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朝日新聞デジタル:子の甲状腺の嚢胞「放射線影響考えにくい」 専門家指摘 - おすすめ記事〈東日本大震災特集〉
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【浅井文和】
福島県内で行われている子どもの甲状腺検査で、嚢胞(のうほう、液体入りの袋状のもの)が多く見つかったことに関連し、東京の病院で約3千人に行った検査でも、同程度に嚢胞が見つかった。
伊藤病院(東京)の岩久建志医師らが30日、日本甲状腺学会で発表した。専門家は「原発事故前のデータも含めて比較されており、福島の子どもの嚢胞は放射線の影響とは考えにくい」と話している。
発表によると、2003年から今年8月まで、同病院で甲状腺の超音波検査を受けた15歳以下の子ども2753人の結果を集計した。
この結果、36%の子に嚢胞が見つかった。
複数回検査できた189人の42%は嚢胞が小さくなったり消えるなど改善し、14%は大きくなるなどし、残り44%は不変だった。
経過観察中にがんなど悪性の病気になる子どもはいなかった。
旧ソ連チェルノブイリ原発事故後に子どもの甲状腺がんが増えた教訓から、福島県は18歳以下の子どもに甲状腺検査をしている。
昨年度実施分の35%で、今年度は42%で嚢胞が見つかっていた。
これまで、他地域と比較できるデータがないため、福島第一原発事故による影響か心配する声もあがっていた。