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【福島原発事故】福島第一3号機 床の汚染水どこから 東電は格納容器損傷説
URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)
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東京電力福島第一原発3号機の原子炉建屋一階の床を、大量の汚染水が流れているのが
見つかった。建屋の床で大量の汚染水流出が確認されたのは、事故後初めて。東電は二十日、
格納容器から漏れた水との見方を示したが、濃度からは使用済み核燃料プールなども疑われ、
漏出元ははっきりしない。
建屋の床には本来、水がないはずで、これまで判明していない何らかの異常があることの証しだ。
作業用ロボットが撮影した動画で確認された汚染水は、三十センチ幅で床を流れ、排水口から
地下に流れ込んでいた。大浴場に注がれるお湯のような勢いだった。放射性セシウムの濃度は
一リットル当たり二四〇万ベクレル。海への放出が認められる基準の一万六千倍だった。
原因として考えられるのは、冷却水が格納容器内の核燃料にまで届かず、途中で漏れていること。
雨が建屋に流れ込むことも考えられる。しかし、どちらの水だとしても、床を流れる汚染水ほどの
放射性物質を含んでいない。最近は、まとまった雨も降っていない。
使用済み核燃料プールの水は、セシウム濃度がほぼ一致する。問題は位置が離れていること。
汚染水が見つかった場所からみると、プールは格納容器の向こう側になる。プールの
水位にも大きな異常はない。
ほかに可能性があるのは、溶け落ちた核燃料を冷やした後の高濃度汚染水が、格納容器の
損傷部分から漏れていること。東電はこの見方を取っている。しかし、容器からの汚染水なら、
もっと高濃度の放射性物質を含んでいるとみられる。しかも、水は隣接するタービン建屋側
から格納容器に向かって流れている。格納容器からの漏出なら、流れは逆のはずだ。
エネルギー総合工学研究所の内藤正則部長は「漏出元が格納容器と確認できれば、中の冷却水の
水位が分かる可能性があり、今後の廃炉作業に役立つ」と述べる。
現場近くは放射線量が高く、人が近寄れない。今後の調査は難航しそうだ。 (清水祐樹)