13/09/09 21:48:07.37 5udS/sFJ0
>>371
俺も医師でも生物系でもないんだけどね。だから不思議な感じはよくわかる。
で、ちょっと調べてみたことがあるんだ。
体の毛細血管と細胞の距離はだいたい100~200μm以内らしい。
この距離を超えると酸素とか栄養の補給が乏しくなるし、老廃物も排出しにくくなるってことだろう。
だから初期のがんが成長できるのは、せいぜい径1㎜ぐらいじゃないかな。
これ以上に成長するためには、血管とかリンパ管を引き込む必要がある。
成長因子っぽい何らかの物質を分泌して、血管、リンパ管を内部に生成できる能力を持つに至ったがん細胞集団だけが、
その後の成長軌道に乗ることができる、ということらしい。
それでもがん組織では酸素不足の場合も多く、ミトコンドリアでのATP生産(TCA回路-電子伝達系)をやめて、
細胞質での解糖系だけによるATP生産に移行する、つまり嫌気性になるがん細胞も多いらしい。ワールブルグ効果だとか。
成長軌道に乗った場合の、サイズに関する成長モデルの一つが指数成長モデル。
この他には、俺が知ってるかぎりでは、ゴンぺルツ成長モデルというのがある。
ゴンペルツ成長モデルは、生物のサイズ成長とか、個体数増加とかの現象でよく使われるロジスティック・モデルの変型バージョン。
S字カーブってやつだね。はじめチョロチョロ、なかパッパ、おわりゆっくり、って感じの。
ただ、ゴンペルツのほうがロジスティックに比べて立ち上がりが速く、はじめチョロチョロって段階がないように見える(変曲点はあるが目立たない)。