13/06/19 03:18:56.33 PjjIZIkp0
◇◆◇〈フクシマの悪夢〉を隠したい人たちの論法◇◆◇
朝日新聞に載った長瀧重信氏の「超音波検査の性能が上がり、のう胞などが見つかりやすくなった」とのコメントは、
いわゆる“原発推進勢力”からよく聞く言葉だ。
たとえば、「昔は甲状腺がんは100万人に1人だったが、いまは医療機器の性能がよくなったために、
発見率があがり増えたように見えるのだ」というような言い方である。
かりに「医療用機器の性能がよくなって、病気が見つけやすくなった」と仮定しても、昨今のその手の言い方には
2つの大きな誤り(詭弁)があるので注意が必要だ。
(1) 都合のよい時だけチェルノブイリ事故を引き合いに出す“推進派”
もし、最近は医療機器の性能がよくなったために昔に比べて病気を発見しやすくなったとしよう。
だとすれば、チェルノブイリのケースは、すでに現代では当てはまらなくなっているはずだが、
鈴木眞一福島医科大学教授らは都合が悪くなると、この「古い」ケースを言い訳に使う。
こんな具合だ。
例 チェルノブイリでは、事故から4年後に甲状腺がんが発生しているから(注:これは厳密には誤り、4年後からは「急増し始めた」のであって翌年から甲状腺がんは発生していた)、
いま福島で見られる甲状腺がんは、原発事故が原因ではない。
いまは「医療機器の性能がよくなったために昔に比べて病気を発見しやすくなった」と言っておきながら、
病気が発見しにくかった頃のことを引き合いに出して「いまの甲状腺がんが原発事故の原因ではない」というのは
明らかにおかしい。
いまは「医療機器の性能がよくなったために」昔なら検知できなかった病気(甲状腺がん)も発見できる、
したがって、いま発見されて来ている福島の子どもたちの甲状腺がん(疑いも含めて10例)の原因は、
2年前の原発事故であると考えられる―こう考えて検証を進めていくことに何の不都合も無い。
むしろ、「医療機器の性能がよくなったために昔に比べて病気を発見しやすくなった」と言うのなら、そうコメントするほうが自然である。