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NHK歴史への招待6
東国の武士を見ますと武士は案外運動しますね。そのために、非常に消化しにくい玄米を蒸したようなものでも吸収しやすいんです。
そこへもって梅干を盛んに食べてます。梅干しというのは、そのものは酸性ですが、おなかに入るとクエン酸に変わって、
しかもアルカリ性食品ですから米の酸性を中和しましょう。そういうことが大きかったのと動物性蛋白が自由であったということ、
そしてもう一つは、いまも名古屋付近に残っている古代のいわゆるたまり味噌系統の醗酵食品です。
動物蛋白を十分にとり、玄米をたくさん食べ、そこへこういう消化酵素を十分とっている。そして、さらに梅干のような酸性中和物をとっている。
簡単にいえば、非常に自然食であって、体力増強にたいへん役立っているといえます。
私たちの仕事はお墓を掘って調べることですが、当時の人体を見ましても東日本の人の骨は、非常に厚いんですよ。
そして酸性度が低いですね。要するに健康体です。
それに対して、西は非常に薄くて、ことに平安末期の人は、ほんとうに男でも女のような体質ですね。関節が小さいんです。
つまり肉体的鍛錬をしませんと関節が小さいんです。
(樋口清之・奈良県出身の考古学者)