
>>234-237

素数p次の一般の(二項方程式でない)場合の補助方程式g(x)の根rが添加されて、f(V,r)xf(V,r')xf(V,r'')x・・・のように分解される場合は、上で述べた
素数p次なので、補助方程式g(x)の根r、r'、r''・・・はp個ある

(一応話を簡単にするために、特に断らなければ基礎体をQ(有理数体)とする)
ガロア方程式F(x)=f(V,r)xf(V,r')xf(V,r'')x・・・と分解されて、F(x)の係数がQ(有理数体)だから、f(V,r)xf(V,r')xf(V,r'')x・・・は対称式(p個の根r、r'、r''・・・の)でないとまずい

つまり、f(V,r)、f(V,r')、f(V,r'')・・・などは次数はもちろん式の形も同じになっていないと対称式(p個の根r、r'、r''・・・の)にはならないので、そうなっていると
つまり、f(V,r)、f(V,r')、f(V,r'')・・・はp個ある

さて、今日の本題は、アーベル ガロア 群と代数方程式 (現代数学の系譜 11) P33 第III節
定理 もしも方程式に一つの補助方程式の根のすべてを添加すれば、定理IIで問題となっている群はさらに次のような性質をもつ、すなわち、各群において置換は同一である


これが、ガロアの発明の偉大な正規部分群の定理だと
守屋の解説P111や倉田(P142)も書いているが、補助方程式の根のすべてを添加する=補助方程式の根でガロア分解式を作って、それを添加するのと同じだと

ガロア分解式を作るというのは>>235の1から3をやるわけで、
具体的には、U=A'r+B'r'+C'r''・・・

248:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/13 21:44:45.44
>>247 つづき

(スマソ、途中で誤操作で投稿してしまった)

具体的には、U=A'r+B'r'+C'r''・・・ で A'、B'、C'・・・はQ上の定数でUの値が、p個の根r、r'、r''・・・の全ての置換で異なるように定める
根r、r'、r''・・・に特別の関係がなければ、異なる数はp!(pの階乗)になる

つまり、根を一つ添加したときは、F(x)=f(V,r)xf(V,r')xf(V,r'')x・・・とp個分解されたのが、全部添加だと

F(x)=f(V,U)xf(V,U')xf(V,U'')x・・・と分解され、前と同様に根右辺は補助方程式の根r、r'、r''・・・の対称式であって・・・
という複雑な関係を維持していなければならない

で、ガロア分解式を考えることは、ガロア群を考えることと同じだったから(>>28-29参照)
補助方程式のガロア群(例えばNとする)を考えていることになる

F(x)=f(V,U)xf(V,U')xf(V,U'')x・・・で、根r、r'、r''・・・の置換を行うとf(V,U)xf(V,U')xf(V,U'')x・・・は積の順番が変わるのだが
そもそも
f(V,U)=(x-V1)(x-V2)・・・(x-Vn')なわけで(>>235の5項参照)
もとの方程式の根V、V'、V''、・・・・、V''*(>>235の2項参照)の置換とも見ることができて

元の方程式のガロア群をG、その正規部分群をHとして、補助方程式のガロア群Nは商群になっていると
つまり、G/H=Nだと。これが、ガロアの見ていたものだろう
URLリンク(hooktail.sub.jp)
商群
群Gの一つの正規部分群をHとします.このとき,G のH に対する商集合(つまり,Hによる剰余類全体の作る集合.商集合については, 完全代表系と商集合 を復習して下さい.)を 商群 ,もしくは 因子群 , 剰余群 などと呼びます.

249:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/13 21:48:19.66
>>248
訂正

F(x)=f(V,U)xf(V,U')xf(V,U'')x・・・と分解され、前と同様に根右辺は補助方程式の根r、r'、r''・・・の対称式であって・・・
 ↓
F(x)=f(V,U)xf(V,U')xf(V,U'')x・・・と分解され、前と同様に右辺は補助方程式の根r、r'、r''・・・の対称式であって・・・

250:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/13 21:57:45.06
>>247

正規部分群については、下記が面白く、かつ印象が強烈だったので紹介しておく
URLリンク(kazuschool.blog94.fc2.com)
正規部分群はどういう意味があるか
(抜粋)
正規部分群は最初に経験する忘れらない切ない経験ですが、今回はそういう正規部分群について説明したいと思います。

まあこれだけ聞くと正規部分群はなんかようわからんことが多いねん。
なんでこんな定義してるのか、どう扱ったらええのか。
それで定義も忘れると。

そこでまずは正規部分群にイメージを持ってもらいたいねん。

だいたいこんな感じ。
これでだいたい、

せ…正規部分群…おまえ…

ってなると思うねんけど、もう少し説明を加えると正規部分群は正規部分群だけ見ててもあんまよくわからんかって剰余集合を考えて見てほしいねん。
(以下略)

251:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/13 22:07:22.19
>>248
補足

補助方程式の根を1つだけ添加するより、もったいぶらず全部添加する方が、話は早い
で、そうすると、正規部分群の話になって、補助方程式の添加でガロア(分解)方程式が分解するなら、そもそも方程式のガロア群が正規部分群を持っていて、補助方程式の群は商群になると

逆に言えば、そういう方程式のガロア群の構造になっていないと、ガロア(分解)方程式を分解できるような補助方程式は見つからないんだよと
それが、ガロアの見ていた原風景だったろう

252:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/13 22:35:58.38
>>248
補足

>>195でも書いたが、推定だが、ガロアは最初素数p次のべき根の添加を考えていたと思う
素数p次のべき根(二項方程式の根)の場合、話は簡単

二項方程式は巡回群になるから、素数p次のべき根一つを添加することと、その全部の根を添加することとは同じだから
そして、素数p次のべき根は、p乗されて有理数体Qになるので、話は簡単になる

ガロアは決闘直前に見直して>>247 第III節の定理のように一般化したのだった

253:132人目の素数さん
12/02/13 23:25:38.04
>>248
>つまり、根を一つ添加したときは、F(x)=f(V,r)xf(V,r')xf(V,r'')x・・・とp個分解されたのが、全部添加だと
例えば、rを添加したとき、f(V,r)が出てくるのはわかるけど、

f(V,r')xf(V,r'')x・・・

という分解は無理じゃない?

254:猫はチョコ3つ獲得 ◆MuKUnGPXAY
12/02/14 15:40:56.03



255:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/14 20:44:59.06
>>254
猫さん、乙
チョコ3つか・・
おいらは、義理チョコ一つだよ

256:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/14 21:22:42.30
>>253

フォローありがとう

>つまり、根を一つ添加したときは、F(x)=f(V,r)xf(V,r')xf(V,r'')x・・・とp個分解されたのが、全部添加だと
>例えば、rを添加したとき、f(V,r)が出てくるのはわかるけど、
>f(V,r')xf(V,r'')x・・・
>という分解は無理じゃない?

そのセンスは正しいよ
が、r、r'、r''・・・は補助方程式g(x)の根であったことを思い出そう>>247
ここに、g(x)は素数p次の式で、Q(有理数体)で既約とする。面倒なので、モニック(最高次の係数が1)としておこう
で、F(x)が根rの添加でF(x)=f(V,r)q(V,r)と分解されたとする>>226

1.左辺F(x)は、Q(有理数体)の式
2.なので、右辺f(V,r)q(V,r)は、r、r'、r''・・・の対称式になっていないとまずい(r、r'、r''・・・の対称式になっていないと、Q(有理数体)の係数にならないから)
3.ということは、f(V,r)q(V,r)はr、r'、r''・・・の対称式なので、それを
  F(x)=(f(V,r)xf(V,r')x・・・xf(V,r'p-1))x(q(V,r)(xq(V,r')x・・・xq(V,r'p-1)) ここにr'p-1は、rに’(ダッシュ)がp-1個ついたもの(なお同じ記述が>>226に記号を変えてある)
4.で、結局右辺は、r、r'、r''・・・の対称式になっていなければならないから、F(x)=f(V,r)xf(V,r')xf(V,r'')x・・・とならないといけない
5.しかし、これはもしそういう分解が起こったらということで、実際にそういう分解がめったに起こらない
6.実際にそういう分解が起こらないということが、代数的解法ができないということにつながる

257:猫はチョコ4つ獲得 ◆MuKUnGPXAY
12/02/14 23:38:17.21
>>

258:猫はチョコ4つ獲得 ◆MuKUnGPXAY
12/02/14 23:40:32.85
>>255
当然の事ながら私のも全部義理チョコでっせ。どうかご安心を。



PS:だってこんなオッサンが本命チョコなんか貰ったら大変ですワ。


259:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/14 23:44:01.18
>>256

> 4.で、結局右辺は、r、r'、r''・・・の対称式になっていなければならないから、F(x)=f(V,r)xf(V,r')xf(V,r'')x・・・とならないといけない
> 5.しかし、これはもしそういう分解が起こったらということで、実際にそういう分解がめったに起こらない
> 6.実際にそういう分解が起こらないということが、代数的解法ができないということにつながる

補足
1.一般の方程式で、5次以上の場合、方程式の代数的解法はないことは良く知られている
2.それは、5次以上の一般方程式のガロア群は、対称群Sn(nは5以上)で、正規部分群は交代群Anのみ(nが5以上のAnは単純群)
3.ということは、簡単には上記4のような分解は起こらない。(判別式の平方を添加することで、SnをAnに縮小させることは可能。でも、このときの話は単純)
4.で、4次方程式以下の場合は、べき根のみの添加で、F(x)=f(V,r)xf(V,r')xf(V,r'')x・・・の分解は起きる(それは>>53-57あたりに群の分解として書いた)
5.だから、結局補助方程式として二項方程式以外を使う場面は出てこない
6.けど、やっぱガロアが補助方程式を一般の方程式まで拡大したことは意味があって、方程式の理論としての完成度が高いだけでなく、群論としてのその後の発展でも意味あったんだ

260:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/14 23:45:38.96
>>257-258
猫さん、乙
あれ、いつの間にかチョコ一つ増加・・

261:猫はチョコ4つ獲得 ◆MuKUnGPXAY
12/02/14 23:53:36.28
>>260
さっきコンビニに買い物に行ったら、知り合いの姉ちゃんに出会ってね、
ほんでまた一個義理チョコを貰いましたね。




262:132人目の素数さん
12/02/15 00:09:59.20
妄想乙
お薬出しときますね

263:猫はチョコ4つ獲得 ◆MuKUnGPXAY
12/02/15 00:34:43.97
>>262
どんな薬や? 早よ出せや。




264:132人目の素数さん
12/02/15 00:39:28.86
>>263
リスパダールだ。

265:猫はチョコ4つ獲得 ◆MuKUnGPXAY
12/02/15 01:08:37.73
>>264
コレですか:
URLリンク(ja.wikipedia.org)
随分と高価な薬みたいですナ。本当におかしくなってこういう薬のお世話
になったらかなり大変でしょうね。勉強になりましたワ。

どうもです。




266:132人目の素数さん
12/02/15 01:10:01.90
>>265
読み間違えてない?4090円じゃなくて、40.90円だぞ。
だから、一錠あたり41円ぐらいで、普通じゃん。

267:猫はチョコ4つ獲得 ◆MuKUnGPXAY
12/02/15 01:15:06.88
>>266
ああ、そうですね。コッチ:
URLリンク(ja.wikipedia.org)
と勘違いしてましたワ。




268:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/15 21:42:39.08
>>256
>そのセンスは正しいよ
> 1.左辺F(x)は、Q(有理数体)の式
> 2.なので、右辺f(V,r)q(V,r)は、r、r'、r''・・・の対称式になっていないとまずい(r、r'、r''・・・の対称式になっていないと、Q(有理数体)の係数にならないから)
> 3.ということは、f(V,r)q(V,r)はr、r'、r''・・・の対称式なので、それを
>  F(x)=(f(V,r)xf(V,r')x・・・xf(V,r'p-1))x(q(V,r)(xq(V,r')x・・・xq(V,r'p-1)) ここにr'p-1は、rに’(ダッシュ)がp-1個ついたもの(なお同じ記述が>>226に記号を変えてある)
> 4.で、結局右辺は、r、r'、r''・・・の対称式になっていなければならないから、F(x)=f(V,r)xf(V,r')xf(V,r'')x・・・とならないといけない
> 5.しかし、これはもしそういう分解が起こったらということで、実際にそういう分解がめったに起こらない
> 6.実際にそういう分解が起こらないということが、代数的解法ができないということにつながる

これを書いていたあとで、考えたんだが
上記のような分解ができるということは、元の方程式のガロア群が正規部分群を持っている場合だけ

えーと何が言いたいかというと、現在の我々は、ガロア分解式>>28とガロア(分解)方程式を経由しない完成されたガロア理論を持っている
その完成されたガロア理論を正しいとすれば(当然正しいが)、補助方程式の根を添加して上記の分解が起こるのは、元の方程式のガロア群が正規部分群を持っている場合だけ

逆にいえば、正規部分群がないのに、補助方程式の根の添加でそんな分解が起これば、完成されたガロア理論に反する
だから、上記のような分解が起こるのは、完成されたガロア理論に従う場合だけで、結局正規部分群に従って分解が起きるだよと

269:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/15 21:55:38.87
>>268
補足

アーベルが一般の5次方程式が代数的に解けないことを証明する前、それはガロア理論の前でもあるが
ラグランジュを代表として、「補助方程式さんに頑張ってもらえば、なんとかなる」=>>268のF(x)=f(V,r)xf(V,r')xf(V,r'')x・・・みたいな分解が補助方程式gをうまく作ればやれるのではという幻想を持っていた

ところが、現代のガロア理論では、元の方程式が素性の特性を持つ群Gでないと、いくら補助方程式さんが頑張ってもどうにもならんと
元の方程式が素性の特性を持つとは、群Gが可解群になっていること。可解群とは、正規部分群の連鎖から出来ている群だと

(可解群の一つの定義は下記。表現はいろいろあるみたい。本によって違う)
URLリンク(ja.wikipedia.org)(%E6%95%B0%E5%AD%A6)
可解群・交換子群・冪零群

270:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/15 21:57:41.70
>>269
訂正

ところが、現代のガロア理論では、元の方程式が素性の特性を持つ群Gでないと、いくら補助方程式さんが頑張ってもどうにもならんと
元の方程式が素性の特性を持つとは、群Gが可解群になっていること。可解群とは、正規部分群の連鎖から出来ている群だと
 ↓
ところが、現代のガロア理論では、元の方程式が素性の良い特性を持つ群Gでないと、いくら補助方程式さんが頑張ってもどうにもならんと
元の方程式が素性の良い特性を持つとは、群Gが可解群になっていること。可解群とは、正規部分群の連鎖から出来ている群だと

271:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/15 22:15:47.06
>>270
補足

ガロアさんは、群論の創業者として、苦労して、ガロア分解式>>28とガロア(分解)方程式>>33を経由して、ガロア方程式論の頂上まで上っていったんだが
その過程で
1.ガロア論文第II節で、補助方程式の一根rを添加して、ガロア(分解)方程式が分解される場合を考え>>268
2.その後、第III節で、補助方程式の根の全てを添加した場合として、正規部分群を考えた

しかし、完成されたガロア理論から見れば(それはあたかも我々が、舗装された道を車で山頂まで上って、眺めるようなものだが)
上記1.の場合だって、方程式の群Gが正規部分群を持たなければ、そもそもそんな分解は起こらない
分解が起こる場合は、正規部分群の働きで分解は起こるべくして起こる。補助方程式も、それに適合した式でなければならないんだと

だから、”f(V,r')xf(V,r'')x・・・
という分解は無理じゃない?”>>253というのは、結構良いセンスだと
分解は起きるべくして起き、そう簡単に起きるものじゃないと>>256

272:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/15 22:36:03.64
>>271
さらに補足

1.アーベル ガロア 群と代数方程式 (現代数学の系譜 11)>>3 のP33の第III節の注記にあるように、ガロアは最初ここは素数P次の二項方程式r^p=Aの場合を考えていた
2.しかし、決闘前夜に見直して、一般の正規部部分群の場合に書き直したという(倉田P144>>4
3、なので、個人的感想をいえば、第III節はいかにも急に付け足した感じで、証明もろくに書いていないし、>>271に書いたように第II節との整合性がすっきりしていない感があるんだ
4.そして、「すっきりしていない感」は以前からあったんだけど、>>268に書いたように>>256の後、なんですっきりしないかその理由が分かった気がした

273:132人目の素数さん
12/02/15 23:35:29.06
ガロア

274:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/16 00:25:25.03
>>256
補足の補足の補足

>右辺f(V,r)q(V,r)は、r、r'、r''・・・の対称式になっていないとまずい(r、r'、r''・・・の対称式になっていないと、Q(有理数体)の係数にならないから)
> 3.ということは、f(V,r)q(V,r)はr、r'、r''・・・の対称式なので、それを
>  F(x)=(f(V,r)xf(V,r')x・・・xf(V,r'p-1))x(q(V,r)(xq(V,r')x・・・xq(V,r'p-1)) ここにr'p-1は、rに’(ダッシュ)がp-1個ついたもの(なお同じ記述が>>226に記号を変えてある)

共役という概念がある。複素数でも、共役複素数などと。複素数さんは、共役複素数さんとペアにならないと、リアル(実数)の世界に戻れない
無理数も同じ。既約な補助方程式の根r、r'、r''・・・は、単独では無理数だが、共役な他の根とセット(対称式)になると有理数の世界に戻れる
URLリンク(ja.wikipedia.org)
共軛、共役(きょうやく)は2つのものがセットになって結びついていること、同様の働きをすること。
共軛の「軛」(くびき)は、人力車や馬車において2本の梶棒を結びつけて同時に動かすようにするための棒のことである。
「軛」が常用漢字表外であったため、音読みの同じ「役」の字で代用され、現在では共役と書かれることが多い。

数学における「共軛/共役」
以下は主な例であるが、数学において、この語は様々な文脈で用いられるため、全てを網羅してはいない。
・共役複素数のこと。
・群論において、群の内部自己同型で移り合う元あるいは部分集合たちの関係のこと。
・代数拡大体の自己同型で移り合う元の関係のこと。特に Q 上自己同型に関するものは代数的数を参照。
(引用おわり)

だから、F(x)=(f(V,r)xf(V,r')x・・・xf(V,r'p-1))x(q(V,r)(xq(V,r')x・・・xq(V,r'p-1)) で、左辺F(x)が有理数の世界の式だと、右辺は共役なr、r'、r''・・・たちのセット(対称式)でないとまずいよと
しかし、これは簡単に実現できない。そもそも、1根rを添加してガロア(分解)方程式>>33が可約になると、他の共役なr'、r''・・・たちも必然的に出現すると
これは、よほどうまく仕掛けが出来ていないと、実現できないという空気は分かるでしょ

275:132人目の素数さん
12/02/16 01:32:09.57
>>268
>上記のような分解ができるということは、元の方程式のガロア群が正規部分群を持っている場合だけ
そんなことないよ。

276:132人目の素数さん
12/02/16 01:51:10.24
うん

277:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/16 07:19:30.35
>>275-276
そうなんか?
例えば、具体的な例を挙げられる?

278:132人目の素数さん
12/02/16 10:09:27.80
矢ケ部はちゃんと読んだ?

279:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/16 20:23:10.26
>>278
おお、ありがとう
矢ケ部ね
あそこに例があったかな・・・、思い当たるのは、ラグランジュの分解式のところだから
P176-178かな? もう一度読んでみるよ

280:132人目の素数さん
12/02/16 21:03:44.80
>>279
例えば、与えられた方程式が三次方程式とする。
その時、以下のような補助方程式を考える:

{ x - (α-β)^2 } { x - (β-γ)^2 } { x - (γ-α)^2 } = 0 .

ただし、α、β、γは元の方程式の根とする。上の式を展開すれば、
係数はα、β、γの対称式なのは明らか。

さて、この補助方程式の根を添加すると、

F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*) 

はどのように分解されるか。その時、各因子 f(V,r) の群は? 一致するか否か?

281:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/16 23:05:23.58
>>280

ありがとう
なかなか深い人がいるね
ちょっと考えて見るよ

282:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/16 23:58:05.72
>>280
いま、あまり時間が取れないが、考えたことを書いておくと

三次方程式のガロア群は、S3(3次の対称群)になるけれど
で、S3の群の要素は、長さ3の巡回置換と、3つの互換とからなる

{ x - (α-β)^2 } { x - (β-γ)^2 } { x - (γ-α)^2 } = 0 は、互換で変わらないのを作ったってことかな?

なお、対称群などについては、下記が参考になるだろう
URLリンク(www.math.meiji.ac.jp)
2008 年度卒業研究 S_3, S_4, S_5 の部分群の分類
URLリンク(www.math.meiji.ac.jp)
明治大学 蔵野ゼミ 研究室の学生の卒業論文・修士論文

283:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/18 11:19:17.06
>>282
いい機会なので、Maximaを使ってみようと
以前、下記の竹内薫さんの本、「はじめての数式処理ソフト」CD-ROM付 (ブルーバックス)を買って、前のPCとかにインストールしていたんだが、あまり使っていなかった (Weblogの方とは別人です。念のため)

今回は、win7のCorei7になっているので、下記Maximaのページから最新版(windows版)を落とした
5.26.0-Windows 2012-01-26なんだけど、インストールすると、CD版とは印象が違う

URLリンク(blog.goo.ne.jp)
「はじめての数式処理ソフト」 竹内薫 2007-07-23 02:27:22 / Weblog
(抜粋)
今日は、本屋へ行き、楽しみにしていた竹内薫さんの本、「はじめての数式処理ソフト」を購入。CD-ROM付 (ブルーバックス)

さっそくMaximaをインストールして、本にしたがって、遊び始める。

楽しい!
(引用おわり)

URLリンク(maxima.sourceforge.net)
Maxima, a Computer Algebra System
(SourceForge file managerからダウンロード、Maxima-Windowsの)

284:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/18 11:27:44.53
>>283 つづき
ちょっと遊んでみると、

(%o22) (x-(a-b)^2)*(x-(b-c)^2)*(x-(c-a)^2)

(%o23) x^3-2*c^2*x^2+2*b*c*x^2+2*a*c*x^2-2*b^2*x^2+2*a*b*x^2-2*a^2*x^2+c^4*x-2*b*c^3*x-2*a*c^3*x+3*b^2*c^2*x+3*a^2*c^2*x-2*b^3*c*x-2*a^3*c*x+b^4*x-2*a*b^3*x+3*a^2*b^2*x-2*a^3*b*x+a^4*x-b^2*c^4+2*a*b*c^4-a^2*c^4+2*b^3*c^3-2*a*b^2*c^3-2*a^2*b*
c^3+2*a^3*c^3-b^4*c^2-2*a*b^3*c^2+6*a^2*b^2*c^2-2*a^3*b*c^2-a^4*c^2+2*a*b^4*c-2*a^2*b^3*c-2*a^3*b^2*c+2*a^4*b*c-a^2*b^4+2*a^3*b^3-a^4*b^2

(%o24) x^3+(-2*c^2+(2*b+2*a)*c-2*b^2+2*a*b-2*a^2)*x^2+(c^4+(-2*b-2*a)*c^3+(3*b^2+3*a^2)*c^2+(-2*b^3-2*a^3)*c+b^4-2*a*b^3+3*a^2*b^2-2*a^3*b+a^4)*x+(-b^2+2*a*b-a^2)*c^4+(2*b^3-2*a*b^2-2*a^2*b+2*a^3)*c^3+
(-b^4-2*a*b^3+6*a^2*b^2-2*a^3*b-a^4)*c^2+(2*a*b^4-2*a^2*b^3-2*a^3*b^2+2*a^4*b)*c-a^2*b^4+2*a^3*b^3-a^4*b^2

285:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/18 11:34:48.49
>>284
説明

(%o22) (x-(a-b)^2)*(x-(b-c)^2)*(x-(c-a)^2):最初、α、β、γをテキストコピーで入力したら、文字化け。で、a,b,cで計算
(%o23) が、展開結果
(%o24) は、式の整理というコマンドがあって、それを適用した結果(関数の整理コマンドもやってみたが、同じ出力)

286:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/18 11:50:48.21
>>284-285
補足
この式は、コピーしてここに貼り付けると、こんなエクセル記法になるけど
Maxima(正確にはwxMaxima)画面では、LaTex(ご存知と思うが下記)風の数式(いわゆる数学書籍風)に見える
URLリンク(ja.wikipedia.org)

こんなところが、windows版らしいところかも・・
以前見たCD版よりだいぶ進化している感じがする

287:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/18 12:07:54.19
>>284
補足

式の対称性が壊れて、あまり見やすくないね

えーと、

A=(a-b)^2
B=(b-c)^2
C=(c-a)^2
と置き換えて

(x-A)*(x-B)*(x-C)
展開
(%o29) -A*B*C+x*B*C+x*A*C-x^2*C+x*A*B-x^2*B-x^2*A+x^3

式のxについての整理ratsimp(%,x);
(%o31) x*((B+A)*C+A*B)-A*B*C+x^2*(-C-B-A)+x^3 (xのべきの昇順にすればいいのに、定数項がへんなところに。ご愛嬌ですか?)

こんな程度は、暗算レベル(昔散々やった)でしょうが、式を手書きするより楽です

288:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/18 12:14:29.24
>>287
” maxima 日本語 解説 ”でネット検索すると、いろいろ資料がヒットする
maxima がすいすいフリーで使える時代ですか。いい時代ですね
Mathematicaは、使ったことがないけれど、式の整理とかどうなんでしょうね? 対称性を考慮した整理なんてのはないのでしょうか?

289:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/18 20:57:32.38
>>282
>三次方程式のガロア群は、S3(3次の対称群)になるけれど
>で、S3の群の要素は、長さ3の巡回置換と、3つの互換とからなる

S3(3次の対称群)について下記がある

URLリンク(oshiete1.nifty.com)
QNo.6387299 投稿日時 - 2010-12-15 23:54:32

3次の対称群を、
A={e = (1 2 3 |1 2 3), r+ =(1 2 3 | 2 3 1), r-=(1 2 3 | 3 1 2),
σ1=(1 2 3|1 3 2), σ2=(1 2 3 |3 2 1), σ3=(1 2 3|2 1 3)}
とする部分群G={e, r+, r-}およびH={e, σ1}に対して

(1) ラグランジェの定理を使って [A:G]および[A:H]を求めよ。
(2) G、Hに対して、全ての左剰余類を求めよ。
(3) G、Hに対して、全ての右剰余類を求めよ。
(4) G、HがAの正規部分群であるかを判定せよ。

分かりません。。よろしくお願いします!

A.
(1) [A:G]=2、[A:H]=3
(2) A=G+σ1G={e, r+, r-}+{σ1, σ3, σ2},A=H+r+H +r-H ={e, σ1}+{r+, σ2}+{r-, σ3}
(3) A=G+Gσ1={e, r+, r-}+{σ1, σ2, σ3},A=H+Hr+ +Hr- ={e, σ1}+{r+, σ3}+{r-, σ2}
(4) Gは正規部分群、Hは正規部分群ではない。

ここで、Gは長さ3の巡回置換を要素とする交代群A3
で、G=A3が、S3の唯一の正規部分群だと

290:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/18 21:01:16.66
>>282

URLリンク(www.math.meiji.ac.jp)
2008 年度卒業研究 S_3, S_4, S_5 の部分群の分類
のP2の表に同じ話がある(下記抜粋)

S3 の部分群
位数 同値関係      共役な部分群の個数
  (共役)での代表元
1    { e }           1
2    { e , (12) }       3
3    { e , (123) , (132) } 1
6    S3            1
計6 (自明な部分群を含む)

291:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/18 21:21:03.15
>>290
関連する文献で、下記あり。

URLリンク(www.math.meiji.ac.jp)
2004 年度卒業研究 位数 30 以下の群の分類 
P10 (数学記号が表示できないので、原文PDFご参照)

”6 位数が2p の群の分類(p は奇素数)

この節で,位数2p (p は奇素数) の群の分類を行う.

#G = 2p と仮定する.S2, Sp は,それぞれG の2-シロー部分群,p-シロー部分
群であるとする.すると,#S2 = 2, #Sp = p である.シローの定理より,G は唯
一つのp-シロー部分群をもっているので,Sp / G (注:ここSp / Gは、SpがGの正規部分群を表す白三角の記号で表現されている)である.

また,
S2 ^ Sp = { e } (注:ここS2 ^ Spは、S2 ^ Spの積集合(交わり)を表すハット形の記号で表現されている)
であり,#S2 ・ #Sp = #G である.よって,注意3.3 により,G はS2 とSp の半直
積となる.つまり,G=Sp x S2 と書ける.ただし,
s : S2 → Aut(Sp) (3)
は準同型とする.S2 = { e, a } としよう.

このとき,定理4.1 によりAut(Sp) = (Z/pZ)x = { 1, 2, ・・・・ p-1 } である.
(Z/pZ)x の中の二乗して1 になる元は§1 のみである.よって,(3) の準同型は,
「s(e) = s(a) = 1」と「t (e) = 1, t (a) = -1」の二通りが考えられる.
s の場合は,G はS2 とSp の直積と同型になり,特にアーベル群になる.

t の場合を考える.Sp = <b> とする.すると,a^2 = b^p = e, aba^-1 = b^(p-1) で
あり,この群は位数2p の二面体群D2p と同型である.(二面体群に関しては,第2 節参照.)
以上により,位数が2p の群(p が奇素数) は,C2 x Cp とD2p の二通り存在す
る.(D2p はアーベル群ではないので,この二つの群は,同型ではありえない.)”

292:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/18 23:04:16.33
>>282
ちょっと地道に準備を

3次方程式:f(x)=x^3+A*x^2+B*x+C=(x-a)*(x-b)*(x-c) (α、β、γは、Maximaに乗らないみたいだから。? 半角のギリシャ文字があるのかもしれないが・・・)

A=a+b+c
B=a*b+b*c+c*a
C=a*b*c

(o:ω(1の原始根)の代わり)
o =(-1+√3i)/2
o^2=(-1-√3i)/2 (o+o^2=-1 & 1+o+o^2=0 (oとo^2は、共役複素数))
o^3=1

として、3次のラグランジュ分解式を次のように考えても一般性を失わない
V1=a+o*b+o^2*c, V4=a+o*c+o^2*b,
V2=c+o*a+o^2*b, V5=c+o*b+o^2*a,
V3=b+o*c+o^2*a, V3=b+o*a+o^2*c,

ガロア(分解)方程式は下記
F(x)=(x-V2)(x-V2)(x-V3)(x-V4)(x-V5)(x-V6)

補助方程式 >>280
g(x)=(x-(a-b)^2)*(x-(b-c)^2)*(x-(c-a)^2)

293:132人目の素数さん
12/02/18 23:27:34.75
          __ノ)-'´ ̄ ̄`ー- 、_
        , '´  _. -‐'''"二ニニ=-`ヽ、
      /   /:::::; -‐''"        `ーノ
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     |     l^,人|  ` `-'     ゝ  |        さらに Ann.of Math に論文書けば十分条件にもなるわよ。
      |      ` -'\       ー'  人          一番嫌いなのは論文数を増やすためにくだらない論文を書いて
    |        /(l     __/  ヽ、           良い論文の出版を遅らせるお馬鹿な人。
     |       (:::::`‐-、__  |::::`、     ヒニニヽ、         あなたの論文が Ann of Math に accept される確率は?
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294:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/18 23:29:10.20
>>292 つづき
で、補助方程式の根(b-c)^2を添加して、ガロア(分解)方程式が可約になったとする

その因子をf'(V,r) :Vはガロア分解式(V1・・・V6のどれか。これらはお互いに有理式の関係がある)、r=(b-c)^2 (注:f(x)と紛らわしいので、f'(V,r)と’を付けた)

ここで、互換(b,c)を作用させると、rは変化しないので、たとえばV1*V2とすると

V1*V2=(a+o*b+o^2*c)*(a+o*c+o^2*b)

=b*c*o+c^2+b^2+b*c*o^2+a*c*o^2+a*b*o^2+a*c*o+a*b*o+a^2

=a*b*o^2+b*c*o^2+a*c*o^2+a*b*o+b*c*o+a*c*o+a^2+b^2+c^2

=(a*b+b*c+a*c)*o^2+(a*b+b*c+a*c)*o+a^2+b^2+c^2

=(a*b+b*c+a*c)*(o+o^2)+a^2+b^2+c^2

=-(a*b+b*c+a*c)+a^2+b^2+c^2

などとなりますが、これK(r)になる?

295:132人目の素数さん
12/02/18 23:29:46.56
          __ノ)-'´ ̄ ̄`ー- 、_
        , '´  _. -‐'''"二ニニ=-`ヽ、
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296:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 09:42:30.89
Ann.of Math にえらくこだわっているが、古典的なアタマかな
ポアンカレ予想を解決したペレリマンは、結局その論文はネット上にアップしただけだった

URLリンク(ja.wikipedia.org)
ペレルマンとポアンカレ予想
arXivで以下の3つのプレプリント (Preprint) を発表しポアンカレ予想を解決したと宣言した。
The entropy formula for the Ricci flow and its geometric applications、2002年11月11日
Ricci flow with surgery on three-manifolds、2003年3月10日
Finite extinction time for the solutions to the Ricci flow on certain three-manifolds、2003年7月17日

彼はウィリアム・サーストンの幾何化予想(ポアンカレ予想を含む)を解決してその系としてポアンカレ予想を解決した。
手法もリチャード・S・ハミルトンの発見したリッチ・フロー (Ricci flow) (ハミルトン・ペレルマンのリッチ・フロー理論)と統計力学を用いた独創的なものである。
ペレルマン論文に対する他の数学者達による検証は、国際的な数学者の助力の下2006年夏頃まで続いたが、結論として少なくともポアンカレ予想についてはペレルマンの証明は正しかったと考えられている。

2006年度、ポアンカレ予想解決の貢献により「数学界のノーベル賞」と言われているフィールズ賞(幾何学への貢献とリッチ・フローの解析的かつ幾何的構造への革命的な洞察力に対して)を受賞したが、「自分の証明が正しければ賞は必要ない」として受賞を辞退した。
フィールズ賞の辞退は彼が初めてである。ペレルマンは以前にも昇進や欧州の若手数学者に贈られる賞を辞退するなどした経緯があり、賞金に全く興味を示さなかったり、自分の論文をあまり公表したがらない性格でも知られていた。
アメリカの雑誌の取材に対しては「有名になると何も言えなくなってしまう」と答えている。

297:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 09:48:13.38
以前に例を出した、エドワード・ウィッテン>>200>>206なども、Ann.of Math に投稿するスタイルじゃないだろうよ

URLリンク(ja.wikipedia.org)
M理論(えむりろん)とは、現在知られている5つの超弦理論を統合するとされる、11次元(空間次元が10個、時間次元が1個)の仮説理論である。
尚、この理論には弦は存在せず、2次元の膜(メンブレーン)や5次元の膜が構成要素であると考えられている。

1995年、エドワード・ウィッテンによって提唱されたこのM理論は、11次元超重力理論がもつこれらの難点を克服すると考えられるものであり、その提唱は第二次超弦理論革命へのきっかけとなった。

298:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 09:57:45.48
数学者は、リチャード・ボーチャーズなどアスペルガー症候群の人もいるから、付き合う相手としては気を付けた方がいいだろう
まあ、数学者には限らないが、数学以外の分野では他人とのコミュニケーションがより必要とされる場合が多いだろうから、ある程度対人スキルも訓練されると思うけど
いやまあ、アスペルガー症候群に対する理解をしてあげれば、お付き合いは可能と思うけど

URLリンク(ja.wikipedia.org)
アスペルガー症候群(アスペルガーしょうこうぐん、Asperger syndrome: AS)またはアスペルガー障害(アスペルガーしょうがい)は、社会性・興味・コミュニケーションについて特異性が認められる広汎性発達障害である。
各種の診断基準には明記されていないが、総合的なIQが知的障害域でないことが多く「知的障害がない自閉症」として扱われることも多い。

アスペルガー症候群の診断を受けている事を公表している著名人
倉持由香[15]
リチャード・ボーチャーズ[16]
スティーブン・スピルバーグ[18][19]

299:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 10:08:05.03
佐藤 幹夫先生なんかも、Ann.of Math に投稿するスタイルじゃない
もっとも、女性にはモテたのか、下記”佐藤-佐藤の定理(夫人と共著)”というのが、ソリトン方程式を共同研究していた若い女性と結婚したって話は有名でね

そもそも、Ann.of Mathなど論文投稿を基準にしているってのが、ちょっと21世紀の基準としてはどうなのかと疑問に思った次第だ

URLリンク(ja.wikipedia.org)(%E6%95%B0%E5%AD%A6%E8%80%85)
佐藤 幹夫(さとう みきお、男性、1928年4月18日 - )は、日本の数学者で佐藤超函数、概均質ベクトル空間、D加群の創始者。大阪大学教授を経て京都大学数理解析研究所名誉教授。1992年退官。東京都出身。

東京大学理学部数学科で彌永昌吉に師事した後、一時期高校教師を務めるなど異色の経歴を持つ。ノーベル物理学賞受賞の物理学者朝永振一郎に学んだこともある。

ソリトンなど可積分系の研究、特に、ソリトン方程式のモジュライが無限次元グラスマン多様体になるという佐藤-佐藤の定理(夫人と共著)で有名。この定理は可積分微分方程式に対するガロア理論とみなすことができる。

人物
・ 不快でなじめぬ中学時代、それを忘れるため数学に没頭していたという。
・ 彼の講演を理解できる人がおらず、「ほとんどの聴衆は道に迷ってしまう」と述懐している。
・ 自身では論文をほとんど書かず、アイデアや方針をうけた弟子が書き留める。
・ 数学を解説するのではなく、独創的に作り上げるタイプの数学者。

外部リンク
Mikio Sato (京都大学数理解析研究所)
URLリンク(www.kurims.kyoto-u.ac.jp)
An invitation to the Theory of Hyperfunctions
URLリンク(www.iis.it-hiroshima.ac.jp)

300:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 10:17:58.24
>>294 補足
>V1*V2=(a+o*b+o^2*c)*(a+o*c+o^2*b)

えーと、正確には
(x-V1)*(x-V2)=x^2+(V1+V2)*x+V1*V2
を考えて、(x-V1)*(x-V2)は互換(b,c)で変化しないから、これが因子f'(V,r) の候補だと

それで、定数項V1*V2を計算してみたのが>>294なんだけど

注)
なお、一般人には常識だけど(いまさらですが)
^:べきの記号
*:積の記号
いずれもエクセル記法だが、いまや数式処理では標準かな(数式処理からエクセルに入ったのかも?)

301:132人目の素数さん
12/02/19 10:19:14.93
定理[ガロア、アーベル]n>5ならば、方程式の解を根号m√と加減乗除によって係数 a0, a1, ...anで表示することはできない。

 この定理を証明するために彼らはガロア理論を発見した。ガロア理論を次のように説明することができる。

(1)代数方程式は隠れた対称性をもっている。この対称性はガロア群で記述される。

(2)ガロア群を観察すれば、公式(1)を一般化する公式がつくれないことが証明できる。


302:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 10:34:38.63
訂正
>>292
V3=b+o*c+o^2*a, V3=b+o*a+o^2*c,
 ↓
V3=b+o*c+o^2*a, V6=b+o*a+o^2*c,

>>294:V2→V4
ここで、互換(b,c)を作用させると、rは変化しないので、たとえばV1*V4とすると
V1*V4=(a+o*b+o^2*c)*(a+o*c+o^2*b)
=b*c*o+c^2+b^2+b*c*o^2+a*c*o^2+a*b*o^2+a*c*o+a*b*o+a^2
=a*b*o^2+b*c*o^2+a*c*o^2+a*b*o+b*c*o+a*c*o+a^2+b^2+c^2
=(a*b+b*c+a*c)*o^2+(a*b+b*c+a*c)*o+a^2+b^2+c^2
=(a*b+b*c+a*c)*(o+o^2)+a^2+b^2+c^2
=-(a*b+b*c+a*c)+a^2+b^2+c^2
などとなりますが、これK(r)になる?

>>300:V2→V4
>V1*V4=(a+o*b+o^2*c)*(a+o*c+o^2*b)

えーと、正確には
(x-V1)*(x-V4)=x^2+(V1+V4)*x+V1*V4
を考えて、(x-V1)*(x-V4)は互換(b,c)で変化しないから、これが因子f'(V,r) の候補だと

それで、定数項V1*V4を計算してみたのが>>294なんだけど

303:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 10:35:50.39
>>301
乙!

304:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 11:24:37.31
>>302
さらに補足

V1+V4の方は簡単で
(a+o*b+o^2*c)+(a+o*c+o^2*b)
=2*a+(o+o^2)*b+(o+o^2)*c
(ここで、o+o^2=-1>>292を使うと)
=2*a-(b+c)

で、>>302
V1=a+o*b+o^2*c, V4=a+o*c+o^2*b,
V2=c+o*a+o^2*b, V5=c+o*b+o^2*a,
V3=b+o*c+o^2*a, V6=b+o*a+o^2*c,

ガロア(分解)方程式>>292:F(x)=(x-V2)(x-V2)(x-V3)(x-V4)(x-V5)(x-V6)

なので、互換(b,c)で変化しない因子の組み合わせは
上記(x-V1)*(x-V4)と、(x-V2)*(x-V6)と、(x-V3)*(x-V5)

(x-V2)*(x-V6)と、(x-V3)*(x-V5)について、同様の計算ができる

305:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 11:54:03.30
>>280
これ、ガロアを読む: 倉田令二朗>>4の16節(P146)からの「根の有理式の添加によるガロア群の簡約」が参考になるね

補助方程式:{ x - (α-β)^2 } { x - (β-γ)^2 } { x - (γ-α)^2 } = 0
で、
根 (α-β)^2は、>>289の巡回群G(=C3)で変わる。具体的には
(α-β)^2
(β-γ)^2
(γ-α)^2
となる

根 (α-β)^2は、>>289の互換σ1, σ2, σ3と恒等置換e
で変わらない

で、互換σ1, σ2, σ3と恒等置換eとで、対称群S3の部分集合を形成するが
部分群ではない

部分群は>>290、 { e , (12) } など位数2の部分群3つか、位数3の{ e , (123) , (132) } の一つしかない(真の部分群の意味で)
位数3の{ e , (123) , (132) } は、>>289のG。 { e , (12) } は、>>289のH。

306:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 13:08:04.57
>>302-305
えーと、考えの筋を書いておくと

まず、3次方程式で、ラグランジュ分解式V1=a+o*b+o^2*c,を考える (a,b,cは、方程式の根で、o:ω(1の原始根)の代わり。o =(-1+√3i)/2) (こう考えても一般性は失わないだろう)
すると、3つの根の置換で、6つの式ができる

V1=a+o*b+o^2*c, V4=a+o*c+o^2*b,
V2=c+o*a+o^2*b, V5=c+o*b+o^2*a,
V3=b+o*c+o^2*a, V3=b+o*a+o^2*c,

ガロア(分解)方程式は下記
F(x)=(x-V1)(x-V2)(x-V3)(x-V4)(x-V5)(x-V6)

因子はこの6つしかない
なので、勝手な補助方程式をもってきて、補助方程式の根を添加してあげるから可約になってくださいといわれも
V1~V6の組み合わせの仕方は制限されている

ところで、V1~V6は根の置換と対応しているから、元の方程式のガロア群(置換群)とも関連していて、ガロア群に従った組み合わせしかできないのだ
で、補助方程式g(x)=(x-(a-b)^2)*(x-(b-c)^2)*(x-(c-a)^2) が、ガロア(分解)方程式を可約にする能力があるのかと

307:132人目の素数さん
12/02/19 13:28:17.85
そんな複雑な計算しなくても、ラグランジュの定理を使えばすぐわかるんじゃない?

308:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 14:00:10.38
>>307
乙!
おお! そうなのか!
どうやるの? 教えて

309:132人目の素数さん
12/02/19 14:28:58.24
ぶりっ!

310:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 18:06:44.89
ぶりっ子かい?

ではマイペースで

>>306
「数III方式ガロアの理論」矢ケ部 巌>>198 P151から、「ラグランジュの水平思考」で、3次方程式について書いている
P159で、
矢ケ部が書いている式がある。矢ケ部は、根をx1,x2,x3で書いているが、
それにならって>>306を使って書く

V1=a+o*b+o^2*c, V4=a+o*c+o^2*b,
oV1=V2=c+o*a+o^2*b, oV4=V5=c+o*b+o^2*a,
o^2*V1=V3=b+o*c+o^2*a, o^2*V4=V3=b+o*a+o^2*c,
(念のため o:ω(1の原始根)の代わりで、o^3=1)

なので、ガロア(分解)方程式は下記
F(x)=(x-V1)(x-V2)(x-V3)(x-V4)(x-V5)(x-V6)
=(x^3-V1^3)*(x^3-V4^3)
とV1とV4の3乗でまとまり、X^3の2次方程式と見ることができる

これは、>>290のS3の群の構造(位数3の巡回群=正規部分群と、3つの位数2の部分群を持つ)が反映されていると見ることができる

311:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 18:32:36.24
>>310
つづき

(a-b)^2+(b-c)^2+(c-a)^2
=2*c^2-2*b*c-2*a*c+2*b^2-2*a*b+2*a^2
=2*(-(a*b+b*c+c*a)+a^2+b^2+c^2)
なので
>>302
V1*V4=(a+o*b+o^2*c)*(a+o*c+o^2*b)
=-(a*b+b*c+a*c)+a^2+b^2+c^2
=((a-b)^2+(b-c)^2+(c-a)^2)/2

一方
>>304
V1+V4=(a+o*b+o^2*c)+(a+o*c+o^2*b)
=2*a-(b+c)
=(a-b)-(c-a)

となる

(x-V1)*(x-V4)=x^2+(V1+V4)*x+V1*V4の係数がこうなる
これが、補助方程式g(x)=(x-(a-b)^2)*(x-(b-c)^2)*(x-(c-a)^2) の一つの根r=(b-c)^2を添加して、その係数が拡大体K(r)(元の体をKとして)に属するのかと

312:132人目の素数さん
12/02/19 19:33:03.01
>>308
ラグランジュの定理とは?

313:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 20:01:54.22
>>312


ラグランジュの定理とは、普通は下記
「G を有限群とし、H を G の部分群とする。このとき、H の位数は、G の位数を割り切る。 」
URLリンク(ja.wikipedia.org)(%E7%BE%A4%E8%AB%96)
群論において、ラグランジュの定理(英語:Lagrange's theorem)とは、次のような定理である。
G を有限群とし、H を G の部分群とする。このとき、H の位数は、G の位数を割り切る。
また、指数を用いれば次のような式で表すことができる。
[G] = [G:H] ・[H]

314:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 20:03:27.49
>>311
つづき

さて
「数III方式ガロアの理論」矢ケ部 巌>>198 P34から、カルダノの公式
(詳しくは、 URLリンク(hooktail.sub.jp) 三次方程式の解の公式 など参照 )

3次方程式
A*x^3+B*x^2+C*x+D=0の根 (ここでは、根をa,b,cとする)

カルダノの公式は
a=-B/(3*A)+t1^(1/3)+t2^(1/3)
b=-B/(3*A)+t1^(1/3)*o+t2^(1/3)*o^2
c=-B/(3*A)+t1^(1/3)*o^2+t2^(1/3)*o
但し、t1^(1/3)*t2^(1/3)=-p/3

(o:ω(1の原始根)の代わり)
o =(-1+√3i)/2
o^2=(-1-√3i)/2 (o+o^2=-1 & 1+o+o^2=0 (oとo^2は、共役複素数))
o^3=1

とすると
a-b=t1^(1/3)+t2^(1/3)-(t1^(1/3)*o+t2^(1/3)*o^2)=(1-o)*t1^(1/3)+(1-o^2)*t2^(1/3)
b-c=t1^(1/3)*o+t2^(1/3)*o^2-(t1^(1/3)*o^2+t2^(1/3)*o)=(o-o^2)*t1^(1/3)+(o^2-o)*t2^(1/3)=(o-o^2)*(t1^(1/3)-t2^(1/3))
c-a=t1^(1/3)*o^2+t2^(1/3)*o-(t1^(1/3)+t2^(1/3))=(o^2-1)*t1^(1/3)+(o-1)*t2^(1/3)

315:132人目の素数さん
12/02/19 20:05:06.10
>>313
そっちの方じゃないw 例えば、倉田の本の§7に書いてあるやつ。

316:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 20:34:53.12
>>314
つづき

さて
「数III方式ガロアの理論」矢ケ部 巌>>198 P53-54から

カルダノの公式を使った練習問題
(2) x^3-9*x^2+36*x-48=0
この根が、3+3^(1/3)-3^(2/3), 1/2*(6-(3^(1/3)-3^(2/3)))+1/2(3^(5/6)+3*3^(1/6))*i, 1/2*(6-(3^(1/3)-3^(2/3)))-1/2(3^(5/6)+3*3^(1/6))*i
(1実根と2虚数根)だとある

これを、順にa,b,cとして

b-c=(3^(5/6)+3*3^(1/6))*i
この両辺を自乗して

(b-c)^2=((3^(5/6)+3*3^(1/6))*i)^2
=(3^(5/6))^2+2*(3^(5/6))*(3*3^(1/6))+(3*3^(1/6))^2
= 3^(5/3)+2*3*3+9*3^(1/3)
(要するに、(b-c)^2だと、3^(1/6)が自乗されて3^(1/3)がベースになる)

317:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 20:46:48.73
>>315
ああ、見た
P49の命題1ね
不変式論ってやつかな? 自分でタイプするのは面倒なので、検索すると

URLリンク(homepage2.nifty.com)
方程式論の歴史(平成14年)

これの定理3-3だな

318:132人目の素数さん
12/02/19 20:58:19.41
>>317
そうそれ。
で、例えば、(α-β)^2を変えない置換を

(aα+bβ+cγ)(aβ+bα+cγ)

に施すとどうなるか考えてみる。

319:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 21:18:34.90
>>316
つづき

まず、訂正(虚数単位iを飛ばしていた)
(b-c)^2=((3^(5/6)+3*3^(1/6))*i)^2
=(3^(5/6))^2+2*(3^(5/6))*(3*3^(1/6))*i-(3*3^(1/6))^2
= 3*3^(2/3)+2*3*3*i-9*3^(1/3)
=3*(3^(2/3)+6*i-3*3^(1/3))

さて
この矢ケ部 巌>>198 P53-54の具体例
(2) x^3-9*x^2+36*x-48=0
この根が、3+3^(1/3)-3^(2/3), 1/2*(6-(3^(1/3)-3^(2/3)))+1/2(3^(5/6)+3*3^(1/6))*i, 1/2*(6-(3^(1/3)-3^(2/3)))-1/2(3^(5/6)+3*3^(1/6))*i
(1実根と2虚数根)だとある (これを、順にa,b,cとして)

(補足:3^(1/3)は3の3乗根、3^(1/6は3の6乗根など)

で、>>311を見ると
V1+V4=(a+o*b+o^2*c)+(a+o*c+o^2*b)
=2*a-(b+c)
=2*(3+3^(1/3)-3^(2/3))-(6-(3^(1/3)-3^(2/3)))
=3*3^(1/3)-3^(2/3)

(b-c)^2を添加することは、3^(2/3)-3*3^(1/3)を添加することと見ると、V1+V4は、K(r)に属すると言えるね>>311

V1*V4がどうかだが

320:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 21:20:18.54
>>318
ああ、誘導ありがとう。君は親切だね
えーと、今日は時間がなくなったので、後日

321:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/19 21:22:14.49
>>317
そうそう、検索途中で面白いのが落ちていた
なにかのご参考まで
URLリンク(www.kurims.kyoto-u.ac.jp)
平成16年度(第26回)数学入門公開講座テキスト(京都大学数理解析研究所
不変式の話 ?対称式と方程式から第14 問題の反例へ? 向井茂

322:132人目の素数さん
12/02/19 22:17:06.02
>>321
これ面白そうだな。

323:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/20 22:29:08.25
>>318
なるほど
ラグランジュの定理>>317の根の式の場合で、
f(α,β,γ)=(α-β)^2で、これを変えない置換は、(α,β)(=α,βの互換)

g(α,β,γ)=(aα+bβ+cγ)(aβ+bα+cγ)は、(α,β)(=α,βの互換)で変わらないから、
ラグランジュの定理の適用で、g(α,β,γ)はf(α,β,γ)=(α-β)^2の有理式になるはずだと

g(α,β,γ)にγが含まれていて、f(α,β,γ)=(α-β)^2にγが含まれて居ないから疑問におもったが
>>292みたいに、f(x)=x^3+A*x^2+B*x+Cの根とすると、根と係数の関係から、α+β+γ=Aでγ=A-(α+β)で置き換えられるからそうなりそうかな

で、同じようにg’(α,β,γ)=(aα+bβ+cγ)+(aβ+bα+cγ)もf(α,β,γ)=(α-β)^2の有理式になるはずだと

なので(x-(aα+bβ+cγ))(x-(aβ+bα+cγ))の係数もf(α,β,γ)=(α-β)^2の有理式になるはずだと

324:132人目の素数さん
12/02/21 01:11:46.07
>>323
その通り。それで、(α-β)^2だけでなく、(β-γ)^2と(γ-α)^2を添加したとき

F(x)=(x-V1)(x-V2)(x-V3)(x-V4)(x-V5)(x-V6)

がどう分解されるかをみると?

325:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/21 21:08:25.74
>>324
誘導ありがとう。君は親切だね

f(α,β,γ)=(α-β)^2で、これを変えない置換は、(α,β)(=α,βの互換)で変わらない式を作る
V1=aα+bβ+cγ、V4=aβ+bα+cγ(V1に(α,β)を施してV4に)
で、(x-V1)(x-V4)がそれ

同じようにするんだが、>>289の記号で、r+ =(1 2 3 | 2 3 1), r-=(1 2 3 | 3 1 2)(長さ3の巡回置換)を使って
(β-γ)^2を添加するときは、これを変えない置換は(β、γ)で変わらない式を作る
r-(V1)=aβ+bγ+cα=V2として、(β、γ)(V2)=aγ+bβ+cα=V5
で(x-V2)(x-V5)

(γ-α)^2を添加するときは、これを変えない置換は(γ、α)で変わらない式を作る
r+ (V1)=aγ+bα+cβ=V3として、(γ、α)(V3)=aα+bγ+cβ=V6
で(x-V3)(x-V6)

これで、F(x)=(x-V1)(x-V2)(x-V3)(x-V4)(x-V5)(x-V6)の分解が見える

326:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/21 21:25:55.01
>>280
で、最初の問に戻る

Q1.F(x)=(x-V1)(x-V2)(x-V3)(x-V4)(x-V5)(x-V6) はどのように分解されるか。
A1.>>325の通り。補助方程式 { x - (α-β)^2 } { x - (β-γ)^2 } { x - (γ-α)^2 } = 0 の根を、r1=(α-β)^2, r2= (β-γ)^2, r3= (γ-α)^2
   と書き直すと、
   F(x)=f1(x,r1)xf2(x,r2)xf3(x,r3),
   f1(x,r1)=(x-V1)(x-V4)
   f2(x,r2)=(x-V2)(x-V5)
   f3(x,r3)=(x-V3)(x-V6)

Q2.その時、各因子 f(V,r) の群は? 一致するか否か?
A2.各因子 f(V,r) の群は、>>290の { e , (12) } 型の位数2の3つの部分群。同型だが、一致はしていない。

ってことか

327:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/21 21:38:54.06
>>326
補足

f1(x,r1)=(x-V1)(x-V4)
f2(x,r2)=(x-V2)(x-V5)
f3(x,r3)=(x-V3)(x-V6)

で、V1=aα+bβ+cγの係数a,b,cは、置換で全て異なる数になるようにとったから
f1(x,r1)、f2(x,r2)、f3(x,r3)は、全て異なる(等しくない)

えーと、申し遅れたが、f1(x,r1)、f2(x,r2)、f3(x,r3)の形にしたのは、ガロア論文(アーベル ガロア 群と代数方程式 (現代数学の系譜 11) >>3)のP32 第II節の定理の書き方
「・・もしもVの方程式が可約ならば、Vの方程式はすべて同一の次数のp個の因子に分解し、そしてr,r',r'',・・・はrの異なる値として
f(V,r)xf(V,r')xf(V,r'')x・・・
という形になる。したがって、与えられた方程式の群はおのおのが同一個数の順列に分解する。」という記載に合わせたもの。

328:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/21 21:44:41.03
>>327
そこで一つ疑問が残る
f1(x,r1)、f2(x,r2)、f3(x,r3)は、全て異なる(等しくない)

でも、ガロア論文では
”f(V,r)xf(V,r')xf(V,r'')x・・・という形になる。”としている

V,rの2変数の式としてみたときに、同じ式の形になる?
ラグランジュの定理の証明の筋で言えるか? はて?

”Vの方程式はすべて同一の次数のp個の因子に分解し”と”与えられた方程式の群はおのおのが同一個数の順列に分解する”は、>>326の通りでいえるね

329:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/21 21:50:26.52
>>328
つづき

で、まだよく理解できないのが
補助方程式 { x - (α-β)^2 } { x - (β-γ)^2 } { x - (γ-α)^2 } = 0 の根を、r1=(α-β)^2, r2= (β-γ)^2, r3= (γ-α)^2を全部添加したらどうなるのか?
ガロア論文第III節によれば、「各群において置換は同一である」と。はて?

330:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/21 23:33:11.60
>>323
ラグランジュの定理というのが、ガロア理論の一つの補助線なんだね
補助線を一つ引くことで、見通しが良くなる

昔、小平邦彦が平面幾何の補助線を非常に重視していたとか(下記)
”補助線”の概念を、拡張すれば、上記のようにいえるかも・・

URLリンク(blog.goo.ne.jp)
30 小平邦彦の「平面幾何の追放」に対する警鐘 2010-07-17 16:49:48

小平は著書「怠け数学者の記」(岩波現代文庫)の中で、
・・・・大脳生理学の知見が正しいとすれば・・・昔われわれが中学校で学んだユークリッド平面幾何は数学の初等教育のための最適な教材であることになる。
・・・平面幾何では図形を見ながら論証を進める。図形を見るのは右半球の働き、論証は左半球の働きであるから、平面幾何は左右の両半球を互いに関連させて同時に訓練することになる。
殊に証明のための補助線を引くには図形全体のパターンを眺めて総合的に判断することが必要である。
故にそれは右半球のための最もよい訓練である。
アダマールがいうように発見が「無意識」すなわち右半球の働きであるとすれば、したがって平面幾何は創造力を養うためにも最適な教材であることになる。
近年ユークリッド平面幾何は(文部省によって)数学の初等教育からほとんど追放されてしまったが、それによって失われたものは普通に考えられているよりもはるかに大きいのではないかと思う(34頁)。
・・・・幾何学的直観力の一つが補助線を発見する能力ですが、この能力を猛勉強によって獲得したという体験談があるんです(232頁)。

331:132人目の素数さん
12/02/22 00:22:49.80
>>328
その通り。

>>329
つまり、今までは補助方程式の根を別々に添加していたわけだけど、同時に加えるということ。
俺の挙げた例でいうと、K(r1), K(r2), K(r3) ではなく K(r1, r2, r3) でF(x)を見たらどう分解されるか?

332:みぃな
12/02/22 00:23:24.69
xの10じょう ÷Xの2じょう ー3x+2

ができません汗
解説できたらおねがいします1

333:132人目の素数さん
12/02/22 11:11:24.96
>>326
>Q2.その時、各因子 f(V,r) の群は? 一致するか否か?
>A2.各因子 f(V,r) の群は、>>290の { e , (12) } 型の位数2の3つの部分群。同型だが、一致はしていない。

そういうことw ガロアは一般的な立場で補助方程式の根の添加、言い換えれば体の拡大を考察している。

334:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/22 21:28:00.83
>>333
乙、ありがとう

>>331
>つまり、今までは補助方程式の根を別々に添加していたわけだけど、同時に加えるということ。
>俺の挙げた例でいうと、K(r1), K(r2), K(r3) ではなく K(r1, r2, r3) でF(x)を見たらどう分解されるか?

誘導ありがとう
1.まず、K(r1)のとき、>>326でr1=(α-β)^2、F(x)=(x-V1)(x-V2)(x-V3)(x-V4)(x-V5)(x-V6)、f1(x,r1)=(x-V1)(x-V4)
  までは、すでに記した通り。
  で、F(x)=f1(x,r1)(x-V2)(x-V3)(x-V5)(x-V6)=f1(x,r1)g(X) 但しg(X)=(x-V2)(x-V3)(x-V5)(x-V6)として、g(X)がK(r1)に属するかだが
  ラグランジュの定理でいえるね。
  g(X)=F(x)/f1(x,r1)と書けて、F(x)とf1(x,r1)とも(α,β)(=α,βの互換)で変わらないから、g(X)も変わらない。だから、その係数はr1の有理式で、g(X)がK(r1)に属する
  だがそこまでで、g(X)=g(x,r1)とは書けるが、これ以上分解はできない
2.で、K(r1, r2, r3) は、r1, r2, r3を全て含む拡大体で、>>326 F(x)=f1(x,r1)xf2(x,r2)xf3(x,r3)で
  f1(x,r1)=(x-V1)(x-V4),f2(x,r2)=(x-V2)(x-V5),f3(x,r3)=(x-V3)(x-V6)となるが
  f1(x,r1)、f2(x,r2)、f3(x,r3)は全て、K(r1, r2, r3) に属するので、F(x)=f1(x,r1)xf2(x,r2)xf3(x,r3) (2次式)までの分解ができる
3.では、それ以上(1次式へ)の分解ができるか? これはできない
  K(r1, r2, r3) の元は、例えば(α,β)(=α,βの互換)で変わらないが、V1~V6は、全て(α,β)で変わるから、K(r1, r2, r3) の元ではない。だから、1次式への分解はできないと

335:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/22 21:33:49.37
>>334
補足
ここらは、倉田 ガロアを読む:>>4のP146 16節「根の有理式の添加によるガロア群の簡約」に関連した事項だ

で、中間体K(r1, r2, r3)のガロア群がどうなるかだが、P155の対応定理などで見るんだろうね

336:132人目の素数さん
12/02/23 00:15:47.64
          __ノ)-'´ ̄ ̄`ー- 、_
        , '´  _. -‐'''"二ニニ=-`ヽ、
      /   /:::::; -‐''"        `ーノ
     /   /:::::/           \
     /    /::::::/          | | |  |
     |   |:::::/ /     |  | | | |  |
      |   |::/ / / |  | ||  | | ,ハ .| ,ハ|
      |   |/ / / /| ,ハノ| /|ノレ,ニ|ル' 
     |   |  | / / レ',二、レ′ ,ィイ|゙/   私は只の数ヲタなんかとは付き合わないわ。
.     |   \ ∠イ  ,イイ|    ,`-' |      頭が良くて数学が出来てかっこいい人。それが必要条件よ。
     |     l^,人|  ` `-'     ゝ  |        さらに Ann.of Math に論文書けば十分条件にもなるわよ。
      |      ` -'\       ー'  人          一番嫌いなのは論文数を増やすためにくだらない論文を書いて
    |        /(l     __/  ヽ、           良い論文の出版を遅らせるお馬鹿な人。
     |       (:::::`‐-、__  |::::`、     ヒニニヽ、         あなたの論文が Ann of Math に accept される確率は?
    |      / `‐-、::::::::::`‐-、::::\   /,ニニ、\            それとも最近は Inv. Math. の方が上かしら?
   |      |::::::::::::::::::|` -、:::::::,ヘ ̄|'、  ヒニ二、 \
.   |      /::::::::::::::::::|::::::::\/:::O`、::\   | '、   \
   |      /:::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::'、::::\ノ  ヽ、  |
  |      |:::::/:::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::'、',::::'、  /:\__/‐、
  |      |/:::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::O::| '、::| く::::::::::::: ̄|
   |     /_..-'´ ̄`ー-、:::::::::::::::::::::::::::::::::::|/:/`‐'::\;;;;;;;_|
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337:132人目の素数さん
12/02/23 00:26:39.31
>>334
>K(r1, r2, r3) の元は、例えば(α,β)(=α,βの互換)で変わらない
そうかなw K(r1, r2, r3) は、例えば r2 を含むよね。これに(α,β)を施すとどうなる?

338:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/23 21:49:15.68
>>337
ああ、そうか。誘導ありがとう。君は親切だね
ここの理解が不十分だから、すっきりしなかったんだ

1.さて、K(r1, r2, r3) :補助方程式 { x - (α-β)^2 } { x - (β-γ)^2 } { x - (γ-α)^2 } = 0 の根を、r1=(α-β)^2, r2= (β-γ)^2, r3= (γ-α)^2 >>326
2.で、ガロア分解式(>>28)にならって
V’=A’r1+B’r2+C’r3で、係数A,B,Cは体Kに属するとして、r1, r2, r3の置換すべてで、異なる値を取る様に選んだとする
書き直すと
V’=A’(α-β)^2+B’(β-γ)^2+C’ (γ-α)^2
3.このV’は、拡大体K(r1, r2, r3)に属する元
これに(α,β)を施すと
V1’=A’(α-β)^2+B’(α-γ)^2+C’ (γ-β)^2となり、V’≠V1’となり値は変わる(異なる値を取る様に選んだので)
4.つまり、V’は互換(α,β)で値が変わる。これは、全ての互換にいえる。
5.また、長さ3の巡回置換(α,β,γ)でも値が変わる。これは、互換とは別の式で値も異なる
6.結局、V’=A’(α-β)^2+B’(β-γ)^2+C’ (γ-α)^2は、根α,β,γの置換の全てで異なる値を取る
7.ラグランジュの定理>>317で、V’は全ての置換で変わって、これを変えないのは恒等置換eのみ(>>289-290参照)で、
  もとの方程式のガロア分解式V=Aα+Bβ+Cγ >>235 とV’=A’r1+B’r2+C’r3とは、いずれも、恒等置換e以外のすべての置換で値を変えるから
  お互いに有理式で表される関係(VとV’は同じ分解能力を持つってことか)
8.だから、VはV’の有理式で表されるということで、拡大体K(r1, r2, r3)の中で、F(x)=(x-V1)(x-V2)(x-V3)(x-V4)(x-V5)(x-V6)は、1次の式に分解される
  つまり、V1、V2、V3、V4、V5、V6たちは、拡大体K(r1, r2, r3)の元?

339:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/23 21:54:01.88
>>338
つづき

ということは、補助方程式 { x - (α-β)^2 } { x - (β-γ)^2 } { x - (γ-α)^2 } = 0 を解くことは、即もとの方程式を解くことに
また、補助方程式のガロア分解式V’=A’(α-β)^2+B’(β-γ)^2+C’ (γ-α)^2は、6つの異なる値を取り、補助方程式のガロア群はS3(3次の対称群)となる・・

340:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/23 22:00:21.58
>>339
つづき

(α-β)^2自身は、(α,β)(=α,βの互換)で変わらない
(β-γ)^2、 (γ-α)^2も同様

しかし、この3つを集めて、V’=A’r1+B’r2+C’r3を作ると、V’は根α,β,γの置換の全てで異なる値を取ると
面白ね

341:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/23 22:26:47.98
>>340
つづき

なお、(β-γ)^2=(β+γ)^2-4βγ

と書けて
3次方程式:f(x)=x^3+A*x^2+B*x+C=(x-α)*(x-β)*(x-γ) >>323
で、α+β+γ=A、αβγ=Cより

β+γ=A-α
βγ=C/α
となり、これを代入すると

(β-γ)^2=(β+γ)^2-4βγ=(A-α)^2-4(C/α)
つまり、αだけの式になる
まあ、(β-γ)^2は、αの化身だと

342:132人目の素数さん
12/02/23 23:39:48.29
>>338
>8.だから、VはV’の有理式で表されるということで、拡大体K(r1, r2, r3)の中で、F(x)=(x-V1)(x-V2)(x-V3)(x-V4)(x-V5)(x-V6)は、1次の式に分解される
>  つまり、V1、V2、V3、V4、V5、V6たちは、拡大体K(r1, r2, r3)の元?
まあそういうこと。あと付け加えると、F(x)はK(r1, r2, r3)の中で

F(x)=(x-V1)(x-V2)(x-V3)(x-V4)(x-V5)(x-V6)

と分解されるよね? このとき、各因子(x-V1)~(x-V6)の群はすべて恒等置換よりなることがわかる。
すなわち、補助方程式のすべての根を添加することによって、

>>329 ガロア論文第III節によれば、「各群において置換は同一である」と。はて?

となっていることがわかる。俺の挙げた例では、恒等置換だけだからおもしろみはないけどね。
なお、ちゃんとした証明は、守屋や矢ケ部の本にあったと思う。お持ちのようだから
読んでみれば? 定理のイメージがつかめたなら、それほど難しくない・・・と思うw

それでは、>>275からの件はこれで終わりと言うことで。気が向いたらまたコメントするよw

343:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/25 09:47:41.21
>>342
ありがとう。君は親切だね

>それでは、>>275からの件はこれで終わりと言うことで。気が向いたらまたコメントするよw


>>上記のような分解ができるということは、元の方程式のガロア群が正規部分群を持っている場合だけ>>268

えーと、ここから始まったんだが。いろいろ誘導ありがとう。おかげですっかり理解できた
((有理式と置換に関する)ラグランジュの定理というのが、ガロア理論の一つの補助線なんだ>>330ということも)

1.>>280のように、ある方程式(例えば3次方程式(以下例えばを略する))の根(α、β、γ)のある有理式を考える( (α-β)^2)
2.倉田>>4のP146のように、この有理式((α-β)^2)の最小定義多項式(=補助方程式と見ることもできる)を考える({ x - (α-β)^2 } { x - (β-γ)^2 } { x - (γ-α)^2 } = 0 )
  この有理式が、根(α、β、γ)の全ての置換で取る異なる値を集めて例にならって多項式をつくる
  そうすると、ラグランジュの定理から作った多項式の係数は、元の体kに属することが分かる
3.そうして、この有理式((α-β)^2)の添加で、ガロア分解方程式(F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*) )がどうなるかを考える
  可約になる場合がある(>>323-327)
4.この場合、最小定義多項式の根を全て添加すると、さらに低い次数への分解ができる場合がある(>>338
5.これを群論の言葉でいうと、この有理式を不変にするガロア群Gの部分群Hがあって
  Hの左剰余類によるGの分解
  G=H+s1H+・・・+sk-1H (ここで、s1・・・sk-1は、倉田P146ではシグマに下付の1・・・k-1が添えられたものだが、ギリシャ文字が面倒なので代用)
6.で、3の可約によるガロア分解方程式の因数分解は、上記左剰余類によるGの分解G=H+s1H+・・・+sk-1Hに従う
(つづく)

344:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/25 09:51:14.74
>>343
つづき

7.で、4の最小定義多項式の根を全て添加するとは、Gの分解G=H+s1H+・・・+sk-1Hで、H、s1H、・・・、sk-1Hの共通部分(最大公約部分群などと書いてある本もある)を考えることになって
  これは、Gの正規部分群。このとき、正規拡大になっている
8.ということは、ある有理式を考えて、その最小定義多項式(=補助方程式)を考えると、その最小定義多項式(=補助方程式)の全ての根が使えるが、それを全て添加すると、Gの正規部分群と正規拡大の話になる
9.これすなわちガロア理論

”上記のような分解ができるということは、元の方程式のガロア群が正規部分群を持っている場合だけ”>>268
を正しく言い換えると上記のようになる?

これでOK?

345:132人目の素数さん
12/02/25 14:07:13.39
>>344
まだやるのか?w 

肝心なことがわかってないかな。

>7.で、4の最小定義多項式の根を全て添加するとは、Gの分解G=H+s1H+・・・+sk-1Hで、H、s1H、・・・、sk-1Hの共通部分(最大公約部分群などと書いてある本もあ

ここが違う。H、s1H、・・・、sk-1H に共通部分はない。
手短に書くと以下。

F(x)に補助方程式の根を添加して因数分解されたとき、各因子の根の順列は
各々(上の記号を使えば)、

H s_1H ・・・ sk-1H

となる。このとき、各因子のガロア群は、

H s_1*H* s_1^{-1} ... s_{k-1}*H*s_1^{k-1}

となる。記号がわかりにくいが、要するに、Hを(恒等変換を含めて)、s_1・・・s_{k-1}で変換したときに
できる群のこと。

そして、すべての補助方程式の根を添加したときのガロア群とは、上のk個の
群の共通部分をとってできる根のことだよ。なお、この群はGの正規部分群の性質をもっている。
すでにHが正規部分群のときは、上の共通部分はH自身となる。俺のあげた例では
恒等置換となる。

346:132人目の素数さん
12/02/25 17:06:47.37
          __ノ)-'´ ̄ ̄`ー- 、_
        , '´  _. -‐'''"二ニニ=-`ヽ、
      /   /:::::; -‐''"        `ーノ
     /   /:::::/           \
     /    /::::::/          | | |  |
     |   |:::::/ /     |  | | | |  |
      |   |::/ / / |  | ||  | | ,ハ .| ,ハ|
      |   |/ / / /| ,ハノ| /|ノレ,ニ|ル' 
     |   |  | / / レ',二、レ′ ,ィイ|゙/   私は只の数ヲタなんかとは付き合わないわ。
.     |   \ ∠イ  ,イイ|    ,`-' |      頭が良くて数学が出来てかっこいい人。それが必要条件よ。
     |     l^,人|  ` `-'     ゝ  |        さらに Ann.of Math に論文書けば十分条件にもなるわよ。
      |      ` -'\       ー'  人          一番嫌いなのは論文数を増やすためにくだらない論文を書いて
    |        /(l     __/  ヽ、           良い論文の出版を遅らせるお馬鹿な人。
     |       (:::::`‐-、__  |::::`、     ヒニニヽ、         あなたの論文が Ann of Math に accept される確率は?
    |      / `‐-、::::::::::`‐-、::::\   /,ニニ、\            それとも最近は Inv. Math. の方が上かしら?
   |      |::::::::::::::::::|` -、:::::::,ヘ ̄|'、  ヒニ二、 \
.   |      /::::::::::::::::::|::::::::\/:::O`、::\   | '、   \
   |      /:::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::'、::::\ノ  ヽ、  |
  |      |:::::/:::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::'、',::::'、  /:\__/‐、
  |      |/:::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::O::| '、::| く::::::::::::: ̄|
   |     /_..-'´ ̄`ー-、:::::::::::::::::::::::::::::::::::|/:/`‐'::\;;;;;;;_|
   |    |/::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::::::::::::::|::/::::|::::/:::::::::::/
    |   /:::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::O::|::|::::::|:::::::::::::::/

347:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/25 18:43:47.40
>>345
おお、ありがとうよ
君は、親切だし、本当にガロア理論を理解しているね

>ここが違う。H、s1H、・・・、sk-1H に共通部分はない。

そうだった。剰余類分解だから、共通部分はない

>H s_1*H* s_1^{-1} ... s_{k-1}*H*s_1^{k-1}
>となる。記号がわかりにくいが、要するに、Hを(恒等変換を含めて)、s_1・・・s_{k-1}で変換したときに

うんうん
変換だね
ありがとう

348:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/25 19:45:26.61
>>345
そうそう

>F(x)に補助方程式の根を添加して因数分解されたとき、各因子の根の順列は
>各々(上の記号を使えば)、
>
>H s_1H ・・・ sk-1H
>
>となる。このとき、各因子のガロア群は、
>
>H s_1*H* s_1^{-1} ... (s_k-1)*H*(s_k-1)^{-1}
>
>となる。記号がわかりにくいが、要するに、Hを(恒等変換を含めて)、s_1・・・s_k-1で変換したときに
>できる群のこと。

ここ、流石だね。(蛇足だが、s_1^{-1}・・・(s_k-1)^{-1}は、s_1・・・(s_k-1)の逆元だね)
”各因子の根の順列は各々(上の記号を使えば)、H s_1H ・・・ sk-1H”については、

”3.ガロア分解式と置換群のガロア記法との対応”>>29と関連するけれど、普通に使われる順列を上下2行並べてするコーシーの記法(>>28)で
H s_1H ・・・ sk-1Hで、コーシーの記法の下の順列だけを取るとガロア記法になる

ガロア記法では、コーシーの記法の上の順列が省略されるから、H s_1H ・・・ sk-1Hで、下の順列だけを取るとガロア記法が即
H s_1*H* s_1^{-1} ... (s_k-1)*H*(s_k-1)^{-1}、つまりのHを(恒等変換を含めて)、s_1・・・s_k-1で変換した群を表すんだよね

この見方は、ガロアの原論文>>3を読むときに常に意識しておくべき点だ

349:あのこうちやんは始皇帝だった
12/02/25 19:46:49.27

 お前たちは、定職に就くのが先決だろがあああああああ!!!!!!!!!

 ゴミ・クズ・カスのクソガキどもがあああああ!!!!!!!!!!


350:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/25 19:54:26.37
>>343
最小定義多項式の参考に下記を
(最小多項式と書かれている本が多い。下記も)

URLリンク(www.kishimo.com)
アルティン「ガロア理論入門」を読む・p46の最小多項式の性質

351:132人目の素数さん
12/02/25 22:19:34.37
>>348
>ガロア記法では、コーシーの記法の上の順列が省略されるから、H s_1H ・・・ sk-1Hで、下の順列だけを取るとガロア記法が即
俺はあなたの言いたいことがよく理解できないが、ちょっと違う気がする。

例として、3次方程式の群である3次の対称群をとるとしよう。
H={e, (αβγ), (αγβ)}、S1=(αβ)とすると、元の群Gは、G = H + H*S1 と分解される。具体的に書くと

 H     H*S1
--- ----
αβγ  βαγ
βγα  αγβ
γαβ  γβα

となる。ここで、H*S1の順列の中でβαγをαγβやγβαに変換する置換を考えてごらん。

βαγ→αγβ は、具体的に書くと、β→α、α→γ、γ→βとなるから、(αγβ)に等しい。同様に、
βαγ→γβα は、(αβγ)に等しい。
αγβ→γβα は、(αγβ)に等しい。

恒等置換を含めると、H*S1に含まれる順列の間を移り変えるような置換は群になることがわかる。
この群は、実際に計算してみればわかると思うが、実は、、

  S1*H*S1^{-1}

に等しくなっているのである! ちなみにこの例では、Hと等しい。

よくわからなかったら、群論の本の置換の章でも参照してください。
 

352:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 00:43:49.65
ネット検索してたら、こんなのがあった
神田神保町の岩波書店に置いてあったのを見たことがある

URLリンク(mathsoc.jp)
原田耕一郎著,『群の発見』岩波書店,2001年,248 + xiv 頁 (三松佳彦,中大理工)
(抜粋)
本書が出版された2001年11月,生協の書籍部で見付けて直ぐに,これは素晴ら
しい本だと感じた.以来(特に教室内部では学生,院生たちに)「日本の数学書の中で
も特筆すべき名著」などと宣伝していたら,とうとう書評の依頼が来てしまった.改め
て読んでみても,最初の印象に間違いはない.この書評などどうでもよいから,とにか
く読んで頂きたい,というのが筆者の偽ざる気持ちである.特に若い人には是非読んで
もらいたい数学書である.しかも,この本自体が若者たちに読んでもらいたがっている
のだ.筆者も(残念ながらまるで若くはないのだが)大きな,しかも多くの意味で感銘
を受けた.

「こういう風に教えてくれれば,僕にもガロア理論はもっと素直に生き生きと分かっ
たに違いない!」本書を手にして最初に強く感じたことである.学生時代の自分のでき
の悪さを棚に上げるのは,教えて頂いた先生に失礼なのは百も承知であるが,正直な気
持ちである.

353:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 07:11:27.94
>>351
>俺はあなたの言いたいことがよく理解できないが、ちょっと違う気がする。

ありがとう、ありがとう
君は親切だね

だけど、これは大丈夫だ
ガロア記法では、コーシーの記法との関係は、ブルーバックス 「ガロアの理論」 中村亨>>2で勉強したから

P108 「ガロア流のガロア群」のところ
中村先生はガロア記法という表現はしていないが、コーシーの記法と対比するためこう表現した

354:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 07:21:15.86
>>353
補足
実は、中村先生の説明は
>>348で書いた
>ガロア記法では、コーシーの記法の上の順列が省略されるから、H s_1H ・・・ sk-1Hで、下の順列だけを取るとガロア記法が即
とは違う説明だ

でも>>351で書いていただいた

” H     H*S1
--- ----
αβγ  βαγ
βγα  αγβ
γαβ  γβα

となる。ここで、H*S1の順列の中でβαγをαγβやγβαに変換する置換を考えてごらん。

βαγ→αγβ は、具体的に書くと、β→α、α→γ、γ→βとなるから、(αγβ)に等しい。同様に、
βαγ→γβα は、(αβγ)に等しい。
βαγ→βαγ は、eに等しい。”

ってこと

355:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
12/02/26 07:29:43.66
>>354
ここは、ガロアの原論文>>3を読むときのキモなのでもう少し書く

今日、置換は普通はコーシーの記法
(a b c d・・・・k)
(a b c d・・・・k)
(直上の2行は大きな括弧で括られていると思ってください)
(コーシーの記法は説明不要と思うが、下記などが参考になろう)
URLリンク(homepage3.nifty.com)
>>28より再録)


”βαγ→αγβ は、具体的に書くと、β→α、α→γ、γ→βとなるから、(αγβ)に等しい。同様に、
βαγ→γβα は、(αβγ)に等しい。
βαγ→βαγ は、eに等しい。”
をコーシーの記法で書くと下記


(βαγ)
(αγβ)

(βαγ)
(γβα)

(βαγ)
(βαγ)

となる
(つづく)


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